こんな方におすすめ
- 子どものしつけは大切と思うが、何をしつければいいのか?
- しつけが出来ていない子どもを感情的に怒ってしまう
家庭教育はすべての教育の原点です。特に子どものしつけは、子育ての中でも非常に重要な役割を占めており、親の大きな悩みの一つです。
しつけは、子どもの人格や才能等を伸ばし、社会において自立した生活を送れるように、言葉使いや礼儀作法、身だしなみ、約束を守ることなどといった、多様な側面で行わなければいけません。
この記事では、子育ての大きな課題であるしつけに関して「子どもの上手なしつけ方7選」をご紹介します。
しつけにお悩みのお父さん・お母さんは是非参考にしてみてください!
家庭のしつけで知っておきたいこと
よその家のしつけを見る機会はなかなかないでしょう。家庭教育におけるしつけは家ごとの「自己流」になってしまいがちです。
実は、家庭の事情や保護者・子どもの個性によって、向いている方法と向いていない方法があります。
しつけに「唯一の正解」はありません。しかし失敗しないため、親や子どもが疲弊(ひへい)しないために知っておくべきことはあります。
ポイント1. 特別な支援・配慮が必要な小学生もいる
落ち着きがない、言いつけをすぐに忘れる、情緒が不安定、発達のバランスが悪いなど、いわゆる発達障害やそれに類する性質を持っている子は家庭教育だけでなく、特別な支援が必要です。
しつけが出来ないのは親のせいでも子どものせいでもありません。厳しく接すればいいというものでもないのです。
発達障害に心当たりがあるのならば、早めに専門機関に相談しましょう。
そこで発達障害などの診断が下りなかったとしても、特定の分野が「苦手な子」はいます。
「なんで一度言っただけでは分からないの?」と思うかもしれませんが、「この子は何度も言わないといけないタイプなのだ」と割り切り、一度の注意で分かってもらうのを期待せず、気長に子どもにつき合いましょう。
ポイント2. 子どもは気持ちを伝えるのが上手ではない
子どもは自分の気持ちを伝えるのがうまくありません。保護者の言葉に傷ついていたり、悩みごとがあったりしても、自分の内にため込んでしまう場合もあります。
その結果、言いつけの拒否や反抗的な態度、体調不良、成績不振、摂食障害、睡眠障害などを引き起こしてしまうケースがあるのを知っておきましょう。
保護者がそれを「悪い子になった」と感じて、「もっと厳しくしつけなければ」と判断してしまうと、子どもはますます追い詰められてしまう悪循環に陥ります。
たとえば早寝早起きなどの生活習慣は家庭で行うべき大切なしつけです。でも、夜更かしや朝寝坊の原因はもしかしたら子どものわがままや怠惰ではなく、生理的に眠れなかったり、心理的に朝が来るのが怖いのかもしれません。
小学生はからだの不調の経験が乏しく、それを言葉にする語彙力が少なかったりします。親が厳しくすると、委縮してしまって、SOS(助けて)がうまく伝えられません。
大人側が子どものSOSをくみ取ってあげてください。「なんで言わないの!言ってくれれば゙」と思うかもしれませんが、言わない理由は「幼いから」「親が耳を傾けてくれそうにないと考えたから」が多いようです。
ポイント3. メリハリ・優先順位をつけてしつけを
品行方正な子に育てたいという目標は立派なものです。しかし、完璧を目指し過ぎると、親も子も疲れてしまいます。
メリハリや優先順位をつけて、しつけを行いましょう。
特に優先すべきは安全にかかわるしつけです。交通ルールや火の扱い、水辺での注意事項などは徹底しましょう。防犯関係も重要です。
安全関係と並んで、子どもの非行行為も許してはいけません。少額の商品でも万引きはゲームではなく、窃盗です。いじめや暴行は大きく相手を傷つけます。
小学生の飲酒や喫煙は少量でも小さなからだを深くむしばみます。薬物乱用は周囲の人を巻き込んで人生を破壊させかねません。
あいさつや整理・整頓ができるのは素晴らしいことです。身だしなみが整えられたり、家事ができたりすれば、子どもの自立がスムーズになるでしょう。
しかし、これらは出来ていないのならば、その都度声掛けするべきです。でも、神経質になり過ぎると、家庭の居心地が悪くなります。「大人になるまで出来ればいいや」と大らかに考えてみてください。
親が子どもの信号無視とおもちゃの出しっぱなしを同じテンションで注意していると、子どもは何がより重要なのかが分からなくなってしまいます。
ポイント4. 男の子らしく・女の子らしくは強要しない
ひと昔前は「男の子は男の子らしく」「女の子は女の子らしく」育てるのも家庭教育の重要なしつけとされてきました。
しかし、今は「男(女)の子らしさ」を強要すると、子どもは年齢や性別などを理由にさまざまなものを無意識に避けたり、諦めたりして人生を狭めてしまうため、良くないという考え方が主になっています。
子ども向けの番組やおもちゃもジェンダーレス(性差なし)化が進んでいます。
家庭でも「男の子なんだからそれくらいで諦めちゃダメ」「女の子は裁縫くらいできるようになりなさい」などと言った声かけはやめた方がいいでしょう。
性別に関係なく、「諦めちゃダメ」「裁縫の練習をしましょう」と言えば、子どもに伝わります。
ポイント5. 感情に任せて怒らないしつけをする
「しつけ」とは「叱る」ことではありません。何が悪いのか、何が好ましいのかを教え、身につけさせることです。「身を美しく」と書いて「躾」です。
しかし、小学生を育てるのはままならないことの連続です。感情的になったり怒ったりしてしまう場合もあるでしょう。虐待は許されません。
感情に任せて怒らないしつけをするコツを知りましょう。
ポイント6. 子どもの立場に立って考える
子どもが良くない行為をしたら注意すべきです。しかし、子どもの立場に立って考えるのを忘れないでください。
人格を否定したり、心身を傷つけたりする叱り方をすれば、子どもは傷ついた自分を守ろうとするのに精いっぱいになってしまいます。
叱られる側である子どもの立場を忘れないでください。
大きな声や強い言葉を使えば使うほど気持ちが伝わるわけではないのです。ましてや暴力など大人にふさわしい行為とは言えません。
ポイント7. しつけに悩んだら相談を。息抜きも大切
子育てにおいて「ちょうどいい」ほど難しいものはありません。ちょうどいい厳しさ、ちょうどいい距離感、ちょうどいい手助けーー。
家庭だけで解決しようとすると、思い詰めて極端な方向へと行ってしまいがちです。そして当事者たちはそれに気づけません。
行き詰ったら、学校の担任、スクールカウンセラー、福祉機関、友人、親などに相談をしましょう。
「我が子をしっかりしつけなければ」と思い詰めると、視野が狭くなり、傍からみれば「それくらいいじゃない」というようなことでも、ものすごく重要で譲れないようなことに見えてくる場合もあります。
親自身もたまには家庭のことを忘れて遊んだり、出かけたりして息抜きをし、広い視野を持ちましょう。
家庭でのしつけは子どものためを忘れずに!
家庭教育においてしつけは重要です。特に安全面や非行防止には力を入れましょう。
一方で、緊急性の低いものは声をかけ続けるのは大切ですが、大らかな気持ちで見守ってあげてください。
しつけは親が恥をかかないためでなく、子どもを生きやすくさせてあげるためのものです。
注意する時は親のいら立ちや怒りに任せではなく、子どもの立場になって行いましょう。
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