こんな方におすすめ
- 中学受験でスポーツ推薦を目指す子どもがいる
- スポーツ特待生制度について知りたい
スポーツ推薦の入試制は、高校受験や大学受験をイメージされることが多いと思いますが、中学受験にもスポーツ推薦やスポーツ特待生制度は存在します。
今回は、中学入試におけるスポーツ推薦やスポーツ特待生の実状について解説します。
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中学受験のスポーツ推薦とスポーツ特待生の違いについて
中学受験におけるスポーツ推薦とスポーツ特待生について紹介します。
推薦=特待生とは限りません。
スポーツ推薦で入学し、特待生待遇を狙うのならば両方の制度のある中学を探し、条件に当てはまるようにしましょう。
スポーツ推薦は受験の手段の1つ
通常、中学受験は学力が問われますが、スポーツ推薦の場合はスポーツの実績も考慮されます。
- スカウト
- オーディション
- 自己推薦
スポーツ推薦には上記の3種類があります。
スカウトは大会などで中学の関係者の目に止まり声をかけられるケースです。
オーディションは中学が催す練習会などに参加し、プレーをアピールします。
自己推薦はスポーツ推薦入試枠がある中学に自分で応募をする方法です。
いずれもただスポーツの実力があれば合格!というものではなく、中学受験合格程度の学力も求められます。
スポーツ推薦枠でも学力試験を実施している中学が多いのでスポーツ推薦を狙うのであっても勉強に手を抜かないようにしましょう。
スポーツ特待生は学費面で優遇される
スポーツ特待生は特定のスポーツで上位の成績を上げた生徒が指定の部活に入部し、活躍することを条件に学費や入学金の全部、あるいは一部を免除する制度です。
こちらもスポーツ推薦同様にスポーツだけをしていればいいというものではなく、一定水準以上の学力も求められます。
また、スポーツ特待生であっても、全くお金がかからないわけではありません。
部費、遠征費、合宿代、教科書代、修学旅行代などはかかります。
またスポーツ特待生制度を設けている中学は多くないので寮生活になるかもしれません。
その場合は寮費や生活費なども必要です。
中学受験でスポーツ推薦・スポーツ特待生を受けるメリット
スポーツ推薦やスポーツ特待生で中学に入学する場合、子どもの才能を伸ばしやすい環境を提供してあげられます。
良い環境でスポーツに打ち込める
スポーツ推薦やスポーツ特待生の制度を設けている中学は一般的な中学よりもスポーツに打ち込める環境が整えられています。
広いグラウンド、充実したトレーニング器具、一流の指導者、志を同じくする仲間……最高の環境でより子どもの才能を伸ばしてあげられるでしょう。
公立の中学に進学し、放課後に少し部活をやったり習い事をしたりするのとは比べ物にならないくらいの環境で、伸び盛りの時期に思う存分練習ができ、実力がつけられるのです。
プロへの道が整えられている
スポーツの強豪中学は高校・大学関係者、プロスポーツ界からも注目の的です。
卒業の進路もスカウトや推薦、特待生、さらにはプロへの道が拓かれています。
留学や一流の指導者の元で教わるチャンスをより掴みやすくなるでしょう。
スポーツ特待生は経済面で優遇
子どもにスポーツの才能を感じつつも、より伸ばしてあげようとするとネックになるのがお金です。
スポーツ特待生ならばお金を理由に夢やチャンスを諦めずに済みます。
全くお金がかからないわけではありませんが、通常よりも負担は大幅に減るでしょう。
中学受験でスポーツ推薦・スポーツ特待生を受ける前に考えるべきこと
「デメリット」とは限りませんが、スポーツ推薦やスポーツ特待生を利用する場合に良く考え、覚悟を決めておくべきことについて紹介します。
中学生の時点でスポーツ推薦やスポーツ特待生になるというのはどういうことなのかを知っておきましょう。
安易に考えていると後悔するかもしれません。
実施している中学は限られている
スポーツ推薦・特待生を実施している中学はそれほど多くありません。
遠方の中学に通うことになったり寮生活になったりする場合もあるでしょう。
高校になるとスポーツ推薦・特待生を実施している学校が増えてきて中学よりも選択肢の幅が広がります。
中学の時点でスポーツ推薦・特待生でスポーツの強豪中学へ入学すればその分実力をつけていけますが、高校からスポーツ強豪高校を狙うという選択肢もあるのを知っておきましょう。
文武両道を求められる
スポーツ推薦・特待生で入学したからと言ってスポーツだけをしていればいいというものではありません。
一定水準以上の学力も求められます。
特待生の場合は学力が規定以下の場合、特待生を打ち切られてしまうかもしれません。
そうでなくても万が一スポーツを続けられなかった場合のことを考えれば勉強はおろそかにできません。
中学生活はスポーツと勉強に明け暮れかなりハードになるのを覚悟しておきましょう。
スポーツ推薦は楽をして入ったと思われやすい
中学受験におけるスポーツ推薦の枠は少なく、狭き門です。
勝ち取るためには相応の努力が求められます。
しかし、他の子どもにそのような事情はあまり分かりません。
推薦=無試験=楽=ズルイと考えている子ども多くいます。特待生も同様です。
入学後にスポーツ推薦・特待生だったのが分かってしまい、無知なクラスメイトの言葉に傷ついてしまう子もいます。
悪いことをしているわけではなく、むしろ誇るべきことですが、子どもにどう説明し、周囲にどのように話す(あるいは話さない)かについて慎重に考えましょう。
妬まれやすい対象であるのを自覚してください。
特待生は永久保証ではない
中学入学時点では特待生待遇であっても、卒業までずっと特待生である保証はありません。
学力が基準を下回ったりスポーツで好成績を修められなかったりした場合は特待生の取り消しもあり得ます。
即退学になるケースは稀ですが、特待生で無くなれば以降は通常の授業料を払わなければなりません。
授業料免除を前提として入学したのならば、家計の状況によっては転校する必要も出てくるでしょう。
スポーツを続けることが求められる
スポーツ推薦・特待生で入学をした場合、在学中は指定のスポーツを続けることが求められます。
スポーツに興味を失ってしまったり人間関係のトラブルが起きてしまったりしても簡単にはやめられません。
辞めたいと思っても言い出せない状況で悩む子も多くいます。
怪我や実力の伸び悩みなどで続けられなくなってしまった場合は肩身の狭い学生生活を送ることになるでしょう。
中学の時点で進路を絞ることになる
スポーツ推薦・特待生を利用するというのは中学受験の時点で将来進む道をある程度決めたことになります。
12歳前後の子どもの多くは将来の「夢」を持っていても将来を「決めて」いません。
早く将来を決め、それに打ち込めばより大きな成果が期待できます。
しかし早くに将来を定めてしまうのは後悔するリスクと隣り合わせです。
小学校高学年の時点では優秀な選手で意欲に溢れていても成長期や思春期以降もそうであるとは限りません。
地元では一目置かれる実力の持ち主であってもスポーツ強豪校には上手な子ばかりが集まります。
その中で活躍し続けるのはとても大変です。
中学受験でスポーツ推薦・スポーツ特待生は覚悟を決めてチャレンジ!
スポーツ推薦・特待生を実施している中学は多くないので狭き門になります。
より良い環境でより才能を伸ばしたい子におすすめです。
しかし、スポーツ推薦・特待生で入学したのならば少なくとも卒業までは指定のスポーツに打ち込むことが求められます。
中学生受験の時点である程度将来を絞ることになるのでその覚悟があるのか、また怪我や伸び悩みなどのリスクについてよく話し合って決めましょう。
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