教育・学習

【スピーキングの練習】子どもの英語の発音を上達させるには

発音 練習

こんな方におすすめ

  • 子どもの英語の発音を良くしたい
  • どうやって英語の発音を勉強するか知りたい

日本人にとって、英語の発音とは永遠のテーマであるといっても差し支えないかもしれません。

言語学的な観点からみても、日本語と英語は文法や発音の点で大きく異なっています。

発音に関して言えば、使っている口の部位や筋肉が違っているので、習得するのは決して容易ではないでしょう。

上達するには練習あるのみなのですが、ただ闇雲に練習しても、なかなか英語の発音は 上手くならないでしょう。

ここではまず、なぜ英語の発音が重要なのかを述べた後、具体的な発音練習方法について解説したいと思います。

日本にいながら留学できる「国内留学」についてはこちらの記事で解説しています。

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なぜ英語の発音が重要なのか

ニューヨーク

「なぜ英語の発音が重要なのか」という問いに対する答えを一言で述べれば、「発音が悪いと、英語話者とのオーラル(口頭)でのコミュニケーションが成り立たない」という点に尽きると思います。

例えば、ニューヨーク・マンハッタン島へ、一週間の旅行に行くことを想像してみましょう。

観光名所を巡ったあなたと小学生のお子さんは歩き疲れ、喫茶店で一休みしようとします。

そして、そこでコーヒーを注文しようとしたあなたは、「コーヒー、プリーズ」とカタカナで発音します。

しかし、確実に店員さんは困ったような表情をしてしまうでしょう。

ここは “Coffee, please.” とネイティブ・スピーカーのように発音しなければなりません。

さもなくば、 “Coffee, please.” と筆談をする必要が出てきます。

ですが、いつでもどこでも筆談で済ませるというのは、あまりに極端な解決法です。

たった一週間の旅行でも、それが不可能な場合すらあるでしょう。

オーラル・コミュニケーションの力の重要性

オーラル・コミュニケーション(口頭コミュニケーション)の力を身に着けることは、英語を学ぶ上で非常に重要な一歩とななります。

というのも、言語というものは「話す・聞く・ 読む・書く」の四つの要素から成り立っています。

話す能力を向上させることは、英語力全体の向上につながるのです。

ではいかにして、ネイティブ・スピーカーのように聞き取り、発音すればいいのでしょうか。

ここからは、英語の発音を向上させるテクニックについて、三段階に分けて解説していきたいと思います。

発音を正しく聞き取る

第一のステップは、英語話者の発音を正しく聞き取ることです。

高度に情報化が進んだ現在、肝心の正しい英語の発音を手に入れるには、様々な方法 があります。

まずは電子辞書。さらに Google 翻訳などのオンラインツール、英語検定などの問題集に付属している CD などです。

これらのツールを使って、正しい英語の発音を手に入れ、何度も繰り返し聞きましょう。

そして実際に発音をしてみましょう。

このとき「ものまね」のつもりで発音することが大事です。

ところで、言葉を話し始めたばかりの英語圏の子供たちは「a」と「e」の中間音については、 最初に e と発音し続けて a と発音します。

これは、現実の “apple” などで登場する「a」と「e」の中間音をゆっくり引き延ばした音と同じです。

つまり幼いネイティブ・スピーカーたちは、このようにスロースピードで発音することで基礎を学んでいるのです。

このスロースピードの発音の学習方法は日本人にとっても非常に有効です。

例えば英検の対策本の CD をパソコンに取り込み、VLC という音楽再生ソフトを用いて半分の速さで再生すると、スロースピードで学習することができます。

英単語にフリガナをふる

第二のステップは英単語にフリガナをふることです。

例えば、「l」、「r」、「th」、「s」、「f」、「v」などの音は、元来日本語には存在しません。

そのため、言語学者たちは、国際的に通じる「発音記号」を発明しました。

しかし、小中学生が発音記号を使いこなすのには無理があります。

そこで次善の策として、英単語にフリガナをふることをおすすめします。

学校教育ではフリガナをふるのを禁止している場合もありますが、敢えてフリガナをふってカタカナに一度落とし込む方が、覚えが早いものです。

しかし、ここでも注意点が あります。フリガナは聞こえたとおりにふりましょう。

例えば、 “water” に「ウォーター」と振るのではなく、聞こえたとおりに「ゥワラァ」とふるのです。

同じように、 “letter” は「レラァ」、 “coffee” は「カァフィ」とふっていきましょう。

また、出来るだけ正確に英語の音をカタカナやひらがなで表記するのには、ちょっとしたコツがあります。

例えば、「宗教」という意味の、 “religion” の発音です。

日本人の苦手とする「l」と「r」が 立て続けに登場するので、発音練習の中でも最も難しい部類に入るでしょう。

ここでは、「r」の音にはひらがなで、「l」の音にはカタカナでフリガナをふることにしましょう。

すなわち「れリジョン」です。

以上のようにまずはフリガナをふっていくことで、英語の発音に慣れ親しんでいきましょう。 この練習を繰り返していけば、最終的にはフリガナが不要になります。

フィードバック

第三のステップはフィードバックです。

上記の例、 “religion” を、日本人が正しく発音することが出来るようになるには、相当の期間、訓練を積む必要があります。

そうです。上手くなるまで何度も何度も練習するしかないのです。残念ながら他に方法はありません。

ですが、ただ闇雲に練習したとしてもなかなか上達しません。

また、本当に上達しているか分からないと、それがモチベーションの低下を招く一因にもなりかねません。

そこでお勧めしたい方法がフィードバック、つまり実際に自分の発音を聴いてみることで す。

この方法はプロの通訳者も行っている練習法です。

今の世の中、ほとんどの人がスマートフォンをもっていますが、その録音機能を使って実際に録音をして、自分の発音を聴いてみましょう。

もっと簡単な方法もあります。

自分の顔と向かい合わせるようにしてお風呂のたらいを手に持ち、そのたらいの中に向かって発音し練習するのです。

冗談のようにも聞こえてしまうこの手法は、スマートフォンの録音機能を用いた練習方法よりもずっと手軽です。

なおかつ、自分の発音した言葉がその場で同時にはっきり聞き取れるため、発音を矯正しやすいのです。

小学生の国内留学についてはこちらの記事で解説しています。

小学生の国内留学にはどんなメリットがある?デメリットもあわせてご紹介

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シャドーイング

シャドーイング

これまで紹介してきた方法は、主に単語を正しく発音する際に有効な練習方法でした。

ここからは、単語ではなく、一つの文章全体を正しく発音する方法を提示いたします。

それはシャドーイングと呼ばれる手法です。

シャドーイングとは、ネイティブ・スピーカーが読み上げる英文をそのままそっくり真似して同時に喋る訓練のことです。

試しにNHK のニュースで挑戦してみてください。

日本語であっても非常に難しいことが 分かると思います。

しかし、シャドーイングする際に、ネイティブ・スピーカーがどんな文章を読み上げるか分かっていると、難易度は一気に落ちます。

シャドーイングの練習には、Voice of America: Learning English というニュースウェブサイ トが最適です。

このサイトの目的は、視聴者の英語力の向上にあります。

コンテンツの中には、ネイティブ・スピーカーたちがゆっくりとしたペースで文章を読み上げるものがあります。

そして、その読み上げられる英文は文字起こしがされており、いわばカラオケのように文字化された英文を、練習者は、ネイティブ・スピーカーと同じゆっくりとした速さ、同じ発音で読み上げます。

これは他のどの方法よりも、英単語や英文を正しく発音するための練習になるのです。

さらに驚くべきことに、シャドーイングの練習をしっかり毎日行うと、リーディングのスピードが向上します。

なぜならネイティブ・スピーカーと同じリズムで英文が読めるようになるからです。

それだけではありません。スピーキング能力やリスニング能力に加えて、ライティング能力も格段に向上します。

シャドーイングすることで、自然な英語の文章を覚えてしまえるからです。

ある程度の英語の文章が読めるようになった中学生とって、Voice of America: Learning English は最適のウェブサイトであり、シャドーイングは優れた練習法になると思います。

なぜか日本人は正しい英語の発音をしようとすると、気恥ずかしさを覚えるものです。

これはフランス語やドイツ語を学ぶ際には起きない、不思議な現象です。

しかし、それさえ乗り越えれば、より豊かな人生経験が生徒さんを待っているはずです。

生徒さんだけではなく親子で発音練習しあえばモチベーションの維持になりますし、楽しく、思い出にも残る経験になるでしょう。

さあ、後は練習あるのみです。頑張りましょう!!

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