こんな方におすすめ
- 中学受験に備えて塾での学習を考えている
- 中学受験を成功させる塾の選び方を知りたい
「どの学習塾に通うのか?」は、中学受験において非常に重要です。
「大手は間違いがない」「授業料が高額だから成果が出るはず」「塾の言うとおりにしておけば大丈夫と」は限りません。
今回は、子どもと相性の良い学習塾の選び方や探し方について紹介をします。
信頼できる学習塾で、第一志望校合格を目指しましょう。
信頼できる学習塾は合格実績に表れる
実績のある学習塾は信頼できます。
特に志望している中学に合格している人が多ければ、その中学の受験に特化したノウハウがあり、丁寧な対策が期待できるでしょう。
ただし、学習塾全体の合格者数だけでなく、通う予定の「教室」の合格者数に注目してください。
学習塾全体では合格者が多くても、通う予定の「教室」からあまり合格者が出ていないよであれば、入念な志望校対策の期待はむずかしくなります。
学習塾のコンセプト・特色を確認
学習塾にはそれぞれコンセプトや特色があります。
子どもの性格やライフスタイルと相性が良い塾を選びましょう。
集団塾か個別指導塾か
集団で授業を受けるスタイルがおすすめの子は
- 負けず嫌いなタイプ
- 積極的に質問ができるタイプ
- 自分で復習ができるタイプ
- 一定以上の成績がある子
などです。
集団塾の場合も1クラス数十人の場合もあれば、5人以下の小人数制を取っているところまで様々です。
一方、個別指導塾がおすすめの子は
- 集団行動が苦手なタイプ
- 積極的に質問ができないタイプ
- 勉強が少し遅れ気味な子
- 勉強の習慣がついていない子
などです。
個別主導塾は集団塾に比べてやや費用が高い場合が多いですが、その分きめ細やかな指導が期待できます。
時間の融通も利きやすいので、他の習い事や部活をしている子も利用しやすいでしょう。
指導内容・指針
学習塾によって、「勉強の教え方」「勉強の仕方」が違います。
たとえばSAPIXは「復習」に時間を割きません。1回の授業で完璧に理解をしたり、自主的に復習したりすることが求められます。効率よく確実に授業をこなしていくスタイルです。
一方、四谷大塚は「総合回」という復習メインの授業が定期的に設けられています。同じ単元を繰り返すので記憶が定着しやすいですが、復習回を必要としない子にとっては「無駄な時間」です。
早稲田アカデミーは宿題が多くあるので、自主的に勉強をする習慣のない子は半強制的に勉強をするようになるでしょう。しかし、多すぎる宿題で疲弊してしまったり学習意欲を失ってしまったりする子もいます。
入塾の説明会や体験入塾の時に1週間でどれくらいの勉強量が求められるのかをチェックしましょう。
チューターや担任制度、クラス替えの頻度などのシステム
「担任の先生はつくのか?」「チューターなど担任の先生以外の相談窓口はあるのか?」「集団塾の場合は、どれくらいの頻度でクラス替えを行うのか?」などのシステムについてチェックしましょう。
担任の先生やチューターの先生の存在は、相性が良ければ心強い存在です。
クラス替えが頻繁だと常に緊張感をもって勉強できる一方、劣等感が募ったり疲弊したりしてしまう子もいます。
学習塾のレベル
いわゆる御三家などのハイレベルな有名中学を目指す学習塾、中堅どころの中学を目指す塾など、学習塾によってレベルが違います。学力や目標に合った塾を選びましょう。
6年生までのスケジュール、忙しさ
中学受験を見据えた学習塾は、小学校3~4年生ごろに探す人が多くいます。
「入塾したら、すぐにどんな生活を送ることになるのか」に注目しがちですが、少し先の6年生になった時のカリキュラムやスケジュールまで見据えましょう。
「1週間のうち塾に何日行き、何時間勉強し、どれくらいの頻度で模試があるのか?」についても確認してください。
学習塾のカリキュラムは様々で「中学年のうちはのんびりした雰囲気でも、6年生になったら厳しい」塾もあれば、「低学年のうちから忙しい」塾もあります。
「最初はのんびりでも、学年が上がると厳しくなる」塾は、ゆっくりと勉強の習慣をつけていける一方で、子どもによっては「5年(6年)になったら付いていけなくなってしまった」と脱落してしまうかもしれません。
「3~4年生であっても厳しい」塾の場合、最初は大変かもしれませんが、しばらくすれば慣れるので、高学年になってから脱落するリスクは低い傾向にあります。しかし「まだ3~4年生の子どもが、勉強の比重が大きい生活を送るのは可哀そう」と考える家庭もあるでしょう。
学習塾への通いやすさ
素晴らしい学習塾であっても、通塾の負担が大きくては、学習効果が落ちてしまいます。遠すぎたり、塾周辺の治安が良くなかったりしていないかをチェックしてください。
保護者が送り迎えする負担や交通費、通塾にかかる時間などを軽く見てはいけません。子どもが通う予定の時間帯に塾周りを歩いてみることをおすすめします。
「暑い日」「天気が少々悪い日」「日が落ちるのが早い時期」でも安心できるかのチェックが必要です
学習塾にかかる費用
「第一志望中学合格のためならば、金に糸目はつけない」と言える家庭はそう多くないはずです。
「中学受験までに、総額どれくらいかかるのか?」を確認しましょう。
月謝だけでなく、「模試代、夏期講習や冬期講習、テキスト代、その他オプションなどが、どれくらいかかるのか?」を入塾前に確認してください。
6年生になると月謝が高くなる学習塾は多いですが、それだけでなく志望校ごとの対策講座や頻繁な模試、選択講習、合宿などがかさみ、5年生の時の倍近い費用が掛かるケースもあります。
「教育費」は家計では聖域にしてしまいやすいものですが、過剰な負担は禁物です。
体験入塾と説明会で判断を
気になる塾は、体験入塾や説明会に参加してみましょう。塾の雰囲気や子どもの手ごたえなどが分かります。
口コミ情報も大切ですが、あくまで「個人の感想」であることを念頭に置きましょう。ママ友にとっての不満点や評価点が、あなたの家庭にとっても同様とは限りません。
気になる点があるのならば確認をし、信頼できる塾かどうかを見極めてください。
できれば避けたい転塾だけれど……
吟味して学習塾を決めたとしても、「やっぱり合わなかった」「もっといい塾があるのでは?」と思ってしまう時もあるでしょう。
そのような時の選択肢として、学習塾を変える、つまり転塾があります。
いつまでも成績が伸びない塾や、親や子供にとって不満が多い塾に通い続けることは良くありませんが、転塾にはデメリットもあるので慎重に判断しましょう。
転塾を検討する時には、以下のポイントについて考えましょう。
現在通っている学習塾の「いいところ」と「悪いところ」
転塾を考えるということは、現在通っている塾に何らかの不満があるからです。「漠然と不満を抱く」のではなく、現在の塾の「満足している点」「不満に思っている点」を書き出してみましょう。
「不満点は、他の塾に行くことで解消されるのか?」「転塾した場合は、今の塾で満足している点を失うことにならないのか?」について考えてみてください。
転塾する前に、「不満や不安に思っている点」を現在の塾に相談してみてはいかがでしょうか?
転塾は子どもの負担が大きい
塾ごとに勉強の進度が違います。
A塾からB塾に転塾した場合、A塾ではまだ習っていない単元がB塾ではすでに終了している場合もあるのです。
いきなり宿題やテストが増えて戸惑うかもしれません。
転塾は「子どもにとって負担が大きい」ことを理解しておきましょう。
中学受験の学習塾選びは慎重に
「どの学習塾に通うか?」は、中学受験の結果に大きな影響を及ぼします
「合格実績」「コンセプトや特色」「カリキュラム」「通いやすさ」そして「費用」などに注目して相性の良い塾を探しましょう。
早いうちから体験入塾や説明会などで情報を収集することをおすすめします。
入塾後に「どうしても合わない」ようであれば転塾という手段もありますが、子どもさんが大変なことも多いので、最初の塾選びをしっかりと行いましょう。
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