こんな方におすすめ
- 灘中学校の特徴や入試の傾向を知りたい
- 将来子どもを有名大学に進学させたい
中学受験では、将来お子さんを少しでも良い大学に進学させる為に、難関校への受験に挑戦する方も多いでしょう。
関西で最も偏差値が高い中学校は「灘中学校」です。
灘中学校は関西だけでなく全国の生徒が受験をします。
毎年東大や京大、医学部を大勢出している名門中の名門校です。
今回は、灘中学校の受験を検討している方向けに、特徴や入試問題の傾向について詳しく解説します。
灘中学校とは
灘中学校は関西の中で最も偏差値が高く、全国でもトップレベルの難関校です。
また、灘中学校は男子校の中高一貫校であり、卒業後の進路は約7割が東京大学や京都大学、その他の大学の医学部に進学するケースが多く、全国でもトップクラスの学校と言えるでしょう。
そんな灘中学校の詳細を紹介します。
灘中学校の基本情報
灘中学校の基本情報は以下の通りです。
住所 | 〒658-0082 兵庫県神戸市東灘区魚崎北町8丁目5番1号 |
アクセス | JR住吉・阪神魚崎から徒歩10分 阪急岡本から徒歩25分 |
電話番号 | 078-411-7234 |
FAX | 078-411-7244 |
偏差値 | 78 |
受験の募集人数 | 約180人 |
公式HP | http://www.nada.ac.jp/index.html |
灘中学校の特徴
灘中学校の主な特徴は以下の通りです。
日本トップの東大合格率
やはり最も特筆すべき点は日本でもトップの東大合格率誇るということでしょう。
灘高校は日本の中でもトップクラスに東大合格者数が多い実績があります。
日本で1番東大への合格者数が多いのは開成高校ですが、開成高校は1学年あたりの生徒が約400人であり、そのうち東大への合格者数は約100人です。
一方で灘高校は、1学年あたりの生徒が約200人に対して、東大への合格者数は約70~80人です。
つまり、人数比の観点から見て、灘高校は日本でもトップの東大合格率と言えるでしょう。
自由で個性を尊重する校風
2つ目の特徴は「個性を尊重する校風」です。
中学や高校の中には多くの校則を定め、特定の性格や価値観の生徒しか合わない学校があるでしょう。
しかし、灘中学校では生徒1人ひとりの性格を尊重し、個性が強い生徒でも伸び伸びと学校生活が過ごせる環境になっています。
そのため、コミュニケーション能力に自信が無いお子さんでも安心して入学させやすいでしょう。
生徒が主役の学校
3つ目の特徴は「生徒が主役の学校」という理念です。
灘中学校では、生徒が伸び伸びと過ごせるだけでなく、将来に繋がる教育として、生徒が自ら考え行動することで「リーダーシップ」や「コミュニケーション力」「人間関係調整力」といった能力の向上を目指しています。
そのためには、生徒自身が主体となり、文化祭や体育祭、学芸際などの主要行事を生徒達の手で企画・運営ができるような環境づくりに励んでいるのです。
また、その土台となるのが校是である「精力善用」「自他共栄」でしょう。
灘中学校ではこの方針を教員だけでなく、常に生徒達にも共有しているため、同じ認識を持った上での学校生活が過ごせるのです。
灘中学校の授業
灘中学校の主な授業の特徴は以下の通りです。
担任持ち上がり制
灘中学校では、生徒が中学校に入学した際に6〜7人の教員で1つのチームを編成し、中学校と高校の6年間を受け持つ方針を取っています。
チーム内には国語、算数、英語の教員が必ず含まれており、特段学級担当の教員を定めていません。
それにより、生徒が6〜7人の教員で誰でも気軽に相談できるだけでなく、教育の効率性や計画性、一貫性を担保しつつ、複数人の教員目線での指導を実現しているのです。
土曜日の授業が無い
一般的な中高一貫校は土曜日に半日の授業を行っている学校が多いですが、灘中学校では土曜日の授業はありません。
しかし、希望者が集まって月に1回、社会で活躍する卒業生を招いて講座や講演を行います。
毎回内容は異なり「数学」や「医療」「映像」「自己啓発」の他にも盆栽など一風変わったジャンルまで様々です。
授業の進展が早い
灘中学校の授業は進みが早い点が特徴的です。
中学2年の段階で高校で学ぶ内容も織り交ぜ、中学3年では高校1年の、高校2年では高校全体の課程を修了します。
しかし、ただ進みが早いだけではありません。
しっかりと復習を踏まえて学ぶ「スパイラル学習」を行っており、考える力や学びの深さを身に付けながら学習していきます。
進学実績
灘中学校における主な進路実績は以下の通りです。※()内は現役合格人数
東京大学:86人(63人) | 京都大学:45人(28人) | 東京工業大学:3人(1人) |
筑波大学:1人(0人) | 北海道大学:3人(1人) | 一橋大学:2人(2人) |
早稲田大学:35人(8人) | 慶応義塾大学:20人(4人) | 上智大学:2人(0人) |
東京理科大学:14人(3人) | 明治大学:2人(0人) | 同志社大学:21人(6人) |
立命館大学:14人(3人) | 近畿大学:12人(2人) | 関西学院大学:10人(2人) |
(参照:令和5年度 大学合格状況 )
灘中学校の入試
灘中学校の入試は社会が無く、国語、算数、理科の3教科が実施されます。
それぞれの入試問題の傾向は以下の通りです。
国語
国語の入試問題は2日間に分けて行われ、1日目が40分・80点、2日目が70分・120点の計「110分・200点」です。
合格者の平均点数は約130点ほどであるため、最低でも6割以上の点数を取る必要があります。
1日目は長文問題1問と語句などに関する知識問題が出題されます。
知識問題では漢字・慣用表現・外来語と俳句が出題される傾向にあり、1日目の基礎問題を落とさないことが合格の鍵となるでしょう。
2日目は長文問題2問、自由詩1問が出題されます。
試験時間の割に文章量も多く、特に記述問題は難解なものが多いです。
素早く内容を理解し、自分の意見をまとめる練習をしておくと良いでしょう。
算数
算数も国語と同様に2日間に分けて行われ、1日目が50分・100点、2日目が60分・100点の計「110分・200点」です。
合格者の平均点数は約140点ほどであるため、7割以上は取っておきたいところでしょう。
1日目は大問が11〜12題で構成されており、2日目と比較して難易度は低く正確性が求められます。
出題される分野は大問1が計算問題で、それ以降は数論・平面図形・立体図形の割合が多く出題されます。
2日目は大問数は5問程度で、1日目同様に図形の問題は頻出です。
2日目の問題では解答する過程も求められるので、過去問などで慣れておき思考力を養いましょう。
理科
理科は1日のみの実施であり、60分・100点で、合格者の平均点数は約70点です。
大問は7問程度で幅広い分野から満遍なく出題されます。
特に物理の「物質とエネルギー」、生物の「昆虫に関する問題」、化学の「水溶液」などが多く出題されます。
実験や観察問題が多いのが特徴で、単に暗記しているだけでは答えに辿り着くのは難しいでしょう。
理科は受験者と合格者の平均点の開きが狭いので、ミスをせず着実に点数を取るようにしましょう。
有名大学志望なら灘中学校がおすすめ
今回は、関西の中でも代表的な有名校である「灘中学校」について詳しく解説しました。
灘中学校は卒業後の進路実績が豊富であり、特に将来東大、京大、医学部を目指しているお子さんにはうってつけと言えるでしょう。
しかし、1学年あたりの募集枠が少ないため、競争率が高くなりやすく、合格を目指すには相当な努力をしなければなりません。
また、灘中学校は勉強だけではなく部活動も盛んで、生徒一人ひとりを尊重する自由な校風も特徴的です。
このような校風に惹かれたという方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。