中学受験

中学受験の特待生ってどんな制度?事前に把握しておくべき特待生制度のメリット・デメリットとは

特待生

こんな方におすすめ

  • 中学受験における特待生制度ってなに?
  • 特待生のメリットやデメリットを知りたい

「特待生」といえば、高校や大学へ入学する際によく聞く言葉ですが、実は中学受験においても特待生制度は存在します。

特待生制度は誰でも活用できるわけではなく、いくつかの審査が必要です。

また、特待生として受験をする際にはメリットだけでなく、デメリットも生じるため、事前に制度の内容について把握しておくべきでしょう。

そこで今回は、中学受験を控えているご家庭に向けて、特待生制度の仕組みを踏まえ、メリットやデメリットについて詳しく解説していきます。

中学受験における特待生制度とは

中学受験 生徒

特待生制度とは、学校側が定めている基準を満たした生徒に対して、入学金や学費などの費用を「全額」もしくは「一部」を学校側が免除する制度のことです。

学校が特待生制度を設ける大きな理由は、優秀な生徒を入学させ、進学実績の向上を目指すためです。

特待生制度で免除される主な学費は「授業料」や「施設費」であり、免除される期間は学校や特待生のランクによって異なります。

入学時に特待生となった場合は、その後の成績により翌年以降も制度が受けられるか決まることもあります。

学費が免除される主なパターンは以下の3つです。

  • 入学金のみ免除
  • 入学金+1年間の授業料免除
  • 入学金+3年間の授業料免除

上記以外にも「入学金が半額になる」や「入学金+6年間の授業料免除」などを設けている中学校もあるため、特待生を目指す際には事前に確認しておくと良いでしょう。

特待生制度の種類

学校によって設けている特待生制度の基準が異なり、その種類も様々です。

主な特待生制度の種類は以下のようなものがあります。

学力特待生

特待生制度の中でも特にメジャーなのが学力特待生でしょう。

生徒の在学中における成績や入学試験での結果が基準を満たしている場合に対象となります。

スポーツ特待生

スポーツ特待生は、部活動での成績や能力に注目され特待生として入学できる制度です。

主に大会で優秀な成績を残すとスカウト担当の目に留まり、スポーツ特待生としての入学が可能となります。

スポーツ特待生の場合、学力も重視するかしないかは学校によるため、学業にも力を入れておいた方が良いかもしれません。

芸術特待生

芸術特待生とは、主に音楽や書道などの芸術分野で高い実績や能力に注目され、特待生として入学できる制度です。

音楽科や書道科など専門学科を設けている学校へ特待生として入学でき、コンクールで良い成績を残したり、在学中の校長からの推薦によって入学が可能となります。

経済特待生

経済特待生とは、経済状況が悪く入学金や学費を納められない家庭の生徒が対象となります。

しかし、一時的な経済状況の悪化の場合、経済特待生としてではなく、奨学金を活用して入学するケースもあるでしょう。

特待生制度の審査

特待生制度を受けるためには主に以下の3つのパターンがあります。

  1. 在学中に高い成績を残す
  2. 通常の受験で上位に入る
  3. 特待生枠の受験に合格する

学校によっては上記以外にも「適性テスト」「面接」「指定の資格を取得している」などの条件を定めていることもあり、優先される項目は学校によって様々です。

また、特待生として入学後には、年に1度、特待生を継続させるかを学校側が審査します。

万が一審査に落ちしてしまうと特待生ではなくなってしまうので、維持したい場合は日々努力が必要です。

特待生制度の3つのメリット

特待生制度を活用することで、以下のようなメリットを得られます。

①中学受験における費用を抑えられる

1つ目のメリットは、中学受験における費用を抑えられる点です。

費用を抑えられるのは、特待生制度の1番のメリットと言っても過言ではないでしょう。

特に私立中学の学費は高く、家計の経済状況の影響で中学受験を断念するご家庭もあります。

狭き門かもしれませんが、お子さんの努力次第では受験を断念しないで済むかもしれません。

②私立学校も受験の選択肢に入れられる

2つ目のメリットは、私立学校も受験の選択肢に入れられる点です。

私立中学校の学費は学校によって異なりますが、およそ年間で100万円ほどかかるとされています。

そのため、費用面で私立中学校を選択肢から省くこともあるでしょう。

しかし、特待生として入学することで、年間の学費を大きく削減できるので、私立中学校も選択肢に入れられるようになるのです。

③学校からのサポートを受けられる

3つ目のメリットは、入学後に学校からのサポートが受けられる点です。

学校が特待生制度を設けている理由は、有名大学や難関大学への入学実績を出すことであり、そのために優秀な生徒を集めようとしています。

そのため、特待生で入学できるほどの優秀な生徒であれば、学校側も大学受験まで手厚いサポートを実施する可能性が高いです。

特待生制度の3つのデメリット

特待生制度は一見メリットのみのように感じますが、実はデメリットも伴います。

主なデメリットは以下の通りです。

①子どもへのプレッシャーが大きい

1つ目のデメリットは、子どもへのプレッシャーです。

特待生として入学できたとしても、入学後も常に上位の成績をキープしなければならず、成績が落ちた場合は特待生でなくなってしまいます。

そのため、子どもは「常に成績上位者でいなければいけない」というプレッシャーを感じてしまい、学校生活が息苦しくなってしまうこともあるのです。

②友達との価値観の相違が生まれることも

2つ目のデメリットは、生徒同士での価値観の相違です。

入学後、生徒の中には特待生をよく思わないことがあります。

また、お子さんは入学後も成績上位を維持しなければいけないのに対して、周りの友達は成績に対して執着していない場合もあるでしょう。

そんな時、お子さんは友達と価値観が合わず、人間関係で悩んでしまうこともあるのです。

③指定校推薦が使えない場合も

3つ目のデメリットは、指定校推薦が使えないケースです。

特待生として進学をしていく中で、大学受験の際に特待生は指定校推薦が活用できないケースがあります

主な理由は「特待生は一般受験でも合格できるだけの学力がある」と見なされるためです。

そのため、特待生を維持するための学力だけでなく、志望する大学を一般受験で合格できるだけの学力を身に付けなければなりません。

特待生のメリットを活かして効率よく志望校へ入学しよう

今回は、中学受験における特待生制度について、特待生の種類やメリット・デメリットを紹介しました。

特待生といえば「学費を免除してもらえる」「将来の進学も安泰だ」などと良いことばかりがイメージされがちですが、今回紹介したようにデメリットもあるのです。

特に特待生を維持することはお子さんに相当なプレッシャーがかかるため、保護者の方も成績が落ちたからといって責めるようなことをしてはいけません。

また、将来指定校推薦が使えないことも考慮し、親子間で先を見据えての話し合いが必要です。

将来、志望する大学があるのであれば、中学受験の時から特待生を活用するのかしないのか、また、特待生のメリットを最も活かせるのはどの中学校なのかという点を考えると良いでしょう。

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