こんな方におすすめ
- 中学受験の模試を受けさせたい
- 中学受験の模試の傾向と対策を教えてほしい
中学受験における模試は「現在の子どもの実力がどのくらいなのか」を客観的に知ることができる大切な試験で、志望校を選択するうえでも欠かせない試験です。
中学受験の模試には、主催する団体や会社によって種類があるため、どれを受けたらいいのかわからず困っている保護者の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、一般的に三大模試といわれている「合不合判定テスト」「合格判定テスト」「統一合判」の3種類について解説します。
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中学受験の「三大模試」とは
中学受験に必要な模試は、主催する団体によって様々あります。
一般的には、四谷大塚の「合不合判定テスト」、日能研の「合格判定テスト」、首都圏模試センターの「統一合判模試」が三大模試といわれています。
その他には、難関校を目指す子ども向けに、SAPIXの「合格力判定サピックスオープン」があります。
これらの模試は母集団が異なるので偏差値も異なり、統一合判模試では高めに、サピックスオープンでは低めに出る傾向があります。
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志望校の偏差値60と書いてあっても、偏差値を出しているところによって数値が異なるので、どこの集団の偏差値なのかを確認することが大切です。
それぞれの模試には特徴があるので、模試を受ける前によく確認して、子どもに合った模試を受けましょう。
一般的には、より上位の学校を志望している場合は、「合不合判定テスト」や「合格判定テスト」の他に、SAPIXの「合格力判定サピックスオープン」を受けると、より精度が高い情報を得ることができます。
同様に、非上位校を受ける場合は、高い精度を求めるために「統一合判模試」を受けるといいでしょう。
ポイント
志望校の偏差値55以上かどうかを1つの基準ラインとして考えることをおすすめします。
「三大模試」の特徴と対策とは
それでは、三大模試それぞれのテストの特徴や対策を詳しく解説しましょう。
四谷大塚の「合不合判定テスト」
四谷大塚の「合不合判定テスト」は、中堅から難関校を目指している小学生向けの模試です。
受験料は、模試1回あたり5,500円(税込)です。
実施は年に6回で、4月・7月・9月・10月・11月・12月に行われています。
2022年度の日程
2022年度の模試実施日は以下の通りです。
回数 | 実施日 |
第1回 | 4月18日(日) |
第2回 | 7月4日(日) |
第3回 | 9月5日(日) |
第4回 | 10月3日(日) |
第5回 | 11月3日(水・祝) |
第6回 | 12月5日(日) |
2022年度の実施要項や詳細は四谷大塚の公式サイトをご覧下さい。
特徴
三大模試の中で最も母集団が大きく(受験者数が多い)、四谷大塚の長年のデータによる最新の合否判定を行うので、正確性や信頼性が高いと言われています。
四谷大塚に通う生徒だけでなく、他の生徒も多く受験しており、毎年約2万人が受けています。
80以上の私立中学校が試験会場となっていて、試験会場によっては自身の志望校で試験を受けることができるため、本番対策としても受けておきたい試験です。
6年生が対象で出題範囲はなく、国語、算数、理科、社会の4教科ですが、算数と国語の2教科、算数、国語、理科の3教科でも受験できます。
傾向と対策
出題範囲はなしとなっていますが、正確には試験日までに予習シリーズ(四谷大塚の教材)で学習したところすべてです。
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模試は全6回で全範囲を網羅して出題されてるので、前回までに出題されていない箇所は、出題される確率が高くなります。
四谷大塚のカリキュラムはHPで確認できるので、チェックするといいでしょう。
また、国語の長文は3,000文字前後と長めです。
漢字、読解問題、語句問題で構成されているので、予習シリーズを活用して漢字や語句は取りこぼしがないようにしてください。
算数は図形や文章問題で難易度が高い問題が出ることが多いですが、難易度の低い問題も出題されるので、確実に取れるよう基礎を固めておきましょう。
社会や理科は、丸暗記では解けない問題が出題されるため、1つずつ暗記するのではなく前後の関係も紐付けて覚えるようにしてください。
日能研の「合格判定テスト」
日能研の「合格判定テスト」は、四谷大塚と同じく中堅から難関校を目指す小学生向けです。
毎年9月、10月、11月、12月上旬、12月下旬の5回行われます。
2022年度の日程
2022年度の模試実施日は以下の通りです。
回数 | 実施日 |
第1回 | 9月4日(日) |
第2回 | 10月2日(日) |
第3回 | 10月30日(日) |
第4回 | 12月4日(日) |
第5回 | 12月24日(土) |
2022年度の実施要項や詳細は日能研の公式サイトをご覧下さい。
特徴
このテストも受験者が多く、約15,000人が受けており、受験者は日能研に通っている生徒が多いです。
また、日能研の約30年に及ぶノウハウとデータを元に分析、判定されるので、信頼性が高いテストとも言われています。
会員のWebサイト上で、試験の翌日には試験結果やかなり細かいフィードバックが行われるため、記憶が薄れないうちに間違った箇所を復習したり、志望校の選択を検討したりできるのが特徴です。
傾向と対策
日能研の合格判定テストは9月から行われるため、夏までに基礎をしっかりと身に付けていることが前提として出題されます。
応用問題が多めで、解法が1つではないもの、組み合わせて解くもの、特殊な解き方をするものなど、難しめの問題も出題されます。
しかしながら、「基礎はできて当たり前」となっているため、基礎をしっかりと押さえておけば、基礎問題で確実に点を取ることができます。
そのため、基礎を確実に押さえることと、苦手教科や単元を克服しておくことが大切です。
また、オリジナルティが高く初めて見る応用問題が出題されるため、パニックにならず落ち着いて考えるよう、あらかじめアドバイスしておくといいでしょう。
首都圏模試センター「統一合判模試」
首都圏模試センターがおこなう「統一合判」は、三大模試の中で唯一塾が行っていない模試なので、塾に通っていない子どもなど、いろいろな生徒が受験しています。
首都圏では最多の受験者数を誇り、4月、7月、9月、10月、11月、12月の6回行われています。
下位校から中堅校を目指している生徒向けで、他の2つの模試に比べると比較的難易度は低めです。
近年の中学受験の出題傾向に対応するため、「思考力診断」も行われています。
2022年度の日程
2022年度の模試実施日は以下の通りです。
回数 | 実施日 |
第1回 | 4月17日(日) |
第2回 | 7月3日(日) |
第3回 | 9月4日(日) |
第4回 | 10月2日(日) |
第5回 | 11月3日(水・祝) |
第6回 | 12月4日(日) |
2022年度の実施要項や詳細は公式サイトをご覧下さい。
傾向と対策
どの教科も全分野から偏りなく出題され、計算や漢字が出題される割合が他の模試よりも高い傾向にあります。
そのため、どの教科もまんべんなく、苦手教科や単元を作らないように取り組むことが大切です。
特に算数は、計算と一行問題で全体の2割の配点があるため、基礎をしっかりと固めておく必要があります。
まとめ
模試は、現在の実力を客観的に把握し、志望校を決めたり、実力を高めるための方法を模索したりするのに有効です。
その中でも四谷大塚の「合不合判定テスト」、日能研の「合格判定テスト」、首都圏模試センターの「統一合判模試」は三大模試と呼ばれ、多くの受験者がいます。
また、SAPIXの合格力判定サピックスオープンは、難関校を受験する子どもが多く受けている模試です。
それぞれ母体が異なり、受験する生徒数やレベルが異なるため、偏差値にも違いがあります。
そのため、実力をしっかり把握するために、どれか1つをメインとして受けることをおすすめします。
各模試の特徴を理解して子どもに合った模試を受け、受験に生かしてください。