こんな方におすすめ
- 漢字の勉強方法を教えてほしい
- 子どもを国語や漢字好きに育てたい
漢字は勉強の中でも暗記に頼る部分が大きいので地味なうえ、配点自体も低いので、入試対策や勉強あまり重要視されない傾向にあります。
しかし、漢字をおろそかにすると国語だけでなく、他の教科にも悪影響を及ぼします。
何より、漢字は日本語圏で生活する限り一生使い続けるものです。
効率の良い漢字の勉強方法について知りましょう。
今回は、漢字の勉強方法のコツについて紹介します。
漢字を勉強するのはなぜ大切なのか?
小学校6年間で習う漢字は1,026字です。
習う数が多い一方で、テストの配点が高いとは言えません。
また、漢字は考えるよりも「覚える」ことがメインになるので「一夜漬け」がある程度できます。
そのため「テスト前にちょっと漢字を覚えて、テストが終わったら忘れてしまう」となってしまいがちです。
しかし、漢字の習熟度は読解力に直結します。
文章に出てくる熟語の意味がわからなくても、漢字の意味を知っていればある程度の意味を推測することができ、読み進めることができます。
漢字が分からないと文章を読むのに苦手意識を持ってしまい、国語全般の成績が下がってしまいます。
また、この問題は、国語に限った話ではありません。
社会や理科のテストでは「漢字で回答しなさい」という設問が多くあります。
特に社会では歴史上の人物を正確に漢字で書けないと正解になりません。
効率よく覚えられる漢字の勉強方法
漢字を勉強する際に「ひたすら書いて覚える」というイメージは捨ててください。
効率よく身につけられる勉強方法を紹介します。
漢字の学習で重要なのは「見る」と「書く」
漢字を覚える方法として真っ先に思いつくのは「書く」です。
何度も何度も書いて覚えていく勉強方法のイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、「書く」のと同じくらい重視したいのが「見る」です。
「見る」際には
- 書き順
- 止めはね
を良く見てください。
しっかり見て覚えたら、お手本の漢字を見ないで書きます。
書き終わってからお手本と違うところを見比べて合っているのか、どこが間違っているのかなどを確認してください。
この方法だと集中して漢字を覚えようとするので、繰り返したくさん書かなくても記憶に残りやすいです。
漢字を反復し過ぎない
漢字を体で覚えようと何十回と同じ漢字を書く勉強方法を取る子もいますが、これはあまりおすすめではありません。
漢字をたくさん書こうとすると覚えるのではなく、書くのが目的になってしまい、労力のわりに記憶に残りにくくなってしまいます。
漢字を書くことが作業になってしまわないようにしましょう。
漢字に限った話ではありませんば、勉強は量より質です。
漢字の部首に注目する
学年が上がるにつれて漢字は複雑になってきます。
漢字を覚える際には部首に注目するようにしましょう。
漢字を分解することで効率よく覚えられるようになるだけでなく、知らない漢字に遭遇した際に漢字辞書を引きやすくなったり読み方や意味を想像しやすくなったりします。
送り仮名や読み方・意味・熟語も覚える
漢字は「形」を覚えるだけでなく、送り仮名、読み方、意味、熟語も一緒に覚えましょう。
例文や熟語などで覚えると情景や意味を想像しやすく、記憶に強く残せます。
日記・手紙などで漢字を使う
覚えた漢字はどんどん使いましょう。
家族みんなで指定の漢字を使った手紙や日記を書いたり面白い例文を考えたりすると楽しみながら身についていきます。
漢字の勉強方法
漢字の勉強方法について紹介します。
漢字は「勉強時間」の中で身につけるだけでなく、日常でも慣れ親しんでおくのを心がけてください。
漢字ドリルで勉強する
1番定番の勉強方法です。
学年やレベルに応じたドリルに取り組みましょう。
漢字ドリルは漢字の成り立ちや熟語などのコラムがあるので楽しく勉強ができます。
ユニークな例文があったり、人気のキャラクターが起用されたりしているドリルなど、種類豊富なので選ぶのも楽しんでください。
10日でマスターできる簡易的なものもありますが、なるべく長期的に、かつ継続的に勉強できるドリルを選びましょう。
タブレット学習をする
「漢字は書いて覚えるもの」というイメージを強く持っているとタブレット学習は抵抗を覚えるかもしれません。
しかし、近年のタブレットは優秀です。
ツールにもよりますが「まるで紙に書くように」タッチペンで漢字を書けるものも多くあります。
また、書き順や止めはねなどの判定も正確です。
タブレットだからこそ、ゲーム感覚で楽しく漢字を覚えていけます。
漢字のポスターを自宅に貼る
トイレ、お風呂、子ども部屋、リビングなどに漢字ポスターを貼り、漢字を目にする機会を多くすると自然と覚えていけます。
たまにメーカーやデザインを変えると飽きずに眺め続けることができるでしょう。
ただし、寝具回りはおすすめしません。
枕元がごちゃごちゃすると寝つきが悪くなってしまいます。
読書で漢字に親しむ
学習した漢字が使われている本を読めば「実際に使われている漢字」に親しむことができます。
読書はドリルなどでは網羅しきれない漢字の使い方や熟語に出会える大切な機会です。
また、ルビの振ってある本を読むことでまだ習っていない漢字であっても「なんとなく知っている状態」になり、本格的に学習するときに理解が早くなります。
児童書や子ども向け新聞はたいていルビが振ってありますが、漫画もおすすめです。
読書があまり好きでない子でも漫画ならば抵抗感なく読んでくれるでしょう。
漢検にチャレンジする
目標があると燃える子や漢字が好きになった子におすすめなのが漢検(日本漢字能力検定)です。
小学校1年生で習う漢字をマスターすれば10級相当になります。
漢検は小学生が最もチャレンジしやすい資格の1つです。
家族でチャレンジすればさらに子どものモチベーションを上げることができるでしょう。
子どもがこんな漢字の勉強をしていたら要注意!
子どもが漢字の勉強をする際、保護者は勉強終了後に成果物を確認したり丸付けしたりするだけになりがちです。
しかし、子どもがある程度大きくなってもたまには「勉強中」の様子も見てあげましょう。
漢字を分けて書いている
漢字の書き取りの課題が大量にあるとたまに「横着」をする子がいます。
たとえば「『漢』を20回書く」という課題を早く終わらせるために最初にマスの左端にサンズイを20個書き、次に右上にクサカンムリを20個書きといった具合です。
もちろん、これでは意味がありません。
漢字を分解して覚えることと分解して書くことは違います。
間違えた部位だけ消しゴムをかける
漢字を書き損じた場合、一文字丸々を消して書き直すのではなく、間違えた部分だけちょこちょこと消しゴムをかけて書き足す子もいます。
たとえば「日」と書くべきところを「目」と書いてしまった場合、余分な横棒1本だけを消すといった具合です。
あるいは横棒を太く塗りつぶしてしまう場合も。
一カ所間違えたら全部書き直すように指導しましょう。
送り仮名を間違えた時も漢字を含めて書き直すと身につきやすいです。
漢字は国語の要!効率の良い勉強方法を身に着けよう
漢字は暗記中心の分野で配点もあまり高くありません。
しかし、漢字は読解力に直結し、国語だけでなく全ての教科に大きく影響を与えます。
日本語圏で暮らしている限り、日々使うのでしっかりとマスターをしましょう。
漢字はひたすら書き取りをするよりも集中して形をとらえ、書くのを心がけてください。
ドリルをこなすだけでなく、読書や手紙などで「実践」を心がけるとより定着させられます。