こんな方におすすめ
- 国語の読解問題が苦手
- どうやって読解力を身に付ければいいかわからない
中学受験の入試では、国語の読解問題は必ずと言っていいほど出題され、なおかつ配点も高いです。
国語の点数がなかなか上がらないという方の多くは読解力に不安を抱えている傾向があり、なかには読解力を身に付ける方法がわからないという方もいるでしょう。
読解力は入試だけではなく、将来仕事においても役に立つ能力です。
そこで今回は、読解力が上がらない理由や読解力を身に付けるための勉強方法について詳しく解説していきます。
中学受験の読解問題に不安を抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
読解力を身につけるメリット
読解力を身に付けることで読解問題の点数向上に繋がります。
しかし、読解力を身に付けることでその他にも様々なメリットがあるので、代表的な例を紹介していきます。
問題の読み進みが早くなる
読解力を身に付けることで文章を読むスピードだけでなく、内容を理解するスピードや精度も上がります。
特に中学入試のように時間制限が設けられている場合、問題を読み解くスピードは点数アップにも繋がります。
読解力を身に付けて問題を解き終えるスピードが上がると、解答を見直す時間が増え、それが精神的な余裕にも繋がるのです。
将来的に役立つ
読解力は中学受験だけでなく、社会人になった際にも重要な能力です。
特に仕事では取引先とのメールのやり取りや商談、プレゼンなど相手の気持ちを読み取る能力が必要になります。
そのため、若いうちに読解力を身に付けておくと、将来仕事でも役に立つでしょう。
コミュニケーション能力が上がる
一見、文章の読解力とコミュニケーション能力は関係が薄いと思うかもしれませんが、実は読解力が高い人はコミュニケーション能力が高い傾向にあります。
コミュニケーションを的確に行うためには、相手が言っている意味や意図を読み取らなければいけません。
そのため、言葉を通して文章の読み取りができると、コミュニケーション能力が上がります。
たくさんの人と上手に付き合うためにも、読解力を身に付けることをおすすめします。
読解力が身に付かない原因
読書などで読解力を身に付けようとしても、中には効果が出ていない方もいるでしょう。
実は読解力が身に付かない原因はいくつかあり、代表的な例は以下のようなケースが挙げられます。
なんとなく読んでいる
文章を反復して読んだり、読解問題を何度解いても中々読解力が身に付かない方に多いのが、文章をなんとなく読んでいることが挙げられます。
これは読解力が身に付かない原因として最も多いです。
読解力とは、文章や言葉を通して「この文章は何を指しているのか」「どのようなことを言いたいのか」という本質の部分を理解しなければいけません。
文章を読むのが苦手な方は、ただ文字を目で追っているだけで内容が頭に入っていない、なんてことはないでしょうか。
いかに量をこなしていても、なんとなく文章を読んでいるだけでは、読解力は身に付きにくくなってしまいます。
SNSによる長文を扱う頻度の低下
昨今、スマートフォンの普及によってInstagramやTwitter、Tik TokといったSNSを活用する方が増えました。
SNSで文章を投稿したり、やり取りをする際は短文になりがちで、長文を読んだり書いたりする頻度が無くなりつつあります。
そのような生活に慣れると、読解力が身に付きにくくなるだけでなく、そもそも長文を読むことすら億劫になってしまいます。
SNSを利用してはいけないわけではないですが、少し利用頻度を減らす検討をすることも良いでしょう。
正しい日本語を使う頻度が減った
読解力を身に付けるためには正しい言葉の使い方を把握していなければいけません。
しかし、昨今では造語や略語が頻繁に作られており、正しい日本語を使用できていないというケースも少なくないでしょう。
今までは当たり前と思っていた言葉でも実は正しい日本語ではなく、知らず知らずのうちに間違って覚えていることもあります。
例えば文章中に知らない言葉が出てきた時は、そのままにせず調べるようにして、正しい言葉の使い方を身に付けましょう。
語彙力が不足している
文章問題の中に知らない言葉がたくさんあったら、文章の内容も理解できないでしょう。
語彙力を身に付けることは、読解力の向上に直結します。
入試問題の中には難しい言葉が多く出てくるので対策は必須です。
ただし、読解問題を解く際に知らない言葉が出てきた場合、前後の内容や文脈から意味を推測することも必要です。
読解力を身に付けるための勉強法
続いて、読解力が中々身に付かないという方に向けて、読解力を身に付けるための勉強方法について解説していきます。
語彙力を身に付ける
読解力が身に付かない原因でも解説しましたが、読解力を身に付けるためには、まず語彙力が必要です。
読解において、文章内に知らない言葉がたくさん混じっていては文章の意図を読み取ることは困難となってしまいます。
そのため、本や新聞など長文が書かれているものを読む習慣づけを行い、長文でもスムーズに読み取る癖を身に付けると良いでしょう。
テーマを読み取る
文章を読み取る際には、その文章がどのようなテーマについて話しているのか、何を伝えたいのかを的確に読み取る能力が必要です。
なんとなく読む、文字を目で追うだけといった読み方は禁物です。
いきなり文章全体のテーマを読み取ることは難しいかもしれないので、まずは段落ごとに読み取る練習をすると良いです。
また、日頃から相手が何について話をしているのか、何を言いたいのかを意識しておくことで、テーマを読み取る力も身に付くでしょう。
段落や文章のまとまりごとの意味を理解する
長文の場合、段落や文章のまとまりごとに話題や伝えたいことが変わります。
読解力を上げるためには段落や文章ごとに一番伝えたいことはなにか見極める練習が必要となります。
文章の中で最も大事だと思う部分や筆者が伝えたいことだと思う部分に線を引いて見極める練習などがおすすめです。
また、接続詞に注目して文章を読むこともおすすめです。
接続詞は文章や段落の繋がりを表すので、接続詞に注目すると自然と展開が追えるようになります。
指示語を理解する
指示語とは「これ」や「それ」といった前文の流れから特定の言葉やモノを指し示す際に使われる言葉です。
指示語は文章中にたくさん使用されるものであり、指示語が何を指しているのか理解できていなければ問題を解くことは困難となってしまいます。
指示語がなにを指しているのか問われる問題も出題されるので、指示語が指している言葉や文章を読み取る練習をすることで読解問題の点数アップに繋がります。
要約力を身に付ける
要約力とは、文章を簡潔にまとめる能力であり、文章を読みながら簡潔に内容をまとめる習慣をつけておくことで文章の本質を理解しやすくなるのです。
逆に文章が理解できていないと、要約することもできないはずです。
要約力を身に付けるコツとして、5W1Hを意識しながら文章を読むことです。
それができるようになれば要点がまとまった文章が書けるようになるでしょう。
要約した文章は大人の方が添削すると、よりお子さんの力になります。
読解力は国語以外でも必要な能力
読解力は国語だけに必要な能力と思われがちですが、読解力は全ての学問の土台と言われるだけあり、国語以外でも必要な能力です。
中学受験で出題される入試問題はとても難しく、問題の意味を理解するだけでも時間がかかる場合があります。
読解力があればそのような問題の理解が速まるので、解答時間も長く取れます。
このように読解力を身に付けることは他の教科の成績アップにも繋がります。
読解力はどの教科でも必要な能力であることを覚えておきましょう。
読解力を身に付け成績を上げよう
今回は中学受験でも重要な「読解力」について解説しました。
読解力が身に付かない主な原因は以下の通りです。
- なんとなく読んでいる
- SNSによる長文を扱う頻度の低下
- 正しい日本語を使う頻度が減った
- 語彙力が不足している
また、読解力を身に付けるための有効的な勉強方法は以下の通りです。
- 語彙力を身に付ける
- テーマを読み取る
- 段落や文章のまとまりごとの意味を理解する
- 指示語を理解する
- 要約力を身に付ける
読解力は国語以外の教科でも役に立ち、また将来にも役に立つ能力です。
みなさんも中学受験を通して、その後の人生にもプラスになる学習をしてみてはいかがでしょうか。