こんな方におすすめ
- 中学受験に語彙力って必要なの?
- 語彙力を身に付けるためのおすすめの参考書を知りたい
中学受験に合格するためには、教科書や過去問集に書かれている内容を理解するのは大切ですが、語彙力を身に付けることも必要です。
特に中学受験で出題される国語の長文読解では難しい単語が書かれている場合もあります。
文脈から意味を推論することも可能ですが、あらかじめ意味を知っていれば推論する時間はかかりません。
このように語彙力を増やすことはとても大切です。
そこで今回は語彙力の身に付け方や、おすすめの参考書・問題集をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
中学受験において語彙力を身に付けるべき理由
一般的に中学受験に向けた勉強では、漢字や小論文、計算、実験問題、歴史など入試に出題される問題だけ勉強すれば良いと思われがちですが、実は語彙力も必要な要素です。
主な理由は、語彙力は入学試験の点数に直接影響するからです。
「語彙力が入試に影響すると言っても国語だけじゃないの?」と思う方もいるでしょう。
もちろん国語では小論文問題や長文問題があるため、基本的な語彙力が必要です。
しかし、その他の数学や社会、理科などの教科でも問題文の理解や解答の言語化において、語彙力が求められます。
語彙力が無ければ、問題文を理解しきれずに誤った解答をしてしまったり、正しい解答が頭の中で分かっていても適切な言語化ができずに誤った表現をしてしまったりするケースがあるのです。
そのため、中学受験を控えているお子さんには、入学試験の勉強と併せて語彙力を身に付けておくことをおすすめします。
語彙力を身に付ける方法
語彙力は中学受験において必要な能力ですが、身に付け方が分からないという方もいるでしょう。
そんな時は、以下のような方法で語彙力を身に付けてみてください。
日常生活から学ぶ
語彙力は教科書や参考書などを使用せずとも、日常生活の中から身に付けられます。
何気ない会話の中で、知らない言葉や使ってはいるけど詳しくは知らないという言葉もあるでしょう。
このように日常生活の中で使われている少しでも疑問に思った言葉を調べるだけでも、かなりの数の言葉を深く理解でき、語彙力向上に繋がります。
対義語や類義語から学ぶ
一つひとつの言葉には、反対の意味を持つ「対義語」や似たような意味を持つ「類義語」があります。
対義語の主な例は「売る」と「買う」や「上」と「下」などであり、類義語の例は「永遠」と「永久」、「異存」と「異議」などです。
一つの言葉を調べる時は、併せて対義語・類義語を調べることで、一度に複数の言葉を学べます。
また、対義語・類義語が問われる問題は試験でもよく出題されるので、得点力アップに直結するでしょう。
例文を調べる
語彙力を上げるためには、単語を知っているだけでなく、実際の文章や会話の中での使い方を把握していなければいけません。
言葉だけを知っていても、実際に使い方や正しい文章構成ができなければ、入試の際には点数が取れなくなってしまいます。
そのため、たとえば漢字の勉強をする際も、ただ文字を覚えるために一つの文字を反復して書いたり見たりするだけでなく、その漢字を使った文章を併せて理解すると良いでしょう。
言い換えをする
日本語では、違う良い方でも同じような意味を成す言葉が数多くあり、その場その場で適切な表現が異なるのです。
たとえば「電車が遅れている」という文章だけでも「電車が遅延している」という言い方に変換できます。
上記のように、一つの意味に対して様々な言い回しや表現を覚えることで、あらゆるシチュエーションに応じた適切な言葉選びが可能になります。
一日の出来事を言語化させる
語彙力=表現力とも捉えられ、語彙力が高い人ほど言語化が上手く、自身の考え方や出来事を分かりやすく相手に伝えられます。
子どもがその日に体験したことや感じたことなどを日々言語化させることで、どのような言葉や表現を使えば、より相手に分かりやすく説明できるのか理解することができ、語彙力の向上に繋がるのです。
そのためには、親子でのコミュニケーションが必要不可欠になるため、子どもがその日に学校や習い事、友達との遊びでどのような事があったのかを聞いてあげましょう。
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ニュースを説明させる
日頃何気なく流れているニュースでは、私たちが普段使わないような言葉や表現を使用しています。
テレビのニュースやその他のメディアでは、大勢の人に分かりやすくかつ的確に物事を伝えなければいけません。
事前にあらゆる言葉や表現の中から適切な物を厳選して使用されているため、語彙力や表現力において、これ以上参考になる例はないでしょう。
もちろん、ニュースといっても政治や経済のことに関するニュースでは、そもそも子どもが知らない言葉が多く、理解しきれません。
そのため、まずは子ども向けのニュースや子どもでも理解できるような簡単な内容から始め、言葉選びや表現の仕方を参考にすることをおすすめします。
語彙力アップにおすすめの参考書・問題集
語彙力をアップさせる際におすすめの参考書や問題集は以下の通りです。
中学入試 でる順過去問 ことわざ・語句・文法 合格への1204問
「中学入試 でる順過去問 ことわざ・語句・文法 合格への1204問」は、近年の中学入試問題を分析し、頻出度が高い順に掲載しているため、ページ通りに学べば問題ありません。
「まとめのページ」「スピードチェック」「入試問題にチャレンジ!」の3部構成となっており、理解力に合わせた学習が可能です。
加えて「語句・慣用句・ことわざ編」と「文法問題編」に分かれているため、様々な語彙力に関する問題に対応可能です。
中学入試 分野別集中レッスン 国語 語彙力
「中学入試 分野別集中レッスン 国語 語彙力」は、分野別集中レッスンシリーズの中でも国語や語彙力について詳しく記述されています。
慣用句やことわざだけでなく、適切な言葉選びや文章表現の学習が可能です。
「練習問題」「仕上げの問題」「入試問題にチャレンジ」の3部構成となっており、必要最低限の語彙力を短時間で身に付けたい方にはおすすめします。
【中学入試】言葉力1200―文章が読める!わかる!書ける!
「【中学入試】言葉力1200―文章が読める!わかる!書ける!」は、中学受験で出題される傾向が高い言葉を1200個集めた教材です。
ページ内で「重要な説明」と「穴埋め問題」に分かれているため、言葉を理解しながら実践的な練習ができます。
シンプルな書き方や作文問題もあるため、子どものレベルに合わせた学習が可能であり、国語が苦手な子どもでもストレス無く学習できるでしょう。
これだけは押さえておきたい! 中学入試用 国語力がアップすることば1200
「これだけは押さえておきたい! 中学入試用 国語力がアップすることば1200」は、大手の塾である「四谷大塚」が監修した問題集・参考書です。
ことわざや慣用句、同音異義語、対義語、四字熟語など幅広い学習ができ、小学4年生までには押さえておきたい難しい言葉を厳選して掲載されています。
子どもによっては内容が難しいと感じることがあるかもしれませんが、過去の入試で出題されている言葉を中心に掲載しているため、中学受験に向けた勉強の際にはおすすめです。
語彙力を身に付ければ受験だけでなく将来にもプラスになる
今回は、中学受験のために語彙力を身に付けるべき理由をはじめ、語彙力を身に付ける方法について紹介しました。
入試問題で高得点を取るためには、基礎となる語彙力が無ければ問題の読み取りに誤りが生じてしまい、点数を落としかねません。
また、語彙力は中学受験だけでなく、子どもが将来、高校・大学・就職して日常生活を送る上で欠かせない能力であり、語彙力が無ければ適切なコミュニケーションが取れなくなってしまいます。
そのため、中学受験の時に語彙力も併せて身に付けることで、お子さんの未来にとって大きなプラスになると言えるでしょう。