こんな方におすすめ
- 子どもがお手伝いをしたがっている
- お手伝いのメリットや成長へのメリットを知りたい
お手伝いは子どもにとって様々な効果やメリットがあるのを御存じですか?
ちょっとした日常のお手伝いの中に子どもの成長を促し、自分を好きになれる要素が散りばめられています。
もちろん、ただ手伝わせればいいというわけではありません。
「具体的にどんな効果があるのか?」「効果を倍増させるにはどうしたらいいのか?」について紹介します。
子どもが得られるお手伝いの効果とメリット5つ
お手伝いによって子どもは「どんな効果とメリットを得られるのか?」について紹介します。
親子のコミュニケーションが増える
お手伝いを通じて親子や家庭内でのコミュニケーションが増えます。
「お願いする」「感謝する」「相談する」「褒める」などの会話が増え、親子の愛情や信頼関係が強められるのです。
子どもが小学生になると幼児のころのような「一緒に遊ぶ」機会は減ってきてしまいます。遊びの代わりにお手伝いという手段を使って親子の時間を楽しみましょう。
洗濯物畳みなどを手伝ってもらいながら、「今日あったこと」などを聞いてみてください。
責任感が身に着く
お手伝いをお願いすると子どもに「自分は〇〇をやりきるんだ」という責任感が芽生えさせられます。
親から何かを任されるのは子供にとってとても誇らしいことです。
「期待に応えたい」「信頼されるに値する人間だと証明したい」と最後までやり遂げます。そして、見事達成できれば自信に繋がり、次も頑張りたいと思うのです。
「遊び」ならば自分の気が済んだ時点で「お終い」にすればいいですが、お手伝いはそうではありません。「最後までやり切る」経験がお手伝いを通して学べます。
自立を促す
掃除、洗濯、料理、片付け、買い物などのお手伝いを通じて生活力を身に着けられます。
大人になって家を出た時に役立つだけではありません。
怪我や風邪などで親がいつものように家事ができない状態になったとしても、普段から子どもがお手伝いをしていれば、子どもに身の回りのことで不自由させずに済みます。
また、子どもも日々の生活の中でできることが増えていくと、自信が芽生え自立心が育っていきやすいです。
考える力が伸びる
お手伝いには創意工夫の余地がたくさんあります。
「効率のいい掃除の順番」「乾きやすい洗濯物の干し方」「見栄えの良くなる料理の盛り付け」など、考える力を伸ばす要素がてんこ盛りなのです。
幼い子供はあまり「効率」について考えません。
時間の概念も希薄です。「遊ぶ」時にはそれで問題ありません。しかし、成長するとともに「要領の良さ」も求められるようになります。
お手伝いを通して効率や時間の概念を意識させていきましょう。
また「掃除道具はここに置いた方が使いやすい」「この料理にはこの調味料をプラスしたほうがおいしくなるかも」など「どうしたらもっと良くなるか」という考え方は今後の人生においてとても大切な要素です。
自己肯定感が育つ
お手伝いには「任される」「全うする」「感謝される」など、自己肯定感が育つ要素が詰まっています。
精神が成熟してくると、衣食住が満たされているだけでは幸せを感じられません。
「必要とされたい」「役に立ちたい」「感謝されたい」と思うようになります。求められることで自分の存在価値を確かなものにしたいのです。
お手伝いで自己肯定感が育てば、失敗した時に必要以上に凹まず、工夫したり粘り強く取り組んだりできるようになるでしょう。
お手伝いの効果がUPするコツは「おおらかな心」で見守る
お手伝いの効果がさらにUPする方法を紹介します。
大切なのは親の「おおらかな心」です。「お手伝いは完璧にできなくて当たり前。だって子どもだもの」くらいの心構えで子どもにお手伝いをお願いしましょう。
出来たことを褒める
大人が家事をやると「できて当たり前」なので、子どもに頼んだ時についついできていないところに目が行ってしまいやすいですが、できたことを褒めましょう。
子どもがお手伝いをする理由は「褒められたいから」です。
お手伝いをしたにもかかわらず、小言を言われてしまってはやる気が失われます。
減点方式ではなく、加点方式でお手伝いを評価してあげてください。
褒めた後で「ここの隅っこの掃除はこうやるんだよ」「洗濯物はこうやって畳むとしまいやすいよ」などと穏やかにアドバイスをしてあげましょう。
急かさない
「急いで」「早くして」は禁句です。子どもにプレッシャーをかけてしまいます。
委縮して失敗したり、雑な仕上がりになったりして、いいことがありません。
一度任せたら子どもから助けを求めてこない限りは気長に見守りましょう。
何度か試行錯誤していくうちにコツを掴んだり効率のいいやり方を見つけたりしていきます。
親も一緒にやってさりげなく「お手本」を示すのもおすすめです。
原則として子どもにとって不慣れな分野のお手伝いは、時間に余裕があるときに頼みましょう。
子どもがある程度大きくなり、効率や時間を意識して欲しい時には「〇時までに終わらせてほしいな」とあらかじめ時間設定をしてお手伝いを頼むのもおすすめです。
ただ「急いで!」ではどれくらい急げばいいのか分かりません。
他の子と比較しない
他の子や他の兄弟と比較をしてはいけません。
子どもにはそれぞれ個性があり、向き不向き、熟練度に違いがあります。
比較しても子ども同士の確執を産むだけで意欲向上にはつながりません。
「この前よりも上手にできたね」「あなたが丁寧やってくれるからとても助かったわ」など子ども自身を見て評価しましょう。
失敗を責めない!たとえサボっていたとしても
お手伝いを失敗した時や途中で投げ出してしまった時にも、責めないようにしましょう。
「こんなこともできないなんて!」と言ってしまいたい気持ちは飲み込んでください。
親に責められてしまうと子どもは「自分はダメな人間だ」と思ってしまい、お手伝いの意欲を失ってしまいます。
次にお手伝いをした時も「自分はダメだからどうせできない」と投げやりな気持ちでとりくむので失敗するという悪循環です。
上手くいかない時は一緒にやってあげたり頼むことのハードルを下げたりして子どもが「成功した」と思えるようにしましょう。
例えば洗濯物を畳むのを頼んで、衣類がうまく畳めないのであれば「洗濯ばさみから洗濯物を外す」「靴下を組み合わせる」「タオルを畳む」など簡単なことから頼みましょう。
畳むことが難しい形状の衣類は親が担当し、子どものものや畳むのが簡単なものお願いして褒めてあげてください。
子どもが「できる」と思えるようになって親に時間がある時に、少し畳むのが難しい形状のものを「どうやったらうまくできるのか?」教えてあげましょう。
明らかに「サボって」お手伝いを完遂しなかったり雑なまま終わらせてしまったりした場合は「怒る」のではなく、子ども「困っている」や「悲しい」ことを伝えましょう。「あなたに頼んだのに、これじゃあ〇〇ができなくて困ったな」と伝えれば子どもの反発心ではなく罪悪感や責任感を刺激できます。無責任な行動をなじるのではなく、「今から一緒にやろうか」など「どうすればいいのか」を示してあげましょう。
子どもと楽しくお手伝いをして良い効果を!
お手伝いには、子どもの自立心や責任感、自己肯定感、創意工夫などを育む要素が多くあります。
お手伝いを通じてコミュニケーションや褒める機会が増えることで、親子関係の向上も期待できるでしょう。
ただし、「小学生のお手伝い」はあくまで「お手伝い」です。夫婦間の家事の分担とは違います。
必要以上に子どもにプレッシャーをかけず、双方の心の余裕を大切にしてください。
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