こんな方におすすめ
- 中学受験の作文が上手く書けなくて不安
- 作文問題はどうやって勉強すればいいのか知りたい
中学受験の入試問題には作文問題が出題されるケースが増えてきました。
しかし、なかには「上手く書けない」「どうやって勉強すれば上達するのかわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。
作文問題は短期間でどうにかできるというわけではありませんが、求められる力がある程度決まっており、そのポイントを抑えることは重要です。
そこで、本記事では中学受験における作文について、よく出題されるテーマや受験に向けた勉強方法について詳しく解説していきます。
作文があまり得意ではない方はぜひ参考にしてみてください。
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必ず押さえておきたい作文の基本については、以下の記事で解説しています。
まず、作文の基本についてしっかりと確認した上で、当記事を読み進めていくことをおすすめします。
作文の書き方や基本ルールとは?記述問題で減点されないための必要知識
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中学受験における作文とは
まず始めに、中学受験における作文とはどういうものかを解説していきます。
400字の作文問題が出題
適性検査にはⅠ、Ⅱ、Ⅲの3種類があり、その中の適性検査Ⅰでは自身の考えや体験を400~440文字ほどでまとめる問題が出題されます。
適性検査Ⅰでは作文問題は全体の2~3割ほどの点数を占めているのが特徴です。
その他に私立学校の入試でも作文問題を出題する学校が増えていたり、適性検査ⅡやⅢでも文章で回答する問題が出題されます。
このように形式は違えど、入試で作文問題を出題する学校は増えているので、作文問題の練習をしておくに越したことはないでしょう。
よく出題されるテーマは?
中学受験の作文問題でよく出題される主なテーマは以下の4つが挙げられます。
- 言語化
- 自分の意見や経験談
- 時事問題
- コミュニケーション・社会
作文問題は学校や年度によって出題されるテーマが異なりますが、よく出るテーマや傾向を把握しておくと良いでしょう。
言語化
指定されたテーマに対しての自身の考えや意見を書き出す問題です。
よく出るテーマとしては「あなた自身を表す漢字一文字は何ですか。また、なぜその漢字を選んだのか理由を述べてください。」や「読書があなたに与えてくれることはなんですか?」などがあります。
特に自分自身の体験をもとにする必要はなく、自分が思っていることを書けば問題ありません。
自分の意見や体験談
物事や自身が経験したことについての意見や考えを書き出す問題です。
よくあるテーマとしては「最近出かけた場所はどこですか?また、なぜそこを選んだのか理由を述べてください。」や「友達の必要性についてあなたの考えや意見を述べてください。」などがあります。
中学受験の作文では最もよく出題されるテーマで、自身の体験を踏まえ意見を述べるので、内容が深いものが求められます。
時事問題
最近起こった事件やニュースについての考えや意見、解決策を書き出す問題です。
よく出るテーマとしては「地球温暖化を防ぐためにあなたは何ができるか述べてください。」や「過去1年間の中であなたが特に気になったニュースは何ですか。また、気になった理由を述べてください。」などがあります。
日頃からニュースや新聞をチェックし、問題点を理解しておくと良いでしょう。
コミュニケーション・社会
社会の生活において必要なことについて自分の意見を書き出す問題です。
よく出るテーマとしては「なぜルールというものが必要だと思いますか。あなたの意見を述べてください。」や「挨拶はなぜ必要だと思いますか。あなたの意見を述べてください。」などがあります。
日常生活において当たり前のことがなぜ必要なのか、意見をまとめられるようにしましょう。
作文問題で求められる力は?
入試でも良く出題される傾向にある作文問題ですが、作文問題で求められる力は主に以下の2点が挙げられます。
- 基礎的な文章の書き方を理解しているか
- 論理的な説明ができるのか
基礎的な文章の書き方とは、段落やかぎかっこ(「」)の使い方を把握できているかという点です。
これらの使い方は学校の授業で習いますが、意外にも正確に理解できている人は少ないでしょう。
文章の書き方は人によって変な癖がついてしまっていることもあるので、日頃からの意識が必要です。
論理的な説明とは、話の流れが起承転結かつ的確か、自身の意見や考えを周りの人が理解できるようにまとめられるかなどが求められます。
「論理的」と聞くと小学生には少し難しいと思われがちですが、文章の構成や意見・考えのまとめ方のコツを掴めば問題なくできるようになります。
論理的な説明は中学受験だけでなく、その後の学校生活や社会人になってからも重要な能力になるので、中学受験の際にしっかりと身に付けておくと将来にも役立つ能力となるでしょう。
作文問題の対策方法や勉強方法は?
作文問題は中学受験において重要な問題となり、点数を上げるには適切な対策や勉強方法を実施する必要があります。
主な対策や勉強方法は以下のようなことが挙げられます。
とにかく練習する
作文問題は指定された形式で、問題の趣旨に沿った解答を作成することが求められます。
とにかく作文を書いて感覚を覚えることで、必要な構成力や表現力が身につくはずです。
作文が苦手な方は、まずは簡単なテーマや、少ない文字数から練習すると効果的でしょう。
基礎的な書き方を理解する
作文では以下のようなルールが設けられています。
- 題名の前は2マス空ける
- 苗字と名前の間は1マス空ける
- 文の書き始めは1マス空ける
- 句点(。)や読点(、)かぎかっこ(「」)は1マスずつ使う
このようなルールを意外と忘れてしまっている人もいるかもしれません。
基礎的な書き方を間違えて減点されてしまうのはもったいないです。
知識を増やす
時事問題や特定のテーマに対しての考えや意見を求められる作文問題では、どんなテーマにも対応できるように知識を増やしておく必要があります。
そのため、日頃から読書をしたり、新聞やニュースを見ておくことは重要です。
ただし、知識を増やすだけで作文が上達するわけではないことを、忘れないでください。
あくまで自分の意見をまとめる際の前提の知識を増やすことに意味があります。
意見交換の場を設ける
論理的な説明を身に付けるためには反復練習が必要ですが、小学生が生活の中で論理的な説明を意識するのは難しいと思います。
そのため、日頃から親子で特定のテーマや話題に対してしっかり話し合い、論理的に説明する場を設けることが大切です。
その際に親御さんはお子さんの意見を否定しないように心がけましょう。
否定はモチベーション低下に繋がるので、こういう意見もあるよという感じにアドバイスすると良いです。
作文は添削してもらうのが鉄則
作文は練習量が大切と解説しましたが、毎回内容や文章構成が適切かフィードバックを行う必要があります。
なかには知らず知らずのうちに変な癖がついてしまい、自身では違和感が無くても周りの人からすれば違和感のある文章というケースも少なくありません。
そのため、作文の内容は塾や学校の先生など正しい知識を持っている人に、添削をお願いしてみると良いでしょう。
中学受験において作文対策は重要
今回は中学受験における作文に焦点を当てて、頻出テーマや対策方法について詳しく解説してきました。
また、作文で求められる力は以下です。
- 基礎的な文章の書き方を理解しているか
- 論理的な説明ができるのか
これらを意識しながら適切な対策をすることで合格に近づけます。
作文問題が苦手な方はもちろん、より中学受験の合格率を上げたいという方はぜひ作文問題の対策をしてみてください。