中学受験

国立中学とはどんなところ?特徴や主な学校を紹介

こんな方におすすめ

  • 国立の中学ってどんな学校?
  • どこにあるの?

中学校を受験する場合には、「国立中学校」「私立中学校」「公立中高一貫校」の3つから志望校を選びます。

その中の国立中学校は、数が少ないため認知度が低めです。

そこで今回は、国立中学校とはどんな学校かを紹介します。

併せて、首都圏の主な国立中学校を紹介するので、志望校選びの参考にしてください。

中学受験のための教育資金、いくら必要?学費その他を私立と公立で徹底比較についてはこちらをご覧下さい。

国立中学校とは?

国立中学校は、国立大学法人が運営している中学校です。

国立大学の附属校なのでレベルは高く、入学試験も難易度が高い学校がほとんどです。

教育方法の研究が目的の1つなので、最新の研究に基づいた教育を受けることができ、いじめや不登校などの教育課題に対する研究に協力することもあります。

また、地域のモデル校となったり、教育実習生を受け入れたりすることも役割とされています。

特徴

国立の中学校には、次のような特徴があります。

高校受験があるところが多い

国立中学校は小・中一貫校が多いので、高校受験が必要な学校が多くみられます。

しかし、東京都は違っており、東京都にある国立中学校8校は、中高一貫校もしくは小中高一貫校のため、高校受験はありません。

ただし、学校によっては内部進学の際に試験があり、全員が高校へ進学できない学校もあります。

入試内容は学校によって異なる

国立中学校の入試内容は、学校によって異なっています

例えば、筑波大学附属駒場中学校では、報告書(100点)と、国算理社4教科(各40分・100点)の合計500点満点で行われていますが、東京学芸大学附属竹早中学校では、報告書、自己PRカード、国算理社4教科の筆記試験より総合的に決定されます。

受験に力を入れていない

国立中学校は有名国立大学への進学率が高いですが、学校で受験対策は行われません

大学へ進学する場合は、自分で受験勉強対策をとる必要があります。

授業料は無料

公立の中学校と同じく、授業料と教科書代は無料で、入学金も必要ありません

ただし、寄付金が徴収されることがあるため、公立の中学校よりは学費がかかります。

入試は小学校で習った範囲

小学校で習ったことを応用させて出題する(特珠算など)私立中学と違い、国立中学校の入試は、小学校で習った範囲から出題されます

授業のペースは遅い

私立中学校は独自のカリキュラムに沿って授業が行われます。

教科書もオリジナルなものを使用している学校もあり、高校受験対策を見据えて授業ペースは早めです。

中高一貫校では高校2年までに3年生までの授業を終了させるため、やはりペースは早くなっています。

国立中学校では、公立の中学校と同じく文部科学省の「学習指導要領」に従って授業が行われるため、授業は私立中学校や公立中高一貫校に比べるとゆっくりしたペースで行われます

首都圏の国立中学校

首都圏には、12の国立中学校があります。

この項目では、各国立中学校を偏差値順※に紹介します。

※偏差値はシリタスの偏差値を参考にしています。

東京都

東京都には8つの国立中学校があります。

筑波大学附属駒場中学校 偏差値79

HPhttps://www.komaba-s.tsukuba.ac.jp/
住所東京都世田谷区池尻4丁目7-1
電話番号03-3411-8521
アクセス下記参照

筑波大学附属駒場中学校は、自由で闊達な校風で、挑戦、創造、貢献する生き方がスクールモットーの国立中高一貫校です。

教育活動においては、「学業」「学校行事」「クラブ活動」の3つを充実させて、生徒の人格形成を促し、発達させることを方針に掲げています。

国立中学校ではたった1つの男子校で、東京大学への高い進学率を誇っている学校です。

筑波大学附属中学校 偏差値71

HPhttps://www.high-s.tsukuba.ac.jp/
住所東京都文京区大塚1丁目9-1
電話番号03-3945-3231
アクセス・東京メトロ丸ノ内線・・・茗荷谷駅より徒歩10分

・東京メトロ有楽町線・・・護国寺駅5番出口より徒歩8分

筑波大学附属中学校は、120年以上の歴史がある国立の小中高一貫校で、独自のカリキュラムで新しい教育に取り組んでいます

中学は3分の2が小学校からの内部進学で、中学から高校へ進学する際には内部連絡入試があり、上位80%が進学できます。

男女共学で、2005年には、雑誌「AERA」で「人材輩出力において日本有数」の学校として紹介されました。

お茶の水女子大学附属中学校 偏差値69

HPhttps://www.fz.ocha.ac.jp/ft/
住所東京都文京区大塚2丁目1-1
電話番号03-5978-5865
アクセス・東京メトロ丸ノ内線・・・茗荷谷駅より新大塚方面へ徒歩7分

・東京メトロ有楽町線・・・護国寺駅より茗荷谷方面へ徒歩13分

・都バス・・・大塚2丁目より徒歩1分(都02系統 大塚駅~錦糸町駅)(都02乙系統 池袋駅東口~東京ドームシティ)

お茶の水女子大学附属中学校は、「自主自立の精神を持ち、広い視野に立って行動する生徒を育成する」ことを教育目標としています。

小学校と中学校までは共学で高校は女子高になるため、男子は高校は外部に進学する必要ががあります。

大学の教育研究の一貫として、2015年より「コミュニケーション・デザイン科」の開発研究に取り組んでいます。

この研究では、生徒が協働的な課題解決の場面でさまざまなツールを使って自分の考えを述べたり、統合メディア表現を使って効果的に伝達、発信するための考え方や表現方法を学んだりします。

東京学芸大附属竹早中学校 偏差値62

HPhttp://www.u-gakugei.ac.jp/~takechu/index.html
住所東京都文京区小石川4丁目2-1
電話番号03-3816-8605
アクセス・東京メトロ丸ノ内線・・・茗荷谷駅より徒歩12分

・東京メトロ南北線・丸ノ内線・・・後楽園駅より徒歩15分

・都営地下鉄大江戸線・三田線・・・春日駅より徒歩15分

・都営バス・・・春日2丁目バス停より徒歩1分

東京学芸大附属竹早中学校は、「自ら求め、考え、表現し、実践できる生徒を育てる」「心身ともに明るくたくましい生徒を育てる」「他人の立場や意志を尊重できる、視野の広い生徒を育てる」の3つが教育目標です。

中学校から高校へは試験があり、約半分が内部進学します。

残りの半分は外部進学なので、中学の3年間はしっかりと勉強が行われます。

 

東京学芸大学附属世田谷中学校 偏差値61

住所東京都世田谷区深沢4丁目3-1
電話番号03-5706-3340
アクセス●JR山手線を利用して行く場合

・渋谷駅・・・渋82等々力行バスで30分、深沢不動前下車10分

・恵比寿・・・恵32用賀駅行バスで30分、学芸附属中学校下車4分

・目黒駅・・・黒07 弦巻営業所行
から バス30分 黒07 弦巻営業所行 東深沢小学校
下車4分(地図③)

その他アクセスはこちらから

東京学芸大学附属世田谷中学校では、「個性的で人間性豊かな人格をつくる」「創造性豊かな人間を育てる」「敬愛の精神に溢れた人間を育てる」の3つを教育目標としています。

カリキュラムは、「基本学習」「総合学習」「生活学習」の3つから作成されており、それぞれが独立するのではなく、お互いに影響を与え合い、全体として生徒の力を伸ばすようになっています。

全体の3分の1くらいが附属高校に進学しますが、試験を受ける必要があります

東京学芸大学附属小金井中学校 偏差値59

住所東京都小金井市貫井北町4丁目1-1
電話番号042-329-7833
アクセス・JR中央線 武蔵小金井駅より京王バス「中大循環」に乗り、「学芸大東門」で下車

・JR中央線 武蔵小金井駅より京王バス「小平団地行き」に乗り、「学芸大正門」で下車

・JR中央線 国分寺より銀河鉄道バスに乗り、「学芸大学」下車
両駅から徒歩20分程度

東京学芸大学附属小金井中学校は、「協働して課題を解決する力」「多様性を尊重する力」「自己を振り返り、自己を表現する力」「新しい社会を創造する力」の4つの力を持つ次世代の子どもを育てることを教育目標としています。

大学の研究としては、生徒の学力別にカリキュラムを組む、などの実験が行われています。

東京学芸大学附属高等学校へは3割が内部進学しますが、内部進学しない生徒は大学進学の実績がある公立高校へ進学することが多いです。

東京大学教育学部附属中等教育学校 偏差値55

HPhttps://www.hs.p.u-tokyo.ac.jp/
住所東京都中野区南台1丁目15-1
電話番号03-5351-9050
アクセス・JR新宿駅、JR中野駅南口1番バス乗り場、京王新線、東京メトロ丸ノ内線、都営地下鉄大江戸線よりアクセスできます。

詳しい道順は、こちらから

東京大学教育学部附属中等教育学校では、「ことばの力」「情報の力」「論理の力」「関係の力」「身体・表現の力」の5つを育てることを教育目標としています。

2016年より4年間の間、文部科学省の教育研究開発事業を委託されており、この研究に取り組むに伴って「生活デザイン科」「探求雨滴市民科」「情報・技術科」が新しくつくられています。

東京学芸大学附属国際中等教育学校 偏差値54

HPhttps://www.iss.oizumi.u-gakugei.ac.jp/
住所東京都練馬区東大泉5丁目22−1
電話番号03-5905-1326
アクセス 

・上石神井駅より:「長久保」行:「学芸大附属前」下車

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、「グローバルな視野の育成」「多文化共生の教育」「多様性と共通の価値・ルールの確立」 「社会参加を通した市民性の育成」「基本的な知識・技能の習得」が教育理念です。

少人数で習熟度別の英語教育、海外教育体験生徒への日本語指導、教科授業などを行っています

神奈川県:2校

横浜国立大学教育学部附属横浜中学校 偏差値58

HPhttps://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/jhs/hs-minami/
住所神奈川県横浜市港南区東永谷2丁目1-1
電話番号045-822-9300
アクセス●鉄道

・上大岡: 京浜急行・市営地下鉄ブルーライン上大岡駅バスターミナル1番/9番乗り場 京浜・神奈中バスで10分 南高校前下車

・港浜中央:市営地下鉄ブルーライン「港南中央駅」から神奈中バス「港南区総合庁舎前」または「港南橋」乗車7分、「南校前」下車

・上永谷:市営地下鉄ブルーライン「上永谷駅」より徒歩15分

●バス

・上大岡駅バスターミナル1番乗り場 京浜バス「南校前」行き乗車10分、南校前下車

・9番乗り場 神奈中バス「芹が谷」「東戸塚駅」「上大岡循環」乗車10分、南校前下車

「学びへの飽くなき探究心を持つ人材の育成」「自ら考え、自ら行動する力の育成」「未来を切り拓く力の育成」の3つを教育目標としています。

6年間を「養成期」「伸長期」「発展期」の3つに分け、高い学力や豊かな人間性を身に付けるよう、学習を行っています。

横浜国立大学教育学部附属鎌倉中学校 偏差値51

HPhttps://kamachu.ac.jp
住所神奈川県鎌倉市雪ノ下3丁目5-10
電話番号0467-22-2033
アクセス鎌倉駅(東口)より徒歩15分、もしくはバス3分(大学前バス停下車)・・・徒歩1分

子どもが自分のやりたいことを自分で見つけることができるよう、いろいろな行事をカリキュラムに組み込み、子どもの思いを大切にしつつ、大胆にカリキュラム・マネジメントされた授業を行っています
鎌倉中学校は、「自立に向けてたくましく生きる児童・生徒」を育てることを教育目標としています。

千葉県:1校

千葉大学教育学部附属中学校 偏差値60

HPhttp://www.jr.chiba-u.jp/
住所千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33
電話番号043-290-2493
アクセス●電車・鉄道

・京成千葉線「みどり台駅」下車・・・ 徒歩7分

・JR総武線「西千葉駅」下車・・・ 徒歩11分

・JR総武本線「稲毛駅」下車・・・ 徒歩13分

●バス

・稲31「放医研バス停」下車 ・・・徒歩5分

・稲31「放医研正門バス停」下車・・・ 徒歩6分

・稲31「敬愛学園バス停」下車・・・ 徒歩8分

千葉大学教育学部附属中学校は、「自己理解の上に、自らの行動を自己決定し、自己実現しうる主体的人間を形成する」ことを教育目標に掲げています。

これらを実現するために、「広い視野に立って、明るく生き生きと活動する生徒を育成すること」を具体目標としています。

さらに、「自分で考え、責任をもって、積極的に行動する」「 創意工夫を凝らし、長期的見通しをもって行動する」「自己を磨き、望ましい社会を建設する努力をする」「他人の身になってっh、優しい思いやりのある行動を心がける」の4つを努力目標として取り組んでいます。

まとめ

国立中学校は、国立大学法人が運営している中学校です。

国立なので授業料や教科書代は無料で、大学の研究によるさまざまな実験が行われるので、最新の教育を受けることができます。

レベルが高く、有名大学への進学率も高いですが、学校で受験対策が行われることはないので、自分で対策をとる必要があります。

学費が安いうえに進学率も高いので、教育熱心な親や経済的な理由で私立中学の受験をあきらめた親の注目を集めています

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