こんな方におすすめ
- 塾の個別面談で何を質問すればいいかわからない
- 塾の先生がきちんと指導しているか少し不安
- どのように進路の中学受験の相談をすればいいかわからない
進学塾のほとんどは、年に数回の個別面談を行います。
この個別面談は、短いながらも中学受験で合格するためには重要な時間です。
10~30分程度の短い時間の中で大切なことは、「短い時間の中でどれだけ具体的な話ができるか」です。
そのため、事前に具体的な質問をいくつか用意しておく必要がありますが、何を聞けばいいのか迷う方も多くいます。
そこで今回は、塾の個別面談で聞いた方がいい具体的な質問と、塾側から聞かれがちな質問について解説します。
塾の個別面談とは
塾の個別面談と言っても、その時期や所要時間などは塾によって若干異なります。
今回は、中学受験の指導を行っている代表的な進学塾を中心に解説します。
面談の時期
多くの塾では、年に2回の個別面談があります。
1学期(5月中旬~7月中旬)に1回、2学期(11月~12月)に1回行うのが一般的です。
どちらの個別面談も講習会(夏期講習/冬期講習)の前に行います。
塾側が講習会でどういったフォローをする必要があるのかという方針を決めたり、志望校に合った指導を行うためにこの時期に行います。
ただ、それだけではなく、不安感を煽って講習会に参加させたり、オプションをつけたりするケースも珍しくありません。
面談の所要時間
多くの場合は、1家庭15分と設定されていますが、中には30分程度取る塾もあるようです。
近年ではZOOMでの参加ができるように環境を整えている塾もありますが、所要時間は通常の時間と変わりありません。
ただし、後ろに面談が設定されていない場合などは、多少延長して話すことも可能です。
念のため面談が始まる前に「この次もすぐ面談が入っていますか?」と聞いてみましょう。
担当講師によっては複数のクラスを担当している場合や授業が入っている場合もあるので、必ず面談時間を延長できるというわけではありません。
塾の個別面談で聞くべき質問例
実際に個別面談で聞いた方がいい質問をご紹介します。
大切なことは、「短い時間の中でどれだけ具体的な話ができるか」ですので、質問をあらかじめ考えておきましょう。
塾での様子はどうですか?
家庭での様子と塾での様子が同じとは限りません。
まずは、塾での様子を聞いてみましょう。
一言で「塾での様子」と言っても、宿題状況や友人関係、自習時間、小テストなど様々な側面があります。
特に気になる部分があれば、その部分だけピックアップして質問してみましょう。
この質問への返答で、担当している講師の目や指導がどこまで行き届いているかを把握することができます。
きちんと行き届いた指導ができていれば、解き方の細かい癖や性格、集団指導の塾であれば休み時間の友達との様子などを具体的に話してくれるはずです。
担当講師や塾のレベルを測るために重要な質問です。
集団塾の中には、クラスでのいじめが起こる場合もあります。
担当講師の目が行き届いていないと、いじめに気付けず、エスカレートする場合もあります。
成績にも直結するので、十分注意する必要があります。
成績を上げるにはどうしたらいいですか?
模試や公開テストなど、目に見えて成績が下がっている場合は必ず「成績を上げるにはどうしたらいいですか?」と質問するようにしましょう。
進学塾は子どもの成績を上げて、中学受験に合格させることが最大の目的であり、使命です。
この質問で、「中長期的な視点を持って指導してくれているか」や「具体的に成績を上げる見通しがあるか」を見極めることができます。
成績が下がっているにもかかわらず、明確な根拠もなく「今の時期は大丈夫です」や「これからなんとかなります」といった返答をするような担当者では先はありません。
ただし、担当者の指導教科ではない場合は明確に答えられない場合もあります。
例えば、理科のことを国語担当に聞いても明確な見通しがなくても当然のことです。
その場合は、教科担当を呼んでもらうか、後日電話などで相談する機会を設けましょう。
また、成績のいい教科についても「より成績を上げるにはどうしたらいいか」聞いておきましょう。
中学受験では武器となる教科が1つでもあると非常に有利です。
武器を作るためにも、どのように伸ばしていくべきか、意見を聞いてみてください。
家庭でどのようにフォローすればいいですか?
塾での様子や成績状況を加味したうえで、家庭でどのようにフォローやサポートすればいいかを質問してみましょう。
本来は塾におまかせするだけで合格まで導いてほしいところですが、現実はそうもいきません。
家庭で行う塾の宿題などのサポートが多少なりとも必要になってきます。
「何を」「どの程度」フォローすべきか、意見を聞いてみましょう。
この時、「家庭でサポートしなければならない量が多いな」と感じたら、正直に相談してみましょう。
塾側で可能なサポートや補習などを提案してくれる場合もあります。
何もかも家庭に押し付けてくるような塾の場合は、転塾も視野に入れましょう。
どの程度の志望校を目指せますか?
5.6年生の場合は、志望校について踏み込んで聞いてみましょう。
大手進学塾であればあるほど、過去のデータが蓄積されています。
そのため、「6年生の5月でこの成績だったがこの学校に合格した」「5年生の4月から1年間でこのくらい成績が伸びた」というような情報を参考にすることができます。
そういったデータから、「現実的にどの志望校を目指すべきなのか」や「どこの中学校が厳しそうなのか」を分析してもらいましょう。
3.4年生の段階でこの質問をするのはおすすめできません。
なぜなら、いくらでも成績が上昇する可能性があるので、塾側としても「何とも言えない」状況なのです。
3.4年生の場合は、その時点での第一志望校を伝えるのみにとどめておきましょう。
塾もその前提で指導してくれるようになります。
塾の個別面談で聞かれる質問例
個別面談は、保護者側が質問するだけではありません。
塾から質問されることもあります。
質問内容ほどしっかりと準備しておく必要はありませんが、聞かれるかもしれないので最低限答えられるようにしておきましょう。
塾からの質問だけで個別面談が終わらないように気をつけましょう。
本当に話したいことが話せないと、非常に無駄な時間になってしまいます。
ご家庭での様子はいかがですか?
家庭での様子は最も聞かれる内容です。
家庭での学習状況だけでなく、反抗期が来ているのか、親とのコミュニケーションは取れているか、子育てにおける困りごとはないかなど、幅広く家庭を把握するために聞かれます。
もし家庭で保護者やきょうだいが勉強を教えている場合は、そのことを必ず伝えましょう。
現状の志望校はどちらですか?
6年生以外は、そこまで具体的な志望校を求められていません。
「男子校(女子校)がいいのか、共学がいいのか」や「付属中学がいいのかどうか」、「公立か私立か」程度の方向性が固まっていれば大丈夫です。
しかし、6年生はそうではありません。
第一志望校は当然のことながら、「すべり止めとしてどこを受験するのか」「受験日はどう組んでいくか」など具体的な話になります。
これは受験料や入学金などのお金にも関わってくることなので、家庭で方針を決めておきましょう。
まとめ
個別面談は、短いながらも中学受験で合格するためには重要な時間です。
10~30分程度の短い時間の中で大切なことは、「短い時間の中でどれだけ具体的な話ができるか」なので、事前に質問事項を準備しておきましょう。
具体的な質問内容は、以下の通りです。
- 塾での様子はどうですか?
- 成績を上げるにはどうしたらいいですか?
- 家庭でどのようにフォローすればいいですか?
- どの程度の志望校を目指せますか?(5.6年生向け)
また、塾から質問されることもあります。
こちらはしっかりと準備しておく必要はありませんが、聞かれるかもしれないので最低限答えられるようにしておきましょう。
ぜひ有意義な個別面談にしてください。