こんな方におすすめ
- 小学生の子どもが塾に通うのを嫌がっています
- 志望中学に受かるには、通信教育でも大丈夫ですか?
通信教育でも志望中学に受かる勉強法を紹介します。中学受験対策で真っ先に頭に思い浮かぶのが塾という人は多いかもしれませんが、通信教育でも大丈夫です!
近年の通信教育はレベルが高く、侮ってはいけません。
しかし、塾のように手取り足取り面倒を見てはくれないので、その点を踏まえた勉強方法が成功のカギを握ります。
中学受験用の通信教育のすごいメリット!
毎月教材が送られてくるだけのシステムを「通信教育」と思っていませんか?通信教育はインターネットの普及とともにレベルアップしてきました。
通信教育で中学受験の対策をするのは決して無謀ではありません。
通信教育は費用が安い
ほとんどの中学受験用通信教育は月々数千円です。
塾に通うと1年間で100万円越えも珍しくありません。月謝はなんとか払えても夏期講習や冬期講習、合宿代の捻出はキツイという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
通信教育で受験対策をすれば、中学受験費用の大幅な節約になります。
家で勉強ができる
通信教育ならば塾に行く必要がありません。送り迎えや塾弁当などの負担がなくなります。疲れている時や天気の悪い時などに無理をして塾に行く必要がありません。
特に郊外の家庭、体力の少ない子、忙しい子などにとって家にいながら勉強ができる通信教育は便利です。
通信教育は「読む」から「観る」へ
多くの中学受験用通信教育は紙だけでなく、インターネットとタブレットを利用しています。
テキストを自分で「読む」のではなく、映像を「観て」学び、問題はゲーム感覚で出題されるスタイルが主流です。子どものやる気をくすぐる仕掛けが随所にちりばめられています。
通信教育は「自分で読んで理解しなければならないから効率が悪い」というのは過去の話です。
解説が丁寧・質問ができるものもある
かつて、通信教育のデメリットとして良く上げられたのが「質問ができない」です。子どもが分からないところを自力で理解するのは簡単ではありません。
しかし、インターネットを利用した通信教育の場合、間違え方に応じて丁寧な解説が付きます。それでもわからなければ、質問もできるコースもあります。
塾と違って能動的に質問をする必要はありますが、「分からないところがそのままになってしまう」というデメリットは解消されつつあるのです。
データ分析で効率よく勉強
インターネットを利用する通信講座の中には子どもの正答率を分析し、子どもに合ったレベルやおすすめの問題を出題してくれるコースもあります。
子どもごとに最も効率よく学力を上げられるように勉強内容をカスタマイズしてくれるのです。
通信教育の弱点も知っておきましょう
通信教育で中学受験を成功させるためには通信教育の弱点も知っておかなければなりません。
モチベーションを維持しにくい
塾と違って通信教育は自宅で1人きりで勉強をします。切磋琢磨するライバルはいません。勉強時間も自分で決める必要があります。
塾の場合はそれほど中学受験に熱心な子でなくても決まった時間になれば「そういうもの」だと塾へ行き、周りが勉強しているから何となく自分も勉強して、先生に発破をかけられていくうちに「受験生」っぽい生活になっていくものです。
通信教育も子どものモチベーションを上げる工夫はされていますが、塾よりも圧倒的に自己管理の能力が求められます。
勉強が嫌いな子の受験対策にはあまり向いていません。
親が担う役割が大きい
通信教育で中学受験に挑む場合、塾よりもはるかに親の担う役割が大きいのを覚悟しましょう。
塾は子どもに勉強を教えるだけでなく、やる気を上げる、勉強計画を立てる、相談に乗る、情報提供をするなどの役割も担っています。
通信教育は費用が安い代わりに、これらのことを全て家庭で行わなければなりません。思春期を迎える子どもの勉強進捗を管理し、励ましつつ中学の情報を集めていく必要があります。
お金の代わりに手間をかける覚悟が必要です。
通信教育で中学受験を成功させる勉強法
通信教育で中学受験を成功させる勉強のコツを紹介します。
子どもに合った通信教育を選ぶ
各通信教育の特徴を知り、子どものレベルにあった講座を選択しましょう。無料または格安で体験受講ができるので色々試してみてください。
スタディサプリ
- 中堅中学向け
- 子どもの学習進捗状況を把握しやすい
- 月額980円~。圧倒的に安い
- 映像授業が充実
- 問題は選択式のみ
- コミュニケーション機能なし
Z会通信教育
- 難関校向け
- 記述問題が多い
- コミュニケーション機能が充実
- シンプルゆえにモチベーション維持が難しい
- 難易度は高め
進研ゼミ中学受験講座
- 中堅中学向け
- 図解説明が多い
- 付録が楽しい
- 映像授業が充実
- 模試の受験者数が多い
- 問題は少な目
- 難易度は低め
四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」
- 難関校向け
- 電話、FAX,メールでのサポートあり
- 保護者向けのコンテンツも充実
- 一週間ごとにテストとフィードバックがある
- 四教科月額20400円~。通信教育の中ではやや高額。
スマイルゼミ(発展クラス)
- 中堅中学向け
- 漢検対策もできる
- 英語も学べる
- アニメーションでの授業動画が充実
- 学力到達度が分かりやすい
- 「紙に書く」ようにタブレットを扱える
- コミュニケーション機能なし
受験校の過去問は各自で用意する
通信教育は志望校ごとの対策が手薄なものもあります。「過去問」を自分で用意する等の対策を行いましょう。過去問は9月頃から書店に並びますが、売り切れると手に入れるのは困難です。
中学のホームページで公開されている場合もあります。
第一志望は過去問を3~5年分くらい解くと、大体の傾向が分かるでしょう。
子どもに通信教育で中学受験に挑戦する意味
通信教育で中学受験に挑む場合、子どもにそれの意味することをキチンと伝えてください。
塾の先生やクラスメイトがおらず、家でコツコツと勉強をする必要があるのを理解させましょう。
費用や立地などの事情で塾に行かない(行けない)理由があるのならば、その点についても隠さず話してください。
子どもに自己管理能力を求められていて、それができると親に信頼されているという自覚を芽生えさせましょう。
「通信教育のみ」にこだわり過ぎない
絶対に「通信教育のみで中学受験に勝つ!」という決意は必要ありません。
必要に応じて通信教育以外の受験対策も取り入れていきましょう。とくに定期的に模試を受けるのはおすすめです。偏差値が分かるだけでなく、試験の雰囲気に慣れる良い機会になります。
1人で勉強していて中だるみしてしまったり、不安になったりしたら短期の家庭教師や塾の利用もおすすめです。長期休みは塾の短期集中コースに参加するのもいいでしょう。
一般的に中学受験の塾は3年生の冬から入る子どもが多いのですが、5年生くらいまで通信講座で基礎力を磨き、6年生になってから入塾する作戦も「アリ」です。3年生の冬から塾に通うよりもお金がかかりません。
通信教育は子どもの自己管理能力と親の適切な働きかけや情報収集能力が多く求められます。「限界」を感じたら適宜他の方法を柔軟に取り入れていきましょう。
通信教育でも勉強法次第で中学受験は可能!
中学受験対策の手段として通信教育は塾や家庭教師に劣ると思われやすいですが、勉強方法を工夫すれば十分に通用します。
通信教育は塾に比べて費用は安い。ですが、その分親がにこなす役割と子どもの自己管理能力が多く求められるのを知っておきましょう。
相性の良い通信教育を選び、必要に応じて通信教育以外の対策も行いながら、志望校合格を目指してください!