こんな方におすすめ
- 中学受験の合格にはどれくらいの時間勉強が必要なのか
- 子どもの勉強時間はどうすれば確保できるのか、知りたい
中学受験は「〇時間勉強すれば必ず受かる」というものではありませんが、だいたいの目安を知っておいて損はありません。
この記事では、中学受験をする6年生の勉強時間の目安と確保のコツについて紹介します。
中学受験する6年生の平日・休日の勉強時間は?
中学受験をする6年生の平日・休日の勉強時間の目安は、御三家などの超難関校とそれ以外で平均時間が変わります。
また、時期によっても変わり、6年生でも春先よりも夏休み後、そして受験直前の方が長くなります。
男子御三家の開成・麻布・武蔵中学、女子御三家の桜蔭、女子学院、雙葉などの超難関校を受験する場合は、平日で6時間、休日で12時間が目安となる勉強時間です。
それ以外の受験校であれば、平日で3時間、休日で5時間がひとつの目安といわれています。
これらの時間には塾の時間と、自宅学習の時間を含んでいます。
ただし、どちらも受験直前になれば、より勉強時間は増えるので、あくまで受験直前期ではな通常期の目安です。
もちろん、勉強時間がこれ以下だと受からない、これ以上だから絶対受かる、というものではありません。
中学受験と他の習い事は並行できるか
中学受験は塾から大量の宿題が出るため、自宅でも多くの時間を宿題に費やすため、自ずと時間が長くなります。
小学生のうちに、運動や英会話、プログラミングなど様々な習い事をさせたい親心もありますが、とても中学受験以外の時間をとることはできません。
もし、中学受験もしながら他の習い事を習わせるのであれば、志望校を見直すことを検討して下さい。
中学受験は、毎日朝から夜中まで勉強に費やし、難関大学を受ける高校3年生と同じかそれ以上の時間を勉強に費やすことになります。
小学生のうちは遊びたいと思う子どもも多いと思いますが、外で遊ぶ時間やゲームをする時間、他の習い事の時間を最小限にするのも、親の役割です。
習い事は辞めるべき!?中学受験と両立する際の注意点を解説
続きを見る
中学受験する6年生が時間を確保するコツ
受験日まであまり時間のない6年生が勉強時間を確保するコツを紹介します。生活の中に無理なく取り入れていきましょう。
小学校の最終学年とはいえ、11~12歳の6年生の心身は大人とは違います。
睡眠時間は削らない
勉強時間が確保できない場合であっても、睡眠時間を削ってはいけません。
6年生は健全な発育のためにも8時間は睡眠時間を確保しましょう。
寝不足状態で勉強をさせても集中できず、学習効率が落ちます。勉強はやったかどうかではなく、身に着いたかどうかが重要です。
睡眠同様に食事の時間も削らないようにしましょう。
食事は受験生の数少ない日常の楽しみです。歯でかんでアゴを動かすことで顔の筋肉を刺激し、脳への血流も増やせます。早食いをさせると胃腸に負担がかかり、勉強に集中できません。
すき間の時間を無駄にしない
塾へ着いてから授業が始まるまでの時間、お風呂が沸くまでの時間、寝る前のちょっと時間など、日常生活には「ちょっとしたすき間の時間」がたくさんあります。
このすき間の数分を暗記や見直しなどに当ててみましょう。
短時間だからこそノートなどを携帯していれば、さっと開いて勉強ができます。
勉強時間前に整理整頓と準備の習慣
時間を決めて家庭学習をする場合は「時間になったら勉強道具を出す」ではなく、「時間になったら勉強をスタートさせる」ようにしましょう。
同じ1時間の勉強であっても、「すぐに勉強を始める」のと「時間になってから机の上をきれいにして、消しゴムを探し、テキストを取り出す」とやっているようでは、ムダな時間が積もり積もって大きな差ができてしまいます。
「4時から勉強を始める」と決めているのならば、3時55分にアラームをセットしておき、5分前になったら机に座り、勉強道具を出すようにしましょう。
「〇〇はどこに行ったかな?」など、モノを探す無駄な時間がないように常日頃から整理・整頓しておくのも大切です。
勉強スタート直後からすぐに集中モードになれるような勉強準備の習慣づくりをしましょう。
45分ごとに休憩を入れる
小学校6年生の集中力が続くのは40~60分と言われています。40分経ったら5分程度、すなわち45分ごとに休憩をはさみましょう。長時間休憩なしで勉強をさせても疲れて集中できません。
軽いストレッチ、マッサージ、おやつを食べるなどで気分を切り替えさせてあげます。目や頭を使わず、からだを適度に動かすような方法がおすすめです。
勉強時間が十分かどうかは客観的な意見で
「うちの子の勉強時間、これでいいのかしら?」と不安になった場合は、子どもに「もっと勉強時間を増やしなさい」と急き立てるのではなく、客観的な意見を聞きましょう。
親の不安や心配を取り除くために子どもに長時間勉強させるのは間違っています。
塾の先生などに志望校と成績、そして普段の勉強時間を伝えて、適性かどうかの相談をします。
「このままの調子ならば問題ありませんよ」や「休日の勉強はもう少し増やすといいですね」などの意見がもらえます。
「これだけ勉強したら絶対に大丈夫」というものはありません。保護者の抱える不安やイライラは「勉強しない子どものせい」ではなく、親自身の抱える問題です。
勉強時間以外の過ごし方をアレコレ言わない
小学校6年生は遊ぶ時間も大切です。するべき量の勉強をしているのならば、自由時間の過ごし方には極力口を出さないようにします。
何もせずゴロゴロしている子どもを見ると、「ゴロゴロしているくらいならば本の1つでも読めばいいのに」とか「メリハリ付けてもっと活発に遊べばいいのに」と言いたくなるかもしれません。
毒にも薬にもならないような動画を観ていると「もっと良質のものを観て欲しい」と思うでしょう。
しかし、勉強への英気を養うエネルギー源や勉強疲れの回復方法は子どもによって違います。
6年生ともなれば、自分を元気にする方法や癒す方法をすでに知っています。
笑顔で歓声を上げていないからと言って、楽しんでいないわけではありません。子どもが退屈を訴えていない限りは見守りましょう。
勉強できる時間は急には増やせない
集中力ややる気が持続しない子どもの勉強時間を増やす方法は2つあります。
1つは荒療治です。
塾の合宿などで強制的に長時間勉強をさせます。家庭で親に言われただけでは勉強できない子も集団の中でプロの先生に励まされながらだと長時間の勉強が可能です。
数日間の合宿の後は心身が長時間の勉強に慣れ、自信もつくので、その後の家庭学習もはかどります。
6年生の夏合宿は成績そのものを上げるだけでなく、「長時間勉強をする」こと自体にも意味があるのです。
2つ目は徐々に勉強に慣れていく正攻法です。
3年生から入塾し、宿題をこなし、勉強習慣をつけ、徐々に勉強時間を増やしていきます。数年かけて無理なく勉強を体に慣らしていくので負担や抵抗感が少ない方法です。
6年生になってから「もっと勉強時間を増やしたい!」と思ったら、合宿などのイベントを利用するか、「1日の勉強時間を1週間ごとに5分ずつ増やす」など、計画的に行いましょう。
保護者の気まぐれである日いきなり「今日から遊ぶ時間を減らして勉強時間を1時間増やします」と言っても、子どもは応えられません。
中学受験する6年生の勉強時間は計画的に確保
中学受験は、毎日朝から夜中まで勉強に費やすため、勉強習慣を身に付けさせることがまずは非常に重要です。
子どもがだらけてしまったときこそ親の腕の見せ所です。子どもと一緒に受験に向き合い、一緒に学習計画を立てるなどして子供をバックアップしてください。