こんな方におすすめ
- 英検4級は小学生でも合格できるか知りたい
- 英検4級のテスト内容を知りたい
- 英検4級の効果的な勉強方法や参考書を知りたい
英検4級は中学2年生の英語を終了したレベルですが、最低3ヵ月間正しい勉強方法で対策すれば、小学生でも合格することはできます。
中学受験においても、英検4級から受験の加点対象となる学校が多いため、中学受験を目指すご家庭にとっても勉強して損はありません。
この記事では、合格に向けての勉強方法や、おすすめの参考書やアプリを中心に解説し、英検4級の試験内容や合格基準も併せて解説しています。
結論として、これから英検4級の勉強に取り組まれるご家庭は、まずは4級向けの英単語帳を使い、50%以上の英単語を覚えることからから始めてください。
その際、記憶に定着しやすい勉強方法は、本編にて解説します。
それでは、本編をどうぞ。
英検5級の勉強方法についてはこちらの記事で解説しています。
英検4級合格のための勉強の流れ
英検4級に合格するのに必要な勉強期間は、最短で3ヶ月程度です。
最短の3ヶ月間で合格を目指すためには、やみくもに参考書や問題集を解いても、期待した効果がでないため、正しい流れで勉強して、効率良く学ぶことが大切です。
最短合格するための勉強の開始時期
- 英単語を覚える(試験日3ヶ月前から)
- 練習問題を繰り返し解く(試験日2ヶ月と2週間前から)
- 予想問題集や過去問を解く(試験日1ヶ月前から)
1.英単語を覚える
まずは4級向け単語帳の50%以上の単語を覚えるところからはじめましょう。
4級では600~700語以上が合格に必要な単語数とされているので、少なくとも400語以上覚えてから次のステップに進むのが好ましいです。
最低限の語彙力がない状態でドリルに取り掛かっても、問題を読むことすらできずモチベーションの低下につながる恐れがあります。
勉強を開始してから最初の1~2週間を目安に50%以上の単語を覚えて、過去問に取り掛かる試験直前1ヵ月前までには4級向けの単語帳をマスターしている状態になるよう、単語の勉強は継続させるのがよいでしょう。
特に忘れやすい単語や覚えにくい単語は、ノートなどにまとめて自分だけの単語帳を作っておくと便利です。
練習問題を解いているときでも、試験直前でも、すぐに見直せるようにしておくと効率よく勉強を進める助けになります。
2.練習問題を繰り返す
4級向け単語を50%程度覚えたら、単語の暗記と並行して練習問題に取り掛かります。
英検は中学入試やその他の受験とは違い、突飛な問題や新傾向の問題、高難易度の問題はあまり出ません。
そのため、たくさんの問題集に手を出していろいろな問題を解くよりも、1~2冊のドリルや問題集を何度も繰り返して間違いを減らしていく方が効果的です。
後ほど紹介するおすすめのドリルを使って、間違えたところを中心に繰り返し解きます。
過去問に取り掛かる試験直前1か月前までの間に最低3周するのが理想的です。
単語と違って文法事項は、その構造を理解する必要があります。しかし、理論的に理解しようとすると中学生であっても難しいものです。
何度も同様の問題を解くことで、「この文の形はこういう意味だった」という経験としての理解が深まり、自然と解ける問題が増えていきます。
問題集を3周と聞くとハードなように思えますが、繰り返し解いて文法の定着を図るのが効率の良い勉強法です。
3.予想問題集や過去問を解く
試験直前の1ヶ月前になったら過去問に取り掛かります。
過去問は英検のホームページで過去3回分を無料でダウンロードできますが、解答・解説が載っていません。
後ほど紹介する過去問集には過去6回分が解答・解説付きで載っているのでそちらをおすすめします。
過去問については、間違える問題がなくなるまで解きなおすことが理想です。
過去問が完璧に解けるようになったら、予想問題集などでさらに力をつけていきましょう。
英検4級の問題形式はすべてマークシート式です。
マークシートに慣れていないと、マークがずれてしまったり、マークに時間がかかって問題を解く時間が足りなくなったりする恐れがあります。
過去問や予想問題集を解く際には、実際にマークシートを用いてマークシートに慣れさせておきましょう。
英検4級合格のための勉強のポイント
単語や文は声に出す
人間は目だけでなく、耳や口、手を使うことで脳に記憶が定着しやすくなります。
そこで勉強する際は、単語やテキストを必ず音読するようにしましょう。
音声として理解することは、リスニング対策にもつながるので正しい発音で繰り返し音読させる習慣をつくりましょう。
リスニングは定型表現を聞きなれる
4級のリスニング試験はゆっくりとしたペースで2回繰り返されます。
リスニングに慣れて落ち着いて聞くことができれば、高得点を狙うことができます。
特に4級のリスニング問題は、会話や挨拶、電話、案内などで使われる「定型表現」が多く出題されます。
あらかじめ定型表現を覚えておくと、何に対する会話なのかがすぐにわかるので、正解率をグッと引き上げることができます。
音声を聞いてすぐに判断ができるようになるまで、繰り返しリスニングのCDを聞かせるようにしましょう。
試験本番と同じ時間に慣れておく
過去問を解く際には、必ず本番と同じ制限時間で解くようにしましょう。
じっくりと時間をかけて正解しても、本番で時間が足りなくなってしまえば意味がありません。
素早く解くということも大事ですが、わからない問題を後回しにするなどのテクニックも必要になります。
実践と同じ環境で問題を解くことに慣れさせて、効率よく得点を稼げるようにしましょう。
英検4級合格のためのおすすめ単語帳
【音声アプリ対応】英検4級 でる順パス単 (旺文社英検書) (日本語) 単行本 旺文社
英検対策で最も用いられている人気の単語帳です。
英検に良く出る順番に単語が載っており、単語の音声を無料でダウンロードして聞くことができます。
これ1冊で英検4級に必要な英単語はカバーできます。
【CD付】 英検4級 絵で覚える単熟語 三訂版 (旺文社英検書)
こちらは絵を見て単語を覚えることができる単語帳です。
イメージをつかみながら単語を覚えられるので、低学年の子どもや暗記が苦手な人におすすめです。
熟語も豊富に紹介されているので、上記の「パス単」と併用してもいいでしょう。
英検4級合格のためのおすすめ参考書・問題集
【CD付】英検4級をひとつひとつわかりやすく。 (学研英検シリーズ)
英検4級に合格するために必要なポイントが、ひとつひとつ丁寧に解説されています。
1項目が見開き1ページで構成されており、無理なく勉強が続けられます。
丁寧な解説で読みやすいので、小学生でも安心して使用できます。
小学生のためのよくわかる英検4級合格ドリル 改訂増補版 旺文社英検書
漢字にはすべてルビが振ってあり、小学生が1人でも勉強できるようにやさしく解説されている参考書です。
予想問題も付いているので、学んだことが身についているかすぐに確認することもできます。
7日間完成 英検4級予想問題ドリル 旺文社英検書
間違えやすい問題が本番形式でまとめられており、7日間で最終仕上げができる予想問題集です。
旺文社リスニングアプリ「英語の友」と使うと音声でも聞くことができます。
英検4級合格のためのおすすめ過去問集
2021年度版 英検4級 過去6回全問題集CD (旺文社英検書)
英検対策のロングセラーで、過去6回分の過去問が解説付きで掲載されています。
リスニング問題は実際の試験で使われた音声が使用されており、より実践に近い練習をすることができます。
音声は1問ごとにトラックを区切ってあるため、簡単に繰り返して勉強できます。
おすすめのアプリ
Quizlet クイズレット 無料アプリ
自分だけの単語帳を作ることができる無料アプリです。
月間のアクティブユーザー5,000万人以上も使われている人気アプリで、知らない単語だけに絞ったり、ランダムに表示したりできるので、非常に効率よく単語を覚えることができます。
他の学習者が作った数百万にものぼる既存セットから自分にあったものを選ぶこともできます。
英検ネットドリル 有料
上記で紹介した「でる単パス単」「7日間完成予想問題ドリル」「過去問集」がすべて使用できる有料アプリです。
パソコンやタブレットで利用することができ、4級は8,800円で1年間使い放題です。
英検4級の試験日と料金
試験日
英検4級の試験日は、1年に3回、1月、6月、10月に行われます。
受験申し込みの締め切り日は、試験日の約1ヶ月前の場合がほとんどです。
受験する日程が決まったら、申し込み締め切り日も同時に確認しておきましょう。
料金
個人で英検4級を受ける場合、検定料は4,900円です。
なお5級の検定料は4,500円となっています。
団体で受験する場合、検定料が変わることがあります。
団体で申し込むにはさまざまな条件があるので、学校や塾などに問い合わせてみるとよいでしょう。
英検4級の内容やレベルは?
英検4級のレベル
英検4級は「中学2年生の英語を終了したレベル」です。
合格するのに必要な単語数は600~700語程度で、熟語も出題されます。
文法項目は、英文法を学ぶ際の重要な基礎項目が多く含まれています。
4級は、英語の学習を始めて最初の目標となる5級の次に目指す級で、レベルは中学中級程度とされています。簡単な英語を理解することができ、それを使って表現することが求められます。
引用:英検 公益財団法人 日本英語検定協会
4級の試験内容・過去問
試験内容
英検4級は、「リーディング(筆記)」と「リスニング」の2つの試験があります。
リーディングは試験時間35分で問題数が35問、リスニングは試験時間30分で35問です。
すべて3択か4択の選択問題で、どちらも5級に比べて問題数が10問多く、時間もそれぞれ10分長くなっています。
合計すると、5級に比べて問題数が20問増え、時間も20分長くなっているということです。
リーディング(筆記)
リーディングは大問が4つあり、問題の種類は3つです。
- 短い文や会話文の空欄に適切な語句を補う、空所補充が20問
- 日本文の内容に合うように語句を並び替える、整序問題が5問
- 長文の内容に答える、長文問題が10問
リスニング
リスニングは大問が3つ、問題の種類も3つです。4級ではリスニング音声はすべて2回放送されます。
- 会話文の最後の発言に対して適切な答えを選択する、応答文選択が10問
- 会話を聞いて内容に関する質問に答える、会話文問題が10問
- 短文の内容に関する質問に答える、短文問題が10問
英検にはスピーキング試験もあり、希望すれば受験もできますが4級においては試験の合否に関係ありません。
試験の形式は録音した音声を送信するもので、合格すると英検4級の認定とは別に「4級スピーキングテスト合格」となります。
スピーキングは3級から合否の対象になるので、練習のためにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
英検4級の合格基準と合格率
合格基準
2015年までは配点が各1点と決まっており、何点以上で合格という明確な合格基準がありましたが、現在は国際基準のスコアに対応している「CSEスコア」を用いて判定しています。
CSEスコアとは、4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)をCSEという共通のスコア基準で評価する制度です。
CSEスコアが表示されると、CSEスコアを採用している他の試験(TEAPなど)で、自分がどのくらいのレベルなのか試験を受けなくてもわかります。
英検4級では、4技能のうちリーディングとリスニングの2技能が各500点満点で評価され、合計622点以上が合格基準となっています。
つまり、正解率62.2%以上で合格となります。
合格率
英検4級の合格率は、2016年以降は公表されていません。
それ以前では、70%前後が合格しています。
5級の合格率が82%なので、少し難易度が上がっているのがわかります。
まとめ
英検4級は5級よりは難易度は高いですが、適切な勉強方法で取り組めば小学生でも十分に合格可能です。
英検4級を持っていれば、中学入試や進学先での英語学習において大きくリードすることができます。
この記事を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。