中学受験

女子御三家「雙葉中学校」の校風や入試問題の傾向について詳しく解説!

雙葉中学校

こんな方におすすめ

  • 女子御三家の雙葉中学校の受験を考えている
  • 雙葉中学校について詳しく知りたい

雙葉中学校といえば、中学受験における「女子御三家」と呼ばれている学校のうちの1つです。

東京都内の中でも難易度はトップクラスに高いですが、お嬢様学校のイメージや有名大への進学率の高さから目指している人も多いでしょう。

女子御三家はそれぞれで校風が異なり、雙葉中学校が目指しているのは、カトリックの精神に基づいて礼儀正しく品のある女性の教育です。

そこで本記事では、女子御三家のうちの1つである雙葉中学校に焦点を当てて、校風や入試問題の傾向について詳しく解説します。

雙葉中学校への受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

雙葉中学校とは

女子中学生

女子御三家それぞれの生徒の特徴を示す代表的な例として「道端の空き缶」の話があります。

「もし道端に空き缶が落ちていたら、あなたはどうしますか」という問いに対して、雙葉中学校の生徒は「そっとゴミを拾ってゴミ箱に捨てる」と例えられます。

このような例え話からも、誠実で品のある女性像が想像できると思います。

雙葉中学校の基本情報

雙葉中学校に関する基本的な情報は以下の通りです。

住所東京都千代田区六番町14‒1
アクセスJR「四ツ谷」駅徒歩2分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷」駅徒歩2分
生徒人数1クラスあたり約40人弱、1学年の総人数約180人、3学年総人数500人
偏差値68~74
公式HPhttps://www.futabagakuen-jh.ed.jp/
募集人数235名
入試科目国語・算数・理科・社会
試験日程2023年2月1日
合格発表2023年2月2日

<学費>

入学金240,000円
授業料529,200円
施設維持費171,600円
後援会費72,000円
寄付金(任意)1口50,000円

 

雙葉中学校の特徴

雙葉中学校では、学校生活を通して価値観や健全な人格の形成するために全人的な教育を目指しています。

ボランティア活動にも率先して取り組んでおり、活動例は赤い羽根募金や児童養護施設、デイサービスでの手伝いなど様々です。

また、女子御三家のなかでも唯一小学校と併設しており、小学校からの入学者と中学からの入学者が仲良くなりやすい家庭的な環境が整っています。

特に厳しい校則というものはありませんが、品の良さや礼儀正しさを目指しているため、身だしなみや礼儀作法の乱れがある場合は学校側から注意を受けることもあります

雙葉中学校の校訓

徳においては純真に 義務においては堅実に

どんな時でも素直で裏表のない爽やかな品を備え、やるべきことは堅実にやり抜く強さを持つようにという思いが込められています。

雙葉中学校の授業

週6日制で、中高一貫校であることを生かした連続性のあるカリキュラムが組まれています。

そのため、中学の授業でも高校で扱う内容を学ぶことができます。

雙葉中学校はカトリック系の学校であるため、週に1回宗教に関する時間が設けられています。

設立の経緯がフランスにあるサンモール修道会の修道女であるため、フランス語の学習を取り入れているのが大きな特徴です。

実際にフランス語を学ぶのは中学3年生から週に1.5時間程度であり、高校生以降では第一外国語として英語かフランス語を選択します。

併設している小学校でも英語の学習を取り入れているため、中学1年生では内部生徒と外部生徒は別々のクラスで学習し、中学2年生から一緒に授業を行います

このように質の高い語学教育と、着実な積み重ねにより、高いレベルの語学力が身に付きます。

中学では細かい学習指導によって学習習慣を身に付け、主体的に学ぶ力を身に付けます。

そうすることで知識を頭で理解するだけではなく、自分で考え、創造し表現できる生徒を育成します。

進学実績

雙葉中学校・高等学校の卒業生が大学へ進学した実績は以下の通りです。

<2022年度の国公立大学の合格者>

大学名合格人数
東京大学9名
東京医科歯科大学4名
千葉大学3名
お茶の水大学2名
京都大学3名
横浜国立大学3名
筑波大学2名
一橋大学2名
北海道大学3名

 

<2022年度の私立大学の合格者>

大学名合格人数
早稲田大学60名
慶応義塾大学73名
上智大学42名
明治大学37名
法政大学12名
東京理科大学40名
立教大学28名
青山学院大学22名
東京女子大学25名

こちらの詳細は以下の公式サイトに記載されているので、あわせてご覧ください。

雙葉中学校・高等学校公式サイト

雙葉中学校の入試

入試問題の傾向

雙葉中学校の入試は「国語」「算数」「理科」「社会」の4教科あります。

募集人数は100名で、倍率は3.1倍程度と高いです。

受験合格のためには入試問題の傾向を把握しておくことは必須となりますので、各教科の特徴を紹介します。

 国語(100点 / 50分)

国語は大問が3~5問となっており、最近では大問の数は一定ではなくなっています。

雙葉中学校における国語の入試問題では「記述問題」が大きなカギを握っているといっても過言ではありません。

特にA3サイズの解答用紙にびっしりと解答を求められることが有名であり、2022年度では100点中約40%もの配点比率となっていたのです。

これは新大学入試制度を意識して問題が作成されているのでしょう。

その他の「漢字の読み書き」「ことわざ」「慣用句」「敬語」といった知識問題も落とせませんが、特に記述問題の対策は必要不可欠といえるでしょう。

記述問題の傾向としては、特定の言葉の意味を聞かれるものではなく、言葉が持っているイメージを鮮明に伝えられる能力が求められます。

そのため、本を良く読み、イメージを言葉にする力を培うことが大切です。

解答の自由度は高いものの、相手に伝わりやすく言葉をまとめつつ、指定の文字数を埋めなければいけないため、日頃から練習が必要でしょう。

 算数(100点 / 50分)

数学の大問は5~6問程度となっていますが、年度によっては計算問題がない年もあります

しかし、各問題での計算が複雑なケースが多く、1つ1つの問題に時間をかけ過ぎてしまうと最後の問題まで辿り着けないというケースも起こってしまうでしょう。

問題も難易度順に並んでいないため、自身の中で得意なものから解いていき、時間配分を気にする必要があります。

また、平面図形や速さ、規則性、整数問題などが多く出題される傾向があり、平面図形に関しては相似比や面積比を求める問題よりも複合図形の面積や長さを求める問題が多く見られます。

もしこれらの分野が苦手な方は入念に対策しておきましょう。

 理科(50点 / 30分)

理科は大問が3~4問程度となっており、物理、化学、生物、地学といった幅広い分野から出題されます。

なかでも特に対策しておくべきは「実験に関する問題」です。

最近の傾向を見ても、実験器具の使い方や使用するメリット、実験手順に関する記述問題が多く出題されています。

また、「溶解度」「中和」「気体発生」「熱計算」などの計算問題は必ずといっていいほど出題されています。

難問は出題されないものの、各分野の基礎知識を丸暗記という勉強方法では点数獲得は難しく、しっかりと知識としての理解が必要です。

また、国語や算数に比べて時間が短いため、得意な問題から優先的に解いていくという方法をとってみるのも良いでしょう。

 社会(50点 / 30分)

社会は大問が3問構成となっており、一問一答などの基礎的な知識問題が多く、記述問題の難易度もそこまで高くありません。

しかし、理科と同様に幅広い分野から出題されるため、大前提として基礎知識は万全にしておく必要があるでしょう。

歴史や公民、地理などの分野に加えて「時事問題」も出題されますが、テキストにある問題と関連付けているケースが多いため、進めやすい方式になっていることが多いです。

社会は比較的難易度が高くないため点数を取りやすい反面、社会で点数を落としてしまうとそのほかの受験生と差をつけられてしまいます

そのため、しっかりと事前対策を行い、取れる点数は取りきる意識で取り組みましょう。

抜け目のない事前対策で合格を手にしよう

今回は、女子御三家の中の「雙葉中学校」に焦点を当てて解説しました。

雙葉中学校は宗教の授業があったり、語学に力を入れているのが大きな特徴です。

また、カトリックの精神に基づく品の良さや人格形成に努めているため、人気の高い学校の一つです。

倍率は3.1倍程度でとても高いので、入試対策を万全にして試験に臨みましょう。

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