こんな方におすすめ
- 小学4年生の子どもの中学受験へのやる気を上げたい
- 子どもが自ら勉強へと向かうように声掛けしたい
小学4年生は、中学受験の準備が本格的にスタートする時期です。
いよいよ受験モードに突入する際に、親はどのように子どもに働きかけたらよいのでしょうか。
子どもと信頼関係を築きつつ、合格に向けて親子ともにモチベーションを上げていきましょう。
子どもに中学受験の意味を理解してもらう働きかけ
4年生だと、中学を受験することは理解し受け入れていても、「なぜ中学受験をしなければならないのか?」「受験して中学に入学することにどんなメリットがあるのか?」などを、まだ理解できない子の方が多いかもしれません。
「勉強していると親が喜ぶから」という理由だけで勉強している子もいます。
中学受験の意義が分からないまま受験勉強を継続することは、むずかしくて効率も上がりません。
受験校の魅力を知ってもらう
子どもが「ここの中学に行きたい!」と心から思うことができれば、勉強にも身が入ります。
動機づけのためにも、志望校のサイトやパンフを一緒に見る、学園祭や説明会に一緒に行く、志望校の近くでご飯を食べるなどを一緒に行い、子どものモチベーションを上げていきましょう。
「あの制服、あなたに似合うと思うな」「〇〇っていう部活楽しそうね」など、楽しい合格後の生活を想像させてあげてください。
ただし、落ちた時の話や公立中学の悪口は控えましょう。「絶対に合格しなければならない」と子どもを追い詰めるだけです。
中学受験後について一緒に考える
中学受験のゴールは合格ではありません。中学、高校、大学、就職など、中学受験後も人生は続いていきます。
「どんな国に行ってみたいのか」「どんな仕事をしてみたいのか」「そのためには何が必要なのか」などを話しあってみましょう。
やりたいことが見つからない子こそ、選択肢が広がる中学受験に意義があると教えてあげてください。
一緒に仕事図鑑などを眺めてみるのもおすすめです。
子どもが嫌がる場合は原因と対策を考える
4年生になり受験モードになると、「中学受験をしたくない」と言い出す場合もあります。
「あなたのためを思って」などと言わず、子どもに「なぜ嫌なのか?」を聞いてみてください。
「塾が嫌い」「遊ぶ時間が減る」「仲のいい子と一緒の公立中学に行きたい」など、子どもがどんな理由を言っても頭から否定せず、どうしたら解決できるのかを一緒に考えましょう。
「相性の良い塾を探す」「無理のないスケジュールを組み、遊ぶ時間を確保する」「仲のいい子と繋がり続ける方法を考える」など、親身になって子どもの不安を取り除いてあげてください。
中学受験を嫌がる子は、大人が思うよりもずっと、中学受験が理解できず、「不安で怖いというイメージ」を持っています。
「塾は楽しいところで、新しい出会いもある」こと、「今すぐ朝から晩まで勉強しなくても大丈夫であること」を教えてあげましょう。
「中学受験をしたくない!」という発言は、親からすれば「目先の『楽』を取りたいだけ」に見えます。
しかし、子どもは『受験生』としての生活が怖くてたまらず『いいこと』があると信じることができないのです。
だからこそ、大好きな親の不興を買ってでも拒否をしているのです。
子どもの気持ちに寄り添い、解決策や妥協点を探っていけば、子どもも前向きになっていくでしょう。
リビング学習をする
家庭で勉強をする際にはリビング学習がおすすめです。
少なくとも勉強のペースができるまでは親の目のある場所で勉強をさせましょう。
リビング学習はメリットたくさん!
リビングで学習をすると親の目があるので子どもはサボれません。集中して勉強に取り組めます。
親が子どもの分からないことや褒めて欲しいところにすぐに気が付けるのもメリットです。
子ども部屋の学習机で勉強をするとついつい漫画やゲームなどが気になってしまったり、分からないところを「後でいいか」と放置してしまったりします。
自立心が強く、受験に前向きな子以外にはおすすめできません。
思春期を迎え、親が横で付きっきりで勉強を見るのを嫌がるようであれば、親は家事や読書、あるいは親自身の勉強をしながら「軽くチェック」程度のかかわり方をしましょう。
1週間単位で予定を立てる
子どもに「どれだけ頑張ればいいのか」を明確にしてあげましょう。ゴールが見えないと頑張り続けられません。
「今週中に〇ページまで終わらせる」など、1週間単位のスケジュールを作る方法がおすすめです。
進学塾に通っている場合は、塾側がカリキュラムを組んでいるので、それに沿って宿題や課題をこなしていきましょう。
4年生ならば、まだ週に2~3日程度でそれほど忙しくはない筈です。
子どもと一緒に「塾の宿題を、何曜日の何時からやる予定か?」を決めていきましょう。
スケジュールを最初に組めば「勉強しなさい!」のセリフを回避できるので、親子のストレスが軽減できます。
「なぜそうなるのか?」を理解させる
問題を解く時に「正解か?不正解か?」のみに注意が行ってしまいがちですが、中学受験を成功させるためには「なぜそうなるのか?」を理解することが重要になってきます。
4年生の算数や理科は「ただ公式に当てはめるだけ」である程度解けますが、後々出てくる応用問題には対応できません。
「なぜその公式を使ったのか?」や「公式の意味」などについて、理解することが大切になります。
リビング学習であることを生かして、その場で「どうしてそうやって解いたの?教えて?」と子どもに解き方を説明してもらいましょう。
親が子どもに教えるのではなく、親が子どもに教えてもらうのです。
自分の言葉で説明をさせると考えが整理でき、分からないところに気がつくことができます。
この時、言葉に詰まった子どもに先を急がせたり、ダメ出ししたりしてはいけません。
子どもが自分で考える時間が大切なのです。
遊ぶときは勉強を絡めない
小学4年生はまだまだ遊びたい盛りです。
中学受験に向けた勉強は必要ですが、余暇や遊びの時間は大切にしてあげてください。オフの時間がなければ何事も頑張れません。
「働きかけをしない」という働きかけ方もあるのです。
興味を引くところに連れていく
買い物、観光、レジャー施設など、子どもの好きな場所、興味を引き場所に連れ出してあげましょう。
博物館やプラネタリウムなどは、特に勉強への興味に直結するものが多いのでおすすめです。
ただし、遊んでいる時は純粋に親子で楽しみましょう。
無理に勉強に絡めた話をしようとすると子どもは白けますし、心から楽しめません。
ぼーっとしておきたい時はさせておく
特に遊んだり楽しそうにしたりしているわけでもなく、ぼんやりとしている子どもを見ると「勉強でなくても、もっと有意義な時間の過ごし方をすればいいのに」と思うかもしれません。
しかし、ぼーっとする時間も大切です。傍目には時間を浪費しているように見えるかもしれませんが、頭の中を整理したり休めたりしています。
「することがないからぼんやりしている」のではなく、「ぼんやりしたいからぼんやりしている」のです。
子どもが作り上げた「自分だけの世界」を大切にしてあげましょう。
子どもが「つまらない」と言った時に何かを提案してあげるだけで十分です。
習い事は無理のない範囲で続けて
習い事をしているのならば、無理のない範囲で続けさせてあげましょう。
4年生になったとたん、勉強量が増えるだけでなく、好きなことまで取り上げられてしまったら子どもは中学受験に前向きになれません。
習い事は息抜きや気分の切り替えに役立ちますし、スポーツ系ならば体力作りができます。
「受かってからまたやればいい」というのは大人の考えです。
子どもが続けることを望んでいるのならば、できるだけ応えてあげましょう。
4年生になったら中学受験に向けた働きかけをしよう
4年生になると中学受験の準備が本格的になります。
子どもが中学受験や勉強に前向きになれるような働きかけをしてあげましょう。
子どもは大人が思っている以上に親の期待に応えたいと思っています。同時に、未経験の中学受験には不安を抱いています。
リビング学習で集中して勉強させたり、「どれくらい頑張ればいいのか」など目標を明確にしてあげたりすると子どもは安心します。
「4年生になったとたん、受験モードへの急なシフト」では、子どもが参ってしまいます。
「勉強をしない時間」も大切にしてあげましょう。
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