こんな方におすすめ
- 中学受験の調査書ってなに?
- 調査書の作成依頼はどのようにしたらいいの?
中学受験において調査書は重要な書類であり、受験の結果に大きな影響を与えることもあります。
しかし、なかには調査書について詳しく知らない方や、入手方法を把握していない方もいるでしょう。
調査書には小学校の先生に依頼して、各教科の成績に加え、学校生活の様子などを記入してもらいます。
そこで今回は、中学受験の際に知っておきたい「調査書」の入手方法や依頼方法について紹介します。
受験のための準備としてしっかりと覚えておきましょう。
中学受験の調査書とは
調査書とは、公立中高一貫校や私立中学の一部への中学受験で出願時に提出が求められる書類のことです。
小学校の先生に依頼して各教科の成績に加え、学校生活での特別な活動や出欠などを記入してもらいます。
調査書の対象期間
調査書の対象期間は、一般的に公立中高一貫校では小学5年生から小学6年生の2年間が対象、私立中学の場合は小学6年生の1年間を対象とするケースが多いです。
しかし、規定で定められているわけではなく、学校によっては小学4年生から小学6年生までの3年間を調査書の対象期間にしているところもあるので、事前に確認しておくといいでしょう。
調査書で注目される項目
調査書で主に注目される項目としては以下の3点が挙げられます。
- 各教科の成績
- 出欠日数
- 学校での様子
各教科の成績は純粋に現在の学力を見られますが、ただ学力が高ければ良いというわけではありません。
いかに学力が高くても欠席日数が極端に多い場合は印象が悪くなってしまいます。
また、学校での様子は日頃の授業態度や生活態度に加えクラブ活動なども評価対象です。
さらに資格の取得や習い事での表彰など、課外活動での成果が評価につながることもあります。
調査書の入手方法
調査書は多くの学校が9月以降にホームページでのアナウンスや説明会による願書の配布や販売を行います。
学校によっては願書と一緒に調査書を用意しているところもありますが、書式はそれぞれの学校によって異なります。
すべての学校が調査書の提出を求めるわけでないため、受験しようとしている学校が調査書の提出が必要かどうかは事前に学校のホームページで確認しておきましょう。
特にここ数年はコロナの影響で入試のシステムも毎年のように変わるので注意しましょう。
合否への影響は?
中学受験の調査書が受験結果に与える影響は、受験する中学校が「私立中学校」か「国立・公立中高一貫校」なのかによって大きく異なります。
それぞれの詳細について解説していきます。
私立中学校ではそこまで影響しない
結論からいうと、私立中学校の場合は調査書をそこまで重要視しないケースが多いです。
私立中学校の場合、そもそも調査書の提出を求めていないという学校も多く、提出を求められていたとしても極端に成績が低くなければ特に合否に影響することは少ないでしょう。
また、欠席日数に関しても病気や風邪、怪我などの正当な理由があれば問題ありませんが、特に理由のない欠席が多いと悪い印象を与えてしまうことがあります。
ただし、私立中学校でも調査書の内容を重視する学校はあります。
「内申書を重視します」と学校が明確にすることは少ないですが、塾などから情報が入ってくることがあるかもしれません。
もしそのような学校を受験する際は、事前にどのような点を抑えておくべきか調べておくといいでしょう。
国立や公立中高一貫校では重要視される
私立中学校に対して国立や公立中高一貫校では、調査書の内容を重視する傾向にあります。
公立中高一貫校では、適性検査・筆記テストに加え調査書の内容によって合否が決められるため、合格のためには非常に重要な要素になります。
実際にテストと調査書がどのくらいの割合で配点されるかはそれぞれの学校によって異なりますが、おおよそ全体の20~30%ほどを調査書の内容で判断する学校が多いとされています。
調査書作成の依頼方法
調査書は担任の先生に作成してもらう必要があります。
しかし、調査書の作成には時間がかかります。
できるだけ作成に負担をかけないように、作成を依頼する際の適切なタイミングや方法があるのでご紹介していきます。
作成依頼は1ヶ月前が理想的
依頼をする際はある程度余裕をもって作成してもらうために、1ヶ月前を目安として事前に依頼しておくといいでしょう。
その理由として、調査書を作成する先生の負担が大きいという点が挙げられます。
調査書は成績の評価だけでなく、生徒一人一人の授業態度や生活態度を記載しなければいけないため、1枚作成するだけでもかなりの時間がとられてしまいます。
その上、中学受験をする生徒は1人とは限らず、人数が多ければ多いほど調査書の作成枚数が増え、膨大な時間がとられてしまいます。
そのため、提出期日ぎりぎりに依頼をしてもすぐに作成してもらえるわけではないため、1ヶ月ほど前には依頼しておくべきでしょう。
まとめて依頼する
複数の学校に中学受験をする際はそれぞれの学校に調査書の提出が必要となります。
一枚ずつタイミングを変えて依頼をしてしまうと、作成する側の効率が悪くなってしまったり、作成するたびに内容に若干のズレが生じてしまったりします。
また、別々で管理していると紛失や作成漏れのリスクも起こってしまうため、事前に調査書が何枚必要なのかを把握しておき、まとめて作成依頼をすると良いでしょう。
金品は贈らない
調査書は受験の合否に大きな影響を与える可能性もあるため、少しでも良い内容を書いてほしいと考える親御さんも少なくないでしょう。
なかには良い内容を書いてもらうためや、少しでも優先して書いてもらうために金品を送る方がいらっしゃいます。
しかし、先生側はそのような金品は受け取ることができず、むしろ断りの連絡を入れる手間を増やしてしまうのです。
金品は送らず、依頼の際に一言告げておく程度にしておきましょう。
また、調査書を受け取る際にもお礼は忘れずにしましょう。
完成した調査書は開封厳禁
作成してもらった調査書の中身は誰もが気になるでしょう。
しかし、封をされた状態で渡された調査書は開封してしまうと無効になってしまうので注意が必要です。
そのため、事前にどの学校にどの調査書を提出するかしっかりと管理しておき、提出の間違いが無いようにしましょう。
調査書の扱いには細心の注意を
今回は中学受験における調査書の内容や入手方法、作成の依頼方法について解説してきました。
中学受験における調査書は、特に公立中高一貫校の場合は合否に大きな影響を与えます。
そのため、提出期日や管理・取り扱いには細心の注意を図るべきでしょう。
また、少しでも良い内容を書いてもらおうとするとかえって逆効果になってしまったり、担任の先生の負担を負やしてしまうこともあります。
日頃の成績や生活態度に気を付けておくことが合格への一番の近道だといえるでしょう。
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