こんな方におすすめ
- 入試直前の子どもはどんな勉強をすれはいいのか
- 親としてはどのような接し方をすればいいのか
中学入試をあと1週間後に控えると、何か特別な勉強方法があるのでは?親はどのように子どもに接したらいいの?などの不安にかられる保護者が増えてきます。
直前の過ごし方を失敗したまま入試に受験に突入してしまうと、子どもも実力を発揮できなくなります。
今回は、入試直前の学習方法や親のサポートの仕方を紹介します。
入試直前はどっしり構えよう
入試直前になると、親も不安になったり、そわそわと落ち着かない気持ちになったりします。でも、いちばん不安や緊張を感じているのは子ども自身です。
入試直前に間違った学習や過ごし方をして、不安なまま受験を迎えたり体調を崩したりすると、これまでの努力が水の泡になる場合があります。
親は少なくとも子どもの前ではどっしりと構え、適切なサポートで不安や緊張をほぐしてあげるよう務めましょう。
入試直前にすること
入試直前になったから、と言ってあわてる必要はありません。以下に挙げる学習方法で、いつも通りに過ごすように心がけましょう。
復習を重点的にする
入試直前になったら、漢字や基本的な計算問題をはじめ、復習を重点的に行います。
でも、1週間ですべての教科の復習を完璧にすることはできません。暗記科目は目次を見て、不安な箇所や、うろ覚えの箇所だけ確認しましょう。また、完全に仕上がっている入試科目を重点的に復習して、確実に点を取れるようにします。
復習する際は、頭で考えるだけでなく、紙に手で書きましょう。入試の際には緊張で頭が真っ白になって、パニックになる子どももいます。そんな時でも、紙に手で書いて覚えたことは、考えるより先に手が動いて解答できます。
過去問は1週間前に
過去問は前日や前々日ではなく、1週間前に手をつけましょう。過去問はまだやったことがない直近5年以内のものを選び、取り組む前にどのように解答するか、ペース配分を含めて決めておきます。
過去問を解く時は本番と同じ時間に始め、同じ時間で問題を解き、休憩時間も本番と同じように取りましょう。
その後、解答を見直して、手際が悪かったところや改善したところをチェックして再チャレンジし、1週間で最適なパターンを身に付けます。
50分集中、10分休憩のペース
勉強する時は入試の時と同じように50分集中し、10分休憩を取るようにします。同じ教科を続けてやるよりは、50分ごとに変えた方が集中力を維持しやすくなります。
完璧を求めない
完璧を求めると、できなかった時にイライラしたり不安になったりするので、勉強する際には完璧を求めないようにしましょう。
入試に受かるためには100点を取る必要はありません。60~70%できれば大丈夫!合格です。
これまでのペースで勉強する
入試がせまってくると、時間が足りないような気がして、勉強量を増やしたくなります。ですが、直前に詰め込んでも不安が増すばかりです。
これまでの努力を信じて、これまで通りのペースで勉強しましょう。
入試直前にしてはいけないこと
以下に挙げることは、直前に行うと、入試に悪影響を与えるので避けてください。
新しいことを始める
入試直前になって新しい問題集を解いたり、新しい塾クラスに通ったりすることは避けましょう。直前強化メニューなどは子どもに焦りを与えます。
解けなくて不安が増したり、混乱したりする可能性があります。そして、新しい環境に順応するのにエネルギーを使い、疲れてしまいます。
不得意科目を勉強する
不得意科目の勉強はすぐに成果に結びつきにくく、不安だけが募る可能性があります。入試直前は不得意科目の勉強は避け、得意科目の復習に力を注ぎましょう。
睡眠時間を削る
勉強が間に合いそうにない、と言って睡眠時間を削ってはいけません。睡眠が減ると、集中力を欠いて効率よく勉強できません。
睡眠不足が原因で抵抗力が落ちると、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる場合もあります。
親がすべきこと
入試直前に親がすることでいちばん大事なのはいつも通りに過ごすことです。その他にもすべきことや心がけることがいくつかあります。
あわてないよう事前準備する
本番で入試以外のことで不安にならないよう、事前の準備をきちんとしておきましょう。受験票をはじめ、持ち物のチェックや会場までの交通ルートの確認は、間違いのないように、しっかりしておきます。
もしもの際の酔い止めや痛み止め、下痢止め、生理用品(女の子の場合)も忘れずに用意しましょう。
雨や雪対策として靴下の替え、大きめのエコバッグ、マスクなども用意することをおすすめします。
交通機関は通勤時間に重なり混雑するので、親子がはぐれた時のために子どもにもお金を預け、親の携帯の電話番号、学校の連絡先、学校までの地図を書いた紙を持たせるようにしましょう。
ストレスを与えない
入試直前は子どもに余計なストレスを感じさせないようにすることが大切です。心配を顔に出さず、いつも通りに過ごして、余裕がある態度を取りましょう。
声かけに気をつける
この時期の声かけにはとくに気をつけます。「やるだけやったね」「これだけやったからもう完璧」「これができるようになったんだから大丈夫」など、安心させる声かけをしましょう。
父親の「大丈夫」はとくに効果的です。ただし、これまであまりかかわってなかった父親が突然言っても、「見てなかったくせに」と、かえって反発されるので、注意が必要です。
「落ちるよ」はもちろん言ってはいけませんが、「合格を信じてるよ」もプレッシャーになるので避けましょう。
生活を受験時間に合わせる
入試は午前中に行われることが多いので、午前中に脳がフル回転できるように、就寝時間と起床時間を調整しましょう。
普段から早寝早起きを続けているのならそのままのペースで構いませんが、会場までの移動時間などでいつもより早起きが必要な場合は、入試当日のスケジュールに生活時間を調整します。
受験はただの通過点と考えたい
入試に合格することだけがゴールだと考えると、「失敗したら人生はおしまいだ」「失敗したらどうしよう」というマイナスの気持ちになってしまいます。
たとえ入試に失敗しても、子どもの将来が決まってしまうわけではありません。それどころか、つらい受験勉強をやり遂げたことは子どもに自信を与え、これからの人生にプラスとなります。
「入試は合格することが大切なのではなくプロセスが大切」「受験は人生のただの通過点」と考えると、気持ちが楽になります。
まとめ
中学入試の直前になったら、特別なことはせず、復習に重点を置きながら落ち着いて過ごしましょう。ただし、「入試に対応した生活時間に調整する」「子どもの不安をあおったりする言動は避ける」などのサポートは必要です。
適切なサポートで入試までの1週間を有意義に過ごし、心身ともによい状態で受験に挑めるよう心がけましょう。
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