こんな方におすすめ
- 子どもの苦手な作文を克服させたい
- 家庭でできる中学受験の作文対策方法が知りたい
公立の中高一貫校と一部の私立中学の入試には、作文があります。
しかし、作文を苦手としている子どもは多く、家庭でどのようなサポートができるのか悩む保護者も少なくありません。
今回は、作文の上達方法と参考書の選び方、おすすめの参考書4選をご紹介します。
子どもの作文力の底上げに、ぜひ役立ててください。
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必ず押さえておきたい作文の基本については、以下の記事で解説しています。
まず、作文の基本についてしっかりと確認したうえで当記事を読み進めていくことをおすすめします。
作文の書き方や基本ルールとは?記述問題で減点されないための必要知識
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家庭でできる3つの作文対策
中学受験の作文対策は、塾や参考書を利用する以外に、家庭でもできます。
しかし、どの方法も即席ですぐに作文力や文章力が上がるものではないので、小学低学年から遅くても小学5年生までに行っておきたい内容です。
家庭でできる作文対策は、以下の3点です。
- 本や新聞を日頃から読む
- 家族で時事問題について討論する
- 日記を書く
本や新聞を日頃から読む
作文は、制限時間内に内容を考え、文章を書かなければいけません。
「時間があれば作文を書くことはできる」という子どもも少なくはないので、まずは「書く時間」をなるべく多く確保できるような対策をしましょう。
問題文を読んだり、理解するのに時間がかかってしまうと必然的に文章を書く時間は減ってしまいます。
つまり、まずは読解力を鍛える必要があるということです。
参考
公立の中高一貫校は45分の試験時間で400字程度の作文が課されることが多いです。
私立中学の場合も40~50分の試験時間であることが多いです。
問われている内容を正しく読み、理解する読解力を身につけるには、読書の習慣が一番効果的です。
本を読むことが好きな場合は問題ありませんが、苦手な子どもや読書の習慣がない子どもの場合は、一緒に図書館や書店に出かけて興味がある分野や好きな分野の本を読むことから始めましょう。
受験対策としては、新聞のコラムを読んで内容を要約することが効果的です。
小学4年生頃からは好きな本を読むだけではなく、小学生新聞を購読したり、自分の好きなジャンル以外の本にも挑戦してみたりすることをおすすめします。
参考
子どもの読解力を鍛えるための声かけや親の意識については、こちらの記事で解説しています。
小学生の読解力が伸びる保護者の声掛けの具体例を紹介!|まなびWeb
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小学生新聞については、こちらの記事で解説しています。
中学受験に役立つ新聞記事とはどんな記事?おすすめの子ども新聞も紹介!
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家族で時事問題について討論する
中学受験の作文は、「小論文」に近いと言っても過言ではありません。
なぜなら、問題文からテーマを読み取り、自分の意見を主張しながら内容を簡潔にわかりやすく記述する必要があるからです。
半ば強制的に与えられるテーマに「自分の意見」を持つためには、日ごろから訓練しておく必要があります。
そのために効果的なのは、テレビや新聞のニュースをもとに自分の意見を持つ方法です。
はじめから自分の意見を持つのは難しいので、「あなたはどう思う?」「どうしたらいいと思うの?」などの声かけをして、自分の意見を考えるようサポートしてください。
さらに、多様な意見や見方に触れるためにも、家族で討論することがおすすめです。
話すことで思考は整理され、自分の意見も磨かれていきます。
参考
時事問題については、こちらの記事で解説しています。
【中学受験】時事問題の5つの対策方法とは?おすすめサイト7選も紹介!
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日記を書く
最後に、実際に文章を書く対策方法です。
日々の出来事を日記に書き表しましょう。
ただし、日記といっても何百文字も書く必要はありません。
文章に対する苦手意識や抵抗感を減らすためにも、2.3行の日記を書くことをおすすめします。
1日の分量よりは、毎日継続して書くことの方が重要です。
寝る前の習慣になるように声かけをしましょう。
参考
小学生におすすめの3行日記については、こちらの記事で解説しています。
小学生には3行日記がおすすめ!文章力が身に付き、気持ちが落ち着く!
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作文対策のポイント
作文の参考書を選ぶ際には、次の点に注意して選んでください。
レベルに合ったものを選ぶ
どの教科の参考書を選ぶ時にも言えますが、子どものレベルに合ったものを選ぶことが最も大切です。
作文が苦手な子どもの場合は、基礎から学べる参考書を選ぶ必要があります。
また、参考書の分量も大切です。
苦手な子どもにいきなり分厚い参考書を与えるとモチベーションが低下してしまうため、薄めの参考書を選びます。
1冊やり遂げることができると、「自信が出て次のレベルの参考書に進みたい」と積極的に取り組むことになります。
基礎の次は書き写しを行う
基礎的なことが十分マスターできたら、書き写しが有効な参考書を選びましょう。
模範解答などの上手な作文を参考にし、そっくり書き写すことを書き写しと言い、最も効果的な作文練習法のひとつと言われています。
ただし、ただ書き写すのではなく、考察しながら書き写すことが重要です。
何題も何題もいろいろなタイプのお手本となる文を書き写していくと、自然に読みやすい書き出しや文章の展開方法が身につきます。
また、志望校が決まっている場合は、志望校の「過去問」が載っている参考書を選んでください。
なぜなら、学校ごとに文字数や出題形式、傾向、条件などが異なるからです。
志望校の過去問の作文の書き写しは、絶対にやっておきたい対策のひとつです。
おすすめの作文の参考書4選
おすすめの作文の参考書を4つ紹介します。
作文対策の参考書選びにぜひ役立ててください。
作文が苦手な子におすすめ
『作文がすらすら書けちゃう本』
定価:4,500円
「作文って何を書けばいいのかわからない!」というのび太の悩みから始まる1冊。
誰にでもなじみの深いドラえもんとのび太の漫画入り参考書です。
作文が苦手な子どもものび太に共感して、すんなり取り組めます。
作文が苦手な子どもに特におすすめです。
基礎が身についたらおすすめ
『ふくしま式「本当の国語力」が身に付く問題集』
定価:1,640円
国語力とは「読解力ではなく、論理的思考」というコンセプトのもとに書かれた、作文にも役立つ参考書です。
この本で論理的思考を強化できれば、読解力や作文力も自然と高くなります。
実際に買った人のレビューが高評価なので、ぜひ1度試してみることをおすすめします。
全学年におすすめ
『小学校6年生までに必要な作文力が1冊でしっかり身につく本』
定価:1,320円
小学校1年生から6年生まで、作文の苦手な子どもに対応しています。
「作文が苦手な子どもがこの1冊で苦手意識がなくなった」と好評判です。
現場の教師にも評判が高く、保護者も一緒に読むことをおすすめします。
公立受験者におすすめ
『作文力で合格!公立中高一貫校 適性検査対策問題集』
定価:2,400円
オリジナル問題と過去の適性検査の中から、よく出る21のテーマを選び出して紹介しています。
実際に6年生が書いた作文を例文として解説しており、リアルに役立ちます。
公立中高一貫校への受験を控えた小学校6年生向けの1冊です。
まとめ
中学受験の作文対策は、一部の私立や公立の中高一貫校の入試に欠かせないです。
中学入試の作文はどちらと言えば、小論文に近いレベルのものが求められます。
他の教科ならなんとか見てあげることができても、「作文は難しすぎる」とお手上げな保護者も多いので、参考書の助けは必須です。
- 本や新聞を日頃から読む
- 家族で時事問題について討論する
- 日記を書く
家庭でも以上のような対策ができますので、サポートしてあげましょう。
おすすめの参考書の中から、子どものレベルに合わせたものを選びましょう。
作文は、勉強すればすぐに効果が現れるものではありませんが、着実に向上する能力でもあります。
苦手意識を持たせないように早めに対策することが重要です。
この記事を参考に