こんな方におすすめ
- 小学生の子どもがなかなか勉強しない
- 小学生の子どもに勉強の習慣をつけさせたい
勉強嫌いの小学生のやる気を引き出すにはどうしたらよいのでしょう。
「なぜ勉強が嫌いなのか?」「どんなところに苦痛を感じているのか?」を探り出し、勉強に対して拒否感を抱きにくくなるような工夫が必要です。
勉強嫌いのままでは未来の可能性を狭めてしまいます。
何より、「嫌いなまま勉強を続ける」ことは、本人の大きな負担となります。ストレスなく机に向かえるように促してあげましょう。
小学生の勉強嫌いの理由を探る
勉強嫌いの小学生でも、幼児期は「どうして?」「なんで?」と学ぶことが大好きだったはずです。
勉強嫌いの理由を知ることは勉強嫌いの改善に役立ちます。
分からない・つまらない・レベルが合っていない
小学生の勉強嫌いで多い理由が「分からない」「つまらない」です。
学年が上がるごとに学習内容が難しくなっていき、ついていけなくなってしまうと、勉強が面白くなくなってしまうのです。
分からない単元を放置したまま次の単元を習うと、さらに理解ができなくなってしまいます。
特に算数はその傾向が顕著です。
「こんなことも分からないの?」などと責めず、「分からない」を受け入れてあげましょう。
小学校高学年になってから、「実は2年生の時の内容が分かっていなかった」と発覚する場合もあります。
しかし怒っても何にもなりません。「勉強嫌いの理由が分かって良かった。これで改善できるね」と前向きに捉えましょう。
逆に、「子どもの知的レベルが高く、学校の勉強のレベルが簡単過ぎる」という場合もまれにあります。
この場合は、「張り合いがない」という理由で学校の勉強を嫌がる場合もあるようです。
強制される・ダメ出しされる・比較される
「しなさい」と命じられると「嫌だ!」と思うものです。
人から強制されたり指図されたりしては楽しい気分にはなれません。
勉強嫌いで成績が低迷している子ほど、親は心配になって「勉強しなさい」と言ってしまいたくなりますが、悪循環になってしまいがちです。
そのほか「〇〇君は毎日1時間勉強しているというのに」「またケアレスミスして」など、他人と比較されたりダメ出しされたりすることも、子どものプライドを傷つけるだけです。
「あなたのためを思って」「心配だから」は免罪符になりません。
「分かっているけれど、子どもを見ていると黙っていられない」という場合も多いでしょう。しかし、子どもの勉強嫌いを改善したいのならば、「勉強しない子どもが悪い」という考えは封印してください。
悪循環を断ち切る役割は、子どもではなく大人が負うべきです。
子どものやる気を引き出すアプローチ法を、次の章で紹介します。
勉強の必要性が理解できない
仮に「好きではない行為」であったとしても、そこに意味やメリットを見出せれば、我慢したり頑張ったりできます。
「電卓があるのに、計算問題なんて無意味だ」「暗記しなくても、検索すればいい」「月の軌道が将来何の役に立つというのか」などと考えてしまい、「無意味なことに時間やエネルギーを費やされている」と感じてしまえば、勉強をがんばることは難しいでしょう。
「なぜ勉強が必要なのか」については、多くの人が様々な言葉で説明していますが、心に響きやすいのは「子ども自身に関わる言葉」です。
子どもが「将来どんなことをしたいのか?」を聞いてみましょう。
例えば「ユーチューバーになりたい」のであれば、アイディアやトーク力の源は幅広い知識です。
「いっぱい遊びたい」のであれば、「いっぱい遊べる」時間とお金を確保できる仕事に就くべきで、その近道は勉強にあります。
子ども向けの職業図鑑などを、与えてみるのもおすすめです。
もちろん、「褒められた」「ご褒美がもらえた」という目先のメリットを与えることも、大切な一歩になります。
子どもに聞いてみる
「どうして勉強が嫌いなのか?」、その理由を子どもに聞いてみましょう。
「学校の先生が嫌い」「勉強嫌いを公言するカリスマ性のある子がいて、憧れている」「ガリ勉だと揶揄された」「長時間座っていると足がムズムズする」「テレビを見ないとクラスの話題についていけない」など、親が想像もしていなかった理由がある場合もあります。
「そんなことくらいで!」などと否定せず、真摯に受け止め、解決の道を探っていきましょう。
勉強嫌いの小学生のやる気を引き出すために親ができることは?
勉強嫌いの小学生のやる気を引き出すコツは、親が極限までハードルを下げることです!
子どもは親が思う以上に「親に褒められたい」と思っています。そして、がっかりされることを恐れています。
親がハードルを下げて、「これくらいならばできるかも」と子どもに気軽に挑んでもらいましょう。
鉛筆を握らせて勉強道具の前に座らせる
「鉛筆を握って勉強道具の前に座らせる」、まずはそこからです。
勉強が大嫌いで全く家庭学習の習慣がない子であれば、例えば「椅子に座って学習用の漫画を5分読む」ことから始めましょう。できたら喜び、褒めます。
子どもに「この程度で親の機嫌がよくなるなら、してやらんでもない」「5分勉強したらあとは『勉強しなさい』と言われることなく放っておいてもらえるならば、悪くない」と思わせたら勝ちです。
やる気が湧いてから勉強をするのではなく、「とりあえず」始めましょう。
「気分がいい」「やったらできた」と感じれば習慣になりやすく、段々とノッてきます。
勉強環境を整える・リビング学習
漫画やゲームなど気が散るものは視界に入れない、テレビや音楽は消す、室温は適温に、机周りは綺麗に、体に合った机と椅子など、集中しやすい環境を整えましょう。
リビング学習もおすすめです。「親が見ている」という緊張感から集中して取り組めますし、親も子どもをすぐに褒められます。
思春期を迎えると「親に見られながら勉強することを嫌がる」子も出てくるので、その場合は無理にリビング学習を強要せず、勉強したかどうかだけをチェックしましょう。
見通しを立てる・目標を立てる・結果を実感させる
「〇時から〇時まで勉強をする」「1日2ページ進める」「月末までにドリルを終わらせる」などの、見通しや目標、計画などを親子で一緒に立てましょう。
「どれくらい頑張ればいいのか?」が分からないと、子どもは不安になります。
ゴールをはっきりと明示してあげてください。
子どもが自分で決めると、より強く「達成したい」と感じることができます。
さらに「カレンダーにスタンプを押す」「シールを貼る」「終わったドリルを積み重ねる」など、目に見える形で「達成」を実感できるようにしてあげましょう。
出来る限り褒める・否定しない・余計な一言に注意
褒めることは非常に重要です。
結果はもちろん、過程も存分に褒めてください。天狗にさせるくらいがちょうど良いかもしれません。
「自分はできる」と思い込ませてあげましょう。
単純な間違いがあると一言いいたくなりますが、「ここもう一度やってごらん」と軽く指摘し、やり直した後に褒めてください。
「こんなことも分からないの!」は禁句です。子どもは次から分からないことを隠してしまいます。
また、褒める時に「明日もこの調子でよろしくね」「後は〇〇ができればもっといいんだけどな」など余計な一言を言わないようにしましょう。褒めた事実が台無しになってしまいます。
塾に通わせる
塾は勉強のプロです。勉強を教えるだけでなく、勉強のやり方も教えてくれます。
通年ではなく短期講習などに通うだけでも、勉強への拒否感が改善されます。
子どもと親の折り合いが悪い場合は、勉強をすべて塾にお任せするのも解決方法のひとつです。
「勉強しなさい」と命じることから解放されるため、双方ストレスを溜めることもありません。
成績向上だけでなく、親子関係の改善にも有効です。
勉強嫌いの小学生のやる気を引き出すコツは親がハードルを下げること!
子どもが勉強嫌いだと、ついつい口を酸っぱくして「勉強しなさい」と言ってしまい、子どもがますます勉強を嫌いになるという悪循環を生みだしがちです。
「勉強さえしてくれればもっと優しい親になれるのに」などと子どものせいにせず、大人である親が悪循環を断ち切りましょう。
子どもが勉強を嫌っている原因を探り、「とりあえず短時間だけ机の前に座ってみよう」とハードルを下げて、勉強へのアプローチをしてみてください。
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