こんな方におすすめ
- 中学受験において内申点が合否に影響を与えるのか知りたい
- 内申点を上げるにはどうすれば良いか知りたい
小学校生活において、子どもに対する評価を可視化できるのが「内申書」であり、中学受験の合否にも影響することがあります。
中学受験で少しでも志望校合格に近づくためには、入試問題の点数だけでなく、内申点向上も欠かせません。
そこで今回は、中学受験の際に内申点はどの程度影響するのかを踏まえ、内申点を上げるコツについて解説します。
中学受験で合格率を上げるために、内申点について把握しておきたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
中学受験で提出する内申書って?調査書とは違うの?
結論からいうと、内申書と調査書は特段の違いが無く、呼び方の違い程度でしょう。
また、内申書は基本的に小学生の通知書と同じであり、各教科の成績を5段階や10段階で評価された内申点が記載されているものです。
内申書で見られるポイントは主に「成績」「出席日数」「学校生活での態度」などで、中学校の校風に合うかを判断されるため、正確な情報を提出しなければいけません。
中学受験の際に提出が求められることがあり、一般的には通知書のコピーでも問題ありませんが、中にはオリジナルで学校の先生が手書きで作製した物の提出を求められることがあります。
加えて小学6年生の1年間分の内申書の提出が一般的ですが、小学生5年から6年生の2年分や、小学4年生から6年生までの3年分を求められることもあるため、事前に確認しておきましょう。
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内申点は中学受験にどのくらい影響がある?
中学受験の際に提出を求められることが多い「内申書」ですが、受験の合否にはどのくらい影響が出るのか気になるところでしょう。
私立中学と公立中高一貫校に分けて、それぞれ紹介します。
私立中学校の場合
私立中学校の場合、一般的に内申書が影響せず、ほとんどの私立中学校ではそもそも内申書の提出を求めないことが多いです。
しかし、あまりにも内申点が低かったり欠席が多かったりする場合、受験の合否に影響しかねないため、平均以上の成績は取っておき、怪我や病気で長期期間の欠席があった際は、担当の先生に証明として一筆書いてもらうことをおすすめします。
また、たとえ合否に直接影響しないとしても、面接の際に内申書をもとに質問されることがあるでしょう。
内申書をもとにした主な質問は「クラブ活動」や「委員会活動」などを通して、学校生活でどのような活躍や貢献をしていたのかなどが多いため、事前に対策が必要です。
加えて、内申書や調査書の形式によって、入学を志望している学校の卒業生に知人がいるかを記載する欄があります。
もし身内や親族に卒業生がいる場合、既に学校の規則や校風、向いている生徒の性格などを把握しているとみなされ、加点ポイントがされることがあるでしょう。
しかし、あくまで親しい中に卒業生がいる場合であり「近所の知り合い」や「友人の友人」などでは対象にはならないため、注意が必要です。
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公立中高一貫校の場合
公立中高一貫校の場合、内申書の成績や内容が合否に大きく影響します。
実際にどの程度の割合で重視するかは志望する中学校によって異なりますが、おおよそ入試テストの点数と内申書では「8:2」ほどの学校が多いでしょう。
そのため、入試テストの点数が高くても内申書の評価が低ければ合格が難しくなってしまいますし、逆に入試テストの点数が高くない場合でも内申点が優れていれば、合格する可能性は高まります。
そもそもなぜ私立中学校は内申書が合否の結果に影響しにくいのに対して、公立中高一貫校では合否に影響するのかと疑問に思う方もいるでしょう。
その大きな理由として挙げられるのが「出欠状況の確認」「学校生活の把握」「入試問題の傾向」という3つの要素です。
「出欠状況の確認」では、授業に遅れずついていけるかを見られます。
公立の中高一貫校は、授業の進みが早い傾向があり、数日休んでしまうだけでもかなりの遅れとなってしまうでしょう。
そのため、他の生徒よりも休みがちな生徒では、入学後も授業についていけなくなり、成績が伸び悩んでしまうことを避けるために見られているのです。
「学校や日常生活の確認」では、生徒の性格や態度、周りとの協調性やコミュニケーション能力など幅広く見られます。
生徒がこれまでの学校生活において、クラブ活動や委員会活動でどのような貢献をしてきたのか、リーダーシップや協調性はどの程度あるのかを踏まえ、校風にマッチしている人材なのかで判断されやすいです。
「入試問題の傾向」では、公立中高一貫校は私立中学校に比べて入試問題の独自性が高いことが要因となっています。
私立中学校の入試問題は、一般的な学力テストのような形式ですが、公立中高一貫校では、適性テストのような問題形式です。
適性テスト形式では、生徒の学力を直接的に測れるものではないため、内申書の内容が大きく影響されやすいといえるでしょう。
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内申点を上げるためには?
時には中学受験の合否にも影響する内申書ですが、合格の確率が高まるのであれば、極力内申点も挙げておきたいところでしょう。
内申点を上げるためには主に以下のような方法がおすすめです。
授業をまじめに受ける
1つ目の方法は「授業をまじめに受ける」です。
この方法は、内申点を上げる方法の中でも1番と言えるでしょう。
内申点はテストの点数が大きく反映されると思われがちであり、事実、間違っていません。
しかし、意外にも大きく影響するのが授業態度です。
授業中に居眠りをせず、周りの生徒ともおしゃべりをしない、積極的に手を上げて発言や質問をするなどが挙げられます。
授業態度は、どの強化でも共通して評価対象とされ、授業に対する意欲が高いというアピールをすることで、受験でも加点ポイントになりやすいでしょう。
また、提出物を期限通りに出しているかも、授業を真面目に受けているかの判断材料になります。
勉強以外の活動も注力する
2つ目の方法は「勉強以外の活動に注力する」です。
勉強以外の活動といえば、先述している「クラブ活動」や「委員会活動」をはじめ、掃除の時間に積極的に参加をしたり、生徒同士の喧嘩を止めたり、課外活動の際も率先して参加したりなど様々です。
勉強以外のシーンでは、生徒の性格における本質が出やすく、受験の合否において大きなアピールになるでしょう。
習い事で実績を上げる
3つ目の方法は「習い事での実績」です。
学校のクラブ活動以外にも、野球やサッカーなどのスポーツをはじめとし、ピアノや書道など子どもによって様々な習い事に通っていることがあるでしょう。
例えば、ピアノや書道におけるコンクールでの表彰などの実績をアピールすれば、何かしらに熱中して努力できる生徒だというアピールに繋がります。
内申書も対策して合格率アップへ
今回は、中学受験における内申書が合否の結果にどの程度影響するのかという点を踏まえ、内申点の上げ方について解説しました。
内申書の提出は受験する学校によって異なり、提出した際の影響も学校によって様々です。
中学受験では、ほとんどのご家庭が小学6年生になった頃に志望校を決め始めますが、もしお子さんが第1志望に考えている学校が内申書の提出を求める場合、事前に内申点を上げる努力をしなければいけません。
また、内申書の内容が直接的に合否に影響しないとしても、内申点を上げておくには越したことがないでしょう。
そのため、少しでも合格の確率を高めたい場合、受験に向けて勉強以外にも内申点向上のための努力をおすすめします。