こんな方におすすめ
- 女子御三家の女子学院中学校の特徴について知りたい
- 女子学院中学校の入試問題の傾向を知りたい
女子学院中学校は、中学受験における「女子御三家」と呼ばれている学校のうちの一つです。
東京都内の中でも入学難易度が高いとされていますが、中学受験を考える際に目指している方もいるでしょう。
女子御三家はそれぞれの学校によって校風が異なり、女子学院中学校はキリスト教の精神をもとに高い人間性や自立した女性の育成を目指している学校です。
本記事では、女子御三家の中の女子学院中学校について詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
参考
志望校の選び方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
タイプ別、中学受験の志望校の選び方と探し方を解説!偏差値だけでなく個性も見極めて!
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女子学院中学校とは
女子御三家の風習や生徒の特徴を表す際によく使われる例として、道端に落ちている空き缶が挙げられます。
もし道端に空き缶が落ちていたらあなたはどうしますか。
女子御三家の学生は以下のような行動をとると例えられます。
- 桜蔭中学校の学生の場合:本を読むのに夢中で感が落ちていることに気が付かない
- 雙葉中学校の学生の場合:そっとゴミを拾ってゴミ箱に捨てる
- 女子学院中学校の学生の場合:その空き缶で缶蹴りを始める
上記のように、それぞれの学校によって大きく行動の傾向が異なります。
女子学院の学生は比較的自由な行動をとる傾向にあると言えるでしょう。
女子学院中学校の基本情報
女子学院中学校の主な概要や学費は以下の通りです。
住所 | 東京都千代田区一番町22-10 |
アクセス | 東京メトロ有楽町線「麹町」駅徒歩3分、 東京メトロ半蔵門線「半蔵門」駅徒歩6分 東京メトロ南北線「市ヶ谷」駅徒歩10分 東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷」駅徒歩15 分 JR・都営新宿線「市ヶ谷」駅徒歩8分 JR「四ツ谷」駅徒歩12分 |
偏差値 | 70~77 |
生徒人数 | 1クラスあたり約40人、1学年の総人数約220人、3学年総人数720人 |
公式HP | https://www.joshigakuin.ed.jp/ |
入試科目 | 国・算・社・理 |
試験日(2023年度) | 2023年2月1日 |
合格発表日(2023年度) | 2023年2月2日 |
<学費>
入学金 | 380,000円 |
授業料 | 41,000円(月額) |
施設費 | 15,000円(月額) |
冷暖房費 | 1,100円(月額) |
JG会費 | 800円(月額) |
生徒会費 | 390円(月額) |
旅行積立金 | 3,800円(月額) |
クラス費 | 100円(月額) |
防災費 | 740円(入学年度の4月のみ) |
寄付金 | 1口100,000円を3口以上 |
女子学院中学校の特徴
女子学院中学校は1870年(明治3年)、キリスト教の精神にもとづいて豊かな人間性を育む教育や高い理想を持ち合わせ、自立した女性を目指す育成を行っています。
女子学院中学校は御三家の中でも特に自由な校風であり、「すべし」「べからず」といった生徒を縛り付ける校則はなく、以下の4つのみです。
女子学院中学校の校則
- 女子学院のバッジをつけること
- 校内では上履きを履くこと
- 校外活動は届けを出すこと
- 学校にいる間は無断で外出しないこと
しかし、決して自由だからといって指導をしないというわけでなく、あくまで「自立」を目指して生徒が自分自身で考え、正しい行動ができるようにという学校の方針です。
女子学院中学校の授業
中高一貫校であり、週5日、前期と後期の2学期制を採用しています。
大学の進学実績からも分かる通り、中学生の頃から勉強面ではとても厳しいようです。
普段の授業でも宿題は出されますが、特に長期休暇で出される量は多いです。
内容も自分で調べたり、インタビューをして、レポートにまとめるなどの課題が多いです。
このように全科目バランス良く学ぶのはもちろん、実験やレポート、作文、作品制作などにも力を注いでいます。
また、キリスト教精神の学校であることから、毎朝の礼拝や全学年で聖書の言葉に耳を傾ける時間が設けられています。
女子学院中学校の授業を通して、幅広い知識豊かな人間になるための基礎が培われるでしょう。
進学実績
高校卒業後には多くの有名大学へ進学の実績があり、2022年度入試の主な実績は以下の通りです。
<国公立大学>
- 東京大学:31人
- 一橋大学:11人
- 京都大学:11人
- お茶の水女子大学:9人
- 千葉大学:5人
- 東京医科歯科大学:5人
<私立大学>
- 早稲田大学:172人
- 慶応義塾大学:104人
- 明治大学:97人
- 上智大学:90人
- 東京理科大学:81人
- 立教大学:44人
などが挙げられます。
そのほかの実績は以下の女子学院中学校公式サイトにて掲載されているので、興味のある方はぜひご覧ください。
(参照:女子学院「進路状況」)
女子学院中学校の入試
女子学院中学校の入試は「国語」「算数」「理科」「社会」の4教科であり、いずれも40分100点制です。
募集人数は240名で、倍率は3.0倍前後と高いです。
受験合格のためには入試問題の傾向を把握しておくことは必須となりますので、各教科の特徴を紹介します。
国語(100点 / 40分)
国語では「情報処理能力」が試される記述式の問題が多く出題されます。
文章に書かれている問題を読み取り、正確に自身の中でまとめて文章化する能力が必要です。
40分という短い時間に対して問題文の文章量が多いため、焦りによるミスが起こりやすくなっています。
読解問題が苦手な人は少しでも過去問を多く解き、素早く的確に文章を読み取る練習だけでなく、40分という時間の感覚も身体に染み込ませておきましょう。
また、文法や四字熟語などの知識の問題が3割程度を占めます。
このような基礎問題は素早く正確に解けるようにしましょう。
算数(100点 / 40分)
大問の数は年度によって5~7問と異なり、小問の数は20問程で構成されています。
難問は出題されないので、合格点が高くなる傾向にあり、ケアレスミスは避けたいところです。
ケアレスミスを減らすためにも正確かつスピーディーな計算力を身に付けましょう。
分野別に見ると数の性質や図形問題は頻繁に出題されているため、入念な対策が必要です。
特に図形問題の中では相似や比の問題よりも、角度の問題が多いのが特徴です。
図形問題が苦手な生徒にとっては算数は鬼門となるでしょう。
理科(100点 / 40分)
大問が4~5問となっており、試験時間に対して問題数が多いのが特徴です。
算数と同様に問題の難易度はそこまで高くありませんが、近年ではやや難問も出題されるようになりました。
時間をかけずに解く問題と、じっくり解く問題を見極めるなど、時間配分もポイントになるでしょう。
物理・化学・生物・地学の4分野から満遍なく出題されるため、基礎をしっかりと学んで置き、問題をスピーディーに解き進める練習が必要です。
中でも実験や観察の結果を分析する問題は頻繁に出題されているため、過去問や疑似問題で反復練習をしておきましょう。
社会(100点 / 40分)
大問が3~4問となっており、各分野から幅広く選択問題を中心に出題されます。
「すべて選ぶ」「2つを選ぶ」のような解答形式が多いため、選択問題が多いからといって油断は禁物です。
曖昧な知識で臨むと正解できないでしょう。
選択問題以外に地図やグラフなどの資料の読み取り問題も出題され、特に地理・公民で多く出題されます。
また、公民分野では時事問題を絡めた問題が出題されるため、日頃から政治や経済ニュースをこまめに確認しておくと良いでしょう。
事前対策で自分に合った学校選べるようにしよう
今回は、中学受験における御三家の一つ「女子学院中学校」について、特徴や入試問題の傾向について解説しました。
御三家といえば、中学受験で誰もが耳にする学校ですが、それぞれの学校の特徴や風習は大きく異なります。
特に女子学院中学校は校則の少なさからも分かる通り、自由な校風が特徴です。
自身に合う校風から学校を選ぶのはもちろんですが、入試問題にも向き不向きがあると思います。
そのため、事前に学校の特徴を知るだけでなく、少しでも問題の傾向を把握して合格率を上げる必要があるでしょう。