こんな方におすすめ
- 子どもが中学受験をするために、親としてどうサポートしていけばよいか分からない
- そもそも中学受験について、あまり詳しくない
- 実際に、子どもが中学受験に合格した親の体験談を知りたい
中学受験は、受験を受ける子どもはもちろん、親にとっても一大イベントです。
この記事では、中学受験に挑む子どもを持つ親が読むべき本を、ジャンル別にご紹介します。
まだ本格的に受験勉強をするような年齢ではないが気になっている方、選択肢の一つとして中学受験も視野に入れたい方、すでに子どもが塾などに通って受験勉強を始めている方と家庭によって状況は様々でしょう。
ぜひ、この記事を最後までご覧いただき、ご家庭に合った今読むべき本を見つけていただけたら幸いです。
親が読むべき本 中学受験の手引き書7選
「中学受験をしようと決めたはいいが、漠然とした不安がある」という方に、まずは中学受験の基本を学べる「手引き書」がおすすめです。
中学受験とは何か、親としての心構えや子どものサポートなど、中学受験に関する必要な情報をまずはいち早く入手する必要があります。
中学受験について意識し始めたら、ぜひ中学受験の基礎を学べる手引書を、1冊は持っておきましょう!
今回ご紹介する手引き書は、以下の7冊です。
- 中学受験「必笑法」
- 令和の中学受験 保護者のための参考書
- 中学受験基本のキ! 第4版
- 受験生を持つ母親のメンタル整理術
- 親がやるべき受験サポート
- 中学受験を考えたときに読む本
- 共働き家庭だからできる 中学受験必勝法!
それでは、順番に見ていきましょう。
中学受験「必笑法」
中学受験を終えたとき、家族みんなで「受験して良かったね!」と笑顔になれるなら、その受験は成功であると著者は述べています。
受験の「合格」「不合格」という結果だけに意識が向きがちですが、それまでの過程の中にこそ学ぶべきものがあることを教えてくれる本です。
他人と比べない・頑張り過ぎない・子どもをつぶさない、そして子どもと共に親も成長できる中学受験とは何か、これから中学受験を考える人はもちろん、まさに受験真っ只中の人にも読んでほしい、原点に帰れる一冊です。
令和の中学受験 保護者のための参考書
今を生き抜く、これからの世の中を担う子ども世代に向けた、「令和」の時代の中学受験とは何かが分かる一冊です。
特に、親も同じように中学受験を経験している場合には、一度は読んでおきたい内容です。
「親世代の中学受験と同じでしょ」という気持ちで臨むことは、とても危険であることを筆者は懸念しています。
子どもに寄り添う時間・認める気持ち・受験の終わらせ方・子どもとの向き合い方を学びながら、令和の中学受験の常識を確認できる、ボリュームのある著書です。
中学受験基本のキ! 第4版
中学受験の基礎から最新情報までを分かりやすく解説しています。
「合格」という大きな目標に向けた「徹底した勉強方法」や「併願パターン」など、実践的で分かりやすくまとめられた内容です。
小学3年生の2月から小学6年生の本番直前まで、しっかりサポートしてくれる中身の詰まった一冊です。
中でも、四大受験塾である「SAPIX」「日能研」「四谷大塚」「早稲田アカデミー」の特徴を徹底比較しており、入塾を検討しているなら必須アイテムです!
受験生を持つ母親のメンタル整理術
子どもとともに、親も「中学受験」という長い戦いの中にいると、ふとした時に漠然とした不安やなんとも言えない感情で心が疲れてしまうものです。
受験をする本人はもちろん、それを見守る親も、向き合いたいのにぶつかり合ってしまう難しい時期でしょう。
子どもとの向き合い方をサポートしてくれ、良い方向へと背中を押してくれる一冊です。
良い意味でも悪い意味でも言葉の威力を実感できます。
やわらかい文章とポジティブな言葉に、心が晴れること間違いないでしょう。
親がやるべき受験サポート
偏差値30台の子も最難関を狙う子も、ママがするべき「サポート」は同じだった!?
勉強を教えることだけが、親のサポートではないことを訴え、中学受験=塾という概念を変える一冊です。
ノートの作り方・試験の対策・宿題のサポート・過去問の取り組み方などを具体的に示してくれ、「今日から実践」が可能なのも魅力の一つです。
何より、著者である「佐藤ママ」と「きょうこ先生」の子どもへの愛情が溢れだす、ほっこりできる親へのエール本です。
中学受験を考えたときに読む本
教育現場に携わる人々へのインタビュー模様が描かれており、とても興味深い内容です。
様々な考えを知ることができるので、これから中学受験を受けるかどうか悩んでいる親にとっても、ためになる一冊。
中学受験の基礎を知ることができる本としても、おすすめです。
受験勉強をスタートさせる時期や、大手塾と中小塾それぞれのメリット・デメリット、塾に通わなくても合格できるのかなど、受験生を持つ親として知っておきたい情報がたっぷり詰まっています。
共働き家庭だからできる 中学受験必勝法!
中学受験を少しでも検討するなら、「数年先の受験に向けた勉強法に切り替えることが重要である」と著者は述べています。
これまで、中学受験をするなら親は子どもに寄り添い、徹底的にサポートすることが当たり前とされてきました。
しかし、一番は中学受験に打ち勝つ戦い方を知ることだった!?
近年増加している、「共働き家庭」ならではのサポートの仕方・塾選び・スケジューリング・金銭問題など、気になる情報を詰め込んだ一冊です。
親が読むべき本 合格実体験7選
中学受験に向けて我が子のサポートをする中で、「我が家の受験勉強のやり方は正しいの?」「もっと我が子に合った勉強方法があるのでは?」と不安や疑問を抱く方には、「合格実体験本」がおすすめです。
狭き門を潜り抜けてきた合格体験者の真似をするのも、一つの戦略です。
実際に中学受験に合格した体験談を知りたい・我が子や我が家に合った受験勉強法を知りたい方は、ぜひおすすめです!
成功パターンをイメージすることの大切さを感じられるでしょう。
今回ご紹介する合格実体験本は、以下の7冊です。
- 「灘→東大理Ⅲ」3兄弟の母が教える中学受験勉強法
- 働くママの成功する中学受験 「仕事と受験サポート」両立メソッド100
- 予約殺到の東大卒スーパー家庭教師が教える 中学受験自走モードにするために親ができること
- 中学受験 大学付属校 合格バイブル
- 世界に通用する一流の育て方 地方公立校から<塾なしで>ハーバードに現役合格 (SB新書)
- 9歳までに地頭を鍛える! 37の秘訣
- 5歳からはじめる 世界で羽ばたく計算力の伸ばし方
それでは、順番に見ていきましょう。
「灘→東大理Ⅲ」3兄弟の母が教える中学受験勉強法
3兄弟を灘中&東大へ導いた“奈良のゴッドマザー"が教える必勝法を示した内容で、「中学受験」に焦点を当てて描いた一冊です。
母目線で書かれているので、同じ母親であれば少なからず共感できることも多いでしょう。
子どもを信頼する母親の姿が印象的で、子どもとの関わり方や受験勉強を気持ち良くできる環境作りなど、できるところを真似していきたいと思わせてくれる本です。
3兄弟の3人ともが体育系クラブで、しっかりと青春を謳歌しながらもエリートコースを走ってきた3兄弟の生活が気になるところですね。
働くママの成功する中学受験 「仕事と受験サポート」両立メソッド100
中学受験合格を勝ち取った子の母は、共働きフルタイムで多忙な人材育成コンサルタント。
仕事をしながら受験をサポートするための、100の秘訣を知ることができる一冊です。
仕事でのPDCA(=計画を立てて実行し、振り返り、得たことを次に生かす)を、中学受験で活かすとはどういうことか、子どもが自ら勉強する仕組みづくりにも注目です。
「勉強時間は30分ずつ組む」「親がやってはいけない12の聞き方」など、すぐに真似できる内容ばかりですぐに始められる、実践的な中身となっています!
予約殺到の東大卒スーパー家庭教師が教える 中学受験自走モードにするために親ができること
著者は、中学受験を経験している東大卒のプロ家庭教師です。
中学受験の悩みを抱えるすべての親に向けた、「戦略の立てかた」を大公開しています。
これまで指導してきた、2500を超える家庭での経験を反映させた一冊です。
様々な家庭事情を見てきた著者ならではの視点で、中学受験に向けた方針やモチベーションなど、長期的視点にたったアドバイスが特徴です。
「自走モード」にすれば、子どもが勝手に合格してくれることを掲げており、客観的に「中学受験」を見つめるきっかけとなるかもしれません。
中学受験 大学付属校 合格バイブル
近年人気を集めている、「大学付属校」への中学受験にスポットをあてた著書です。
進学校と大学付属校とでは入試問題の傾向が違うため、大学付属校への受験を考えている方にはぜひ手に取ってもらいたい一冊です。
大学付属校合格率100%の実績を持つ「早慶維新塾」の塾長でもある著者が話す、「大学付属校は基本問題の出題が多く、子どもらしい子が求められる」という実態にも注目したいところです。
世界に通用する一流の育て方 地方公立校から<塾なしで>ハーバードに現役合格 (SB新書)
著者は、一人娘を大分の県立高校から米ハーバード大学への、異例の現役合格に導いた母親です。
その教育法は、「妊娠中に育児本を200冊」「0歳から英語と日本語の絵本を読み聞かせ」「2歳から英語を学んで4歳で英検3級獲得」「週末はホームパーティで社交性を磨く」「幼稚園には年長の1年だけ通園」など、独特だからこそ、興味深いものでもあります。
勉強量を確保するための時間の使い方や、家庭教育の環境などを参考にしながら、「真似できること」「真似したいこと」を家庭に反映しやすい一冊でしょう。
9歳までに地頭を鍛える! 37の秘訣
14歳でカナダの名門5大学に合格した息子に、実践してきた0歳からの教育法について述べている著書です。
「幼児語を使わず話しかける」「自分で選ぶ体験を積み重ねる」「キッチンテーブルに地球儀と地図帳」「親子で計算バトルなど、勉強をゲーム化」など、具体的ですぐにでも始められる内容に、どこか親近感がわいてきそうな内容が詰まっています。
仕事をする傍らで、どうやって子どもの脳を鍛えてきたのか、子どもとのコミュニケーションを大切にすることの重要性を説く一冊となっています。
5歳からはじめる 世界で羽ばたく計算力の伸ばし方
自宅でそろばん教室を開校し、経営者であり母親でもある著者が、「子どもが自主的に、楽しく学習できる仕組み」について解説した一冊です。
「Education×Technology」の略語で、近年の教育業界でテクノロジーを取り入れた学習方法「EdTech」アプリ、「そろタッチ」の開発とそろばん教室での実験で見えた、これからの時代を生き抜く教育のヒントを紹介しています。
計算力を身に付けさせたい方や、そろばん教室など子供の習い事を検討している方にもおすすめです。
親が読むべき本 最新学校ガイド5選
中学受験をする上で重要となるのは志望校選びです。
最近では偏差値だけでなく、校風や特色など我が子に合った学校選びが、重要視されるようになってきました。
子どもの学力だけでなく、合格した後の学校生活や将来を見据えた志望校選びをするためにも、ぜひ本書でしっかりとチェックしておきたいところです。
数多くの様々な学校ガイド本がありますが、より具体的なイメージが持てるような、分かりやすい1冊を見つけましょう!
今回ご紹介する最新学校ガイド本は、以下の5冊です。
- 正解がない時代の親たちへ 名門校の先生たちからのアドバイス[エッセンシャル版] (単行本)
- 私学の校舎散歩
- 偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び 2024 (AERAムック)
- 2024年度入試用 SAPIX中学受験ガイド
- 週刊東洋経済 2023/7/22号(中高一貫校 新序列)
では、一つずつ確認していきましょう。
正解がない時代の親たちへ 名門校の先生たちからのアドバイス[エッセンシャル版] (単行本)
グローバル化・AI時代・ジェンダーなど、これからの時代を生きる子どもを持つ親として、知っておきたい内容がつまった一冊です。
著者は、学校や塾、保護者の現状にも詳しく、中高の教員免許を持ちながら小学校教員や心理カウンセラーなど経験豊富な方です。
名門校で活躍する先生たちの数々の言葉とともに、幼児から思春期の子どもを持つ親に向けて「親としての在り方」について述べています。
私学の校舎散歩
著者は首都圏の私立・国立中高一貫校41校を訪問し、イラストレーター・日本画家として活躍中です。
独自の視点と緻密なイラストで各校の姿を写した一冊です。
校舎の景色とともに、歴史・校風・授業の様子・生徒の日常など、学校パンフレットからは見えてこない、でも知っておきたい情報が書かれています。
カラーページのみでとても見やすく、イメージが湧きやすいのも魅力の一つです。
ぜひ、親子で読みたい本としてもおすすめです。
偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び 2024 (AERAムック)
中学受験において、学校選びはとても重要です。
偏差値だけにとらわれない「最高の学校」選びをお手伝いする一冊です。
我が子に合った塾・学校の選び方やお金の話、家庭学習のコツなどを紹介しています。
中学受験を考えている全ての親に読んでもらいたい、役に立つ情報をしっかりと詰め込んだ著書です。
入試傾向の解説や、中学受験の「困った」を救うQ&Aもチェックできます!
2024年度入試用 SAPIX中学受験ガイド
首都圏・関西を中心に、全国296校の主要校の情報をまとめた一冊です。
教育内容やマネーガイド、進路実績など、中学受験を考えている親であれば、誰もが気になるお役立ちデータも確認できます!
SAPIXベテラン講師による学習法アドバイスや、他のご家庭の中学受験状況を垣間見れる、最難関中学に合格した卒業生を訪問して受験生活の様子を取材する「わが家の受験・合格体験記」も必見です。
見ごたえのある一冊となるでしょう。
【中学受験】進学塾SAPIX(サピックス)の特徴や料金とは?
続きを見る
週刊東洋経済 2023/7/22号(中高一貫校 新序列)
2023年度は過去最多の記録となった、中高一貫校の受験者数。
見やすい表やデータ化された情報をもとに、中高一貫校の最新の情報をお届けします。
より偏差値の高い学校から、教育方針や校風と我が子との相性など、学校選びも多様化している今の時代における「中高一貫校」の在り方をあらためて再確認できる一冊です。
中高一貫校への中学受験を考える方にぜひおすすめです!
親が読むべき本 親子で楽しめる漫画4選
「中学受験とは何か」を学びたいけれど、難しい参考書などにはなかなか手が出ないという方には、漫画形式で受験について知ることをおすすめします。
ストーリー性のある内容のものも多く、中学受験そのものや中学受験を取り巻く家庭のリアルを分かりやすく描いています。
子どもも親も、中学受験をするか悩んでいる方も、すでに受験勉強を始めている方も、様々な状況で役立つでしょう。
漫画だからこそ、読者に響く中学受験の全貌を、ぜひ疑似体験してみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介する中学受験に関する漫画本は、以下の4冊です。
- 二月の勝者 ―絶対合格の教室―(1) (ビッグコミックス)
- 中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 新装版 (日経DUALの本)
- なぜか突然、中学受験。
- 中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉: 「二月の勝者」×おおたとしまさ
では、一つずつ確認していきましょう。
二月の勝者 ―絶対合格の教室―(1) (ビッグコミックス)
テレビでも実写化・放映された、有名な漫画「二月の勝者」はご存知の方も多いでしょう。
中学受験を舞台に、様々な生徒の悩みや葛藤を描いたお話です。
生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人を筆頭に、中学受験特有の雰囲気や人間模様を描いたリアリティ溢れる作品です。
中学受験の裏側や塾の世界観、子ども・親それぞれの目線での葛藤を知ることができます。
中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 新装版 (日経DUALの本)
「二月の勝者 ―絶対合格の教室―」の著者でもある、漫画家・高瀬志帆さんによる中学受験のシミュレーション漫画。
ストーリー性のある話の展開で、読み進めやすいのも魅力の一つです。
「私立中」「公立中高一貫」「名門女子中」それぞれを目指す家庭、ある理由により「受験をやめた」家庭の4つの家庭が、それぞれ中学受験にチャレンジする様子を描いた作品です。
我が子を中学受験させようか悩んでいる方に、ぜひ見てもらいたい一冊です。
なぜか突然、中学受験。
小6の9月に、突然中学受験を思い立った息子・ちーと君。
勉強開始から受験まで、たったの120日という厳しい状況の中で、専業主夫である旦那さんを含む家族が一丸となってより組む姿に、心がほっこり温まるストーリーです。
約4ヶ月間、塾なしでサポートに徹する親の姿もまた印象的。
こんな中学受験模様もあるんだなと思わせてくれます。
「いつでも子ども自身の思いでする受験は最強だ」ということを、しっかりとアピールしている著書です。
中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉: 「二月の勝者」×おおたとしまさ
「二月の勝者ー絶対合格の教室ー」と教育ジャーナリストとのコラボレーション漫画。
「中学受験における親の役割は、子どもの偏差値を上げることではなく、人生を教えること」と著者は話しています。
親を励ましてくれる場面もあり、子どもとともに気持ちの波を感じる親にも刺さる一冊です。
偏差値に意識が向きがちな中学受験ですが、「合格する」ことだけでなく、その過程の中で得られる学びにも注目できる内容です。
中学受験を考え出したらまずは一冊読んでみよう!
たくさんある本の中から1冊を選ぶのは、難しいかもしれません。
そんなときは、ぜひ今回ご紹介した本を参考にしてみてください。
これから始まる中学受験を、より良い方向へと導いてくれるはずです。
「子どもに中学受験をさせたい」「子どもが中学受験をしたいと言い出した」など、中学受験を意識しだしたら、受験する・しないは別として、まずは中学受験について知ることから始めていきましょう。