こんな方におすすめ
- 第一志望校だけ受けるのは不安だから併願校も受験を考えている
- 第一志望は決まったけど併願校の選び方がよくわからない
第一志望の学校は比較的早い段階で決めているけど、併願校をどこにするか迷っているという家庭は多いのではないでしょうか。
併願校選びは第一志望合格のためにとても重要です。
そこで本記事では併願校を受験する理由を踏まえ、選び方のポイントを解説いたします。
本記事を参考にして、受験校について考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。
併願校を受験する理由
第一志望の学校にだけ標準を合わせ、集中的に勉強した方が良いと考える方もいるでしょう。
しかし、併願校を受験するべき理由もあります。
主な理由は以下の通りです。
第一志望の前に受験慣れするため
ほとんどのお子さんにとって、中学受験は人生で初めての受験でしょう。
試験当日は学校や塾の授業とは違った緊張感があり、初めての受験で本来の力を発揮できるお子さんはそこまで多くありません。
第一志望である学校の試験当日に本来の実力を発揮するには、少しでも場の雰囲気を慣れるために場数を踏む必要があります。
そのため、併願校を受験し、入試当日の雰囲気や流れを体に染み込ませる必要があるのです。
第一志望の受験で万が一のときに不安にならないようにするため
受験生は第一志望としている学校に合格するために日々勉強に励んでいますが、必ず第一志望に合格できるとは限りません。
もし第一志望だけしか受験しておらず、合格することができなかった場合、公立中学校に入学することになるでしょう。
また、中学受験に失敗してしまうと、受験のために費やした勉強の時間を無駄だったと思ってしまう可能性があります。
併願校に合格しておき、受験失敗という大きなプレッシャーを減らすことで、第一志望校の試験当日に力が発揮しやすくなるでしょう。
入学する学校の選択肢を増やすため
中学受験において、第一志望の受験に失敗してしまった場合、合格をもらっていた第二志望の学校に進学する方がほとんどです。
しかし、意外にも第二志望の学校に進学してみたら、校風や教育方針が合わなかったというケースも少なくありません。
また、初めから志望校を一つにだけ絞ってしまうと、お子さんの将来の選択肢が限られてしまいます。
そのため、より多くの選択ができるように複数の学校を受験しておいた方が良いでしょう。
併願校選びのポイント
続いて、併願校を選ぶ際のポイントについて解説します。
志望校に合格するのはおよそ3人に1人と把握しておく
中学受験において、第一志望の学校に合格する受験生はおよそ三人に一人とされています。
それは2月1日入試の実質倍率が2〜3倍の学校が多いからです。
併願校を適当な理由で決めてしまうと、第一志望校の受験に失敗してしまったときに取り返しがつかなくなってしまいます。
そのため、併願校だからといって安易な気持ちで決めず、万が一のことも考え、行きたい理由や受験する意味を持って決めることをおすすめします。
偏差値の幅を広げる
併願校を受験することで「滑り止め」や「場慣れ」など様々なメリットがあります。
しかし、ただ単に複数の学校を受験すれば良いというわけではありません。
第一志望校と併願校を決める際は「志望校」「チャレンジ校」「安全校」の3つを軸に考えると良いでしょう。
「志望校」は、自身で行きたいと思っており、偏差値的にも問題なく合格できそうなレベルの学校です。
志望校は自分の偏差値から±3ほどの学校が適切とされており、その年の倍率によっては複数回の受験も検討してみてください。
「チャレンジ校」は、偏差値が高い学校だが、合格するなら行ってみたいという学校です。
自身の偏差値よりも5~10程上の学校が目安とされており、1校は受けてみても良いでしょう。
「安全校」は、志望校やチャレンジ校に合格できなかった際の滑り止めとなる学校です。
自身の偏差値から5~8程下の学校であり、模試でA判定を取れるくらいの学校を考えておくと良いでしょう。
志望校を早めに決め、軸にして併願校を決める
志望校はできるだけ早めに決め、一度決めたら極力変えないほうが良いでしょう。
その理由は「学校ごとに問題の傾向が異なるため、改めて志望校対策を始めなければいけない」「志望校が定まらないと併願校が決められない」などの理由が挙げられます。
中学受験では、どこの学校も小学6年生までに学んだことが試験範囲ということで変わりはありませんが、出題形式や明確な出題範囲が異なるため、学校ごとに対策が必要です。
そのため、志望校が変われば必然的に対策も一からやり直さなければいけなくなってしまいます。
また、併願校やチャレンジ校はあくまで志望校を軸にして決めるものであり、志望校が変われば併願校やチャレンジ校も検討し直さなければいけない可能性もあります。
通学距離
入学する学校には3年間通うため、通学距離は重要です。
いかに評判が良い学校で魅力を感じていても、あまりに遠ければお子さんが通学する際に苦痛を感じてしまいます。
そのため、無理なく3年間通学できる範囲を絞っておき、その中から併願校を決めると良いでしょう。
校風や理念
公立の中学校でも、それぞれの学校ごとに雰囲気や掲げている理念は異なります。
特に受験をして入学するような私立学校だと明確に色分けされていることが多いです。
もし校風や理念が合っていない学校を選んでしまうと、教育方法や同級生との価値観の相違が生じ、入学してから学校生活にストレスを抱えてしまうことも考えられます。
そのため、事前に学校の評判や実績だけでなく、校風やどのような教育方針を掲げているのか、お子さんにはどのような環境が合うのかを考えてから受験すると良いでしょう。
日程の組み方
併願校を含めた受験の日程を組む際は以下のような点に注意しましょう。
1月のうちに合格できそうな学校を選ぶ
先述したように、志望校で落ちてしまった時のために併願校で合格を獲得しておかなければいけません。
多くの学校は2月から入試が行われますが、なかには1月から入試を行っている学校もあります。
2月の志望校受験までに併願校で合格するためには、1月に入試を行っている併願校を探しておく必要があります。
早めに合格を勝ち取り、本命の学校にモチベーションを高く臨みましょう。
2月1日に受験する学校選びは慎重に行う
2月1日は多くの学校が試験日にしているため、受験生が分散されやすいことから合格しやすい日とされています。
そのため、2月1日に受験する学校は「ずっと目標にしていた第一志望の学校」「合格したら行きたいチャレンジ校」「何が何でも失敗するわけにはいかない安全校」のいずれを受けるのかは、慎重に考えたほうが良いでしょう。
塾講師などの第三者に相談しておく
中学受験において日程の組み方も戦略の一つであり、慎重にならなければいけません。
保護者の中にはお子さんの中学受験が初めてで、日程の組み方がわからないという方もいるでしょう。
そんな時は、塾の講師や学校の先生、知人で中学受験を経験しているような方がいたら、積極的に相談してみましょう。
過去の経験や実際の成功談を聞くことで、親子で受験合格のイメージが湧きやすくなります。
併願校を有効に活用して志望校合格へ
今回は、併願校を受ける理由や選び方のポイントについて解説しました。
本当ならば、第一志望の学校に向けた勉強に集中して合格率を少しでも高めたいところでしょう。
しかし、受験においては万が一のこともあるため、併願校を受けて事前のリスクヘッジや新しい選択肢の開拓が重要です。
併願校を受験するか迷っている方は、より志望校に合格しやすい状況を作るためにも、受験を検討してみてはいかがでしょうか。