こんな方におすすめ
- 読書が中学受験に役立つのか知りたい
- 効果的な読書の仕方を知りたい
国語の成績を上げるために読書の習慣を身に付けさせたいと考えている方も多いでしょう。
結論から言うと、読書が好きな子が必ずしも国語が得意とは限りません。
しかし、読書をすることが中学受験に役立つことも事実です。
そこで本記事では読書をする際のポイントやメリットを解説します。
お子さんに読書習慣を身に付けさせたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
万能で重要な能力!?読解力が身に付かない原因と勉強方法とは?
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読書をするメリットは?
読書をすることで得られる主なメリットは次の通りです。
読解力が身に付く
受験対策の一つとして得られるメリットの中でも、特に大きなメリットは読解力が身に付く点です。
読書をすることで長文読解への抵抗が薄れたり、文章を読むスピードが早くなったりします。
中学受験における国語の入試問題では、ほぼ確実に長文読解問題が出題されるため、読解力が身に付いている、文章慣れをしているというのは重要です。
また、読解力は国語以外でも必要な能力であり、読書をすることで国語以外の成績が伸びる可能性もあります。
知識が身に付く
身に付く知識は読む本の内容によって異なりますが、読書を通して様々な知識が身に付きます。
本や小説では、教科書や参考書よりも特定の内容について物事の背景や根拠まで深掘りされて書かれています。
そのため、読書をすることで、教科書や参考書よりも詳細な内容やバックグラウンドなど深い知識が得られます。
特に歴史関係の本は中学受験に活かせることが多くおすすめです。
気分転換をしながら楽しんで勉強ができる
教科書や参考書は表現が似ていることがあり、同じような勉強方法であるため、子どもが勉強に飽きてしまう可能性があります。
もし飽きたまま勉強をしてしまうと、集中力が途切れ効率が悪くなったり、理解度が落ちてしまったりするため、注意が必要です。
その点、読書のように少し違った勉強方法を取り入れることで、気分転換もかねて楽しみながら勉強ができるのです。
そのため、教科書や参考書の勉強の間に読書を取り入れることで、効率を上げながら勉強することが可能になります。
将来に役立つ
読書は中学受験だけでなく、将来にも役立ちます。
以下の図は、マイナビが調査した読書と年収の関係性に関する表です。
(引用:マイナビキャリアリサーチLab「1ヵ月に読む本の平均冊数と世帯年収の関係」)
表から読み取れるように、日頃から読書をしている人の方が年収も高い傾向にあります。
そのため、小学生の時点で読書をする習慣を身に付けるだけでも、将来的に大きなメリットになると言えるでしょう。
中学受験に出題される本の傾向
中学受験に出題される本の傾向は以下の通りです。
出題される本のジャンル
中学受験で出題される本のジャンルは約7割~8割は「成長物語」です。
少年少女が主人公であり、物語を通して新しい発見や価値観を得る展開のものが多いでしょう。
その他にも学校生活や部活動をテーマにした「青春物語」や、家族をテーマとした「ヒューマンドラマ」などが選ばれることもあります。
逆にミステリーやSF、サスペンス系が出題されることは滅多にないでしょう。
また、夏前に入試問題を作成する学校が多いので、秋頃に話題になった作品が出題されることも稀です。
小学生が共感しやすいもの
中学受験で出題されやすい問題は、主人公が小学生や中学生の作品が多く、小学生が共感しやすいものが多いです。
小説に関する問題と聞くと、ハードルが高そうなイメージを持たれがちですが、小学生が読みやすく面白いと感じられるものが多いため、楽しみながら勉強できるでしょう。
また、学校は出題される作品を通して受験生にメッセージを伝えています。
作品を読んで共感できると言うことは、その学校と相性が良いと判断できるので、志望校選びの一つの要素になるでしょう。
読書好きでも国語が得意とは限らない
中学受験に向けて読書を行う際に注意すべきは「読書好きが必ずしも国語が得意とは限らない」という点です。
読書好きであれば、長い文章を読み慣れていたり、読むスピードがある程度早くなっているのでその点は有利です。
しかし、国語の入試問題では、読んだ文章を言語化して解答しなければいけません。
自分の考えや意見を適切に伝えるためには、多少なりともテクニックが必要であり、読書が好きでも正確に問題に解答できるとは限らないのです。
読書は国語の成績を上げる手助けにはなりますが、それだけでは合格できる訳ではないことを覚えておいてください。
中学受験対策として読書をするポイントは?
闇雲に文章を読んでいては国語の成績は上がりません。
そこで中学受験対策として読書をする際に注意すると良いポイントをご紹介します。
文章ごとの要点をまとめる
本や小説は、各章ごとに内容が分けられており、文章全体を理解するためには各章の要点を理解しなければいけません。
中学受験の文章問題においてもその点は同じで、文章内の要点を理解できるか、できないかでは点数に大きな影響が出ます。
そのため、受験対策の一環として読書をする際は要点をまとめる練習をすることで、入試問題もスムーズに解けるようになるでしょう。
筆者の主張に注目する
文章問題では、筆者が主張していることや伝えたいことを理解することで、文章全体の理解度が深まります。
理解度が深まると、設問の意図が自ずと見えてくるので、的確な回答がしやすくなるのです。
そのため、日頃の読書の中でも「筆者が何を伝えたいのか」という点に注目して読むと良いでしょう。
わからない言葉をメモして調べる
読書中にわからない言葉が出てくることがあるでしょう。
その数が少なければ前後の文章から意味を推測できるかもしれませんが、知らない言葉が多いと推測することすら難しくなります。
特に中学入試で出題される文章は難解なものもあり、言葉の意味を知らないと問題を解くことは困難です。
そのため、読書の際には知らない言葉をメモに取ったり、その都度調べて一つでも知らない言葉を無くすことをおすすめします。
新しく覚えた言葉の対義語や類義語も覚える
前述の通り、わからない言葉や新しく覚えた言葉を覚えることはとても大切です。
その上で、覚えた言葉の対義語や類義語までチェックしておくとさらに知識の幅が広がります。
国語の入試問題では対義語や類義語を答える問題が出題されることがあるので、勉強の効率も上がります。
読書習慣を身に付けるためには
受験対策の一環として読書を取り入れるなら、日頃から読書する習慣を身に付けなければいけません。
しかし、もともと読書が苦手な子どもに読書習慣を身に付けさせるのは難しいです。
読書の習慣を身に付けるには、以下のような方法をおすすめします。
親子で取り組む
今まで読書の習慣がなかった子どもに対して、いきなり読書をするように言っても難しいでしょう。
そのようなお子さんに読書を無理強いするのは良くないので、まずは保護者の方が読書をする姿を見せることが大切です。
そうすることで自然とお子さんが本に興味を持ち始めるかもしれません。
お子さんが自発的に本を読むようになれば、読書が習慣化するでしょう。
隙間時間で少しずつ始める
受験対策の効率を上げるために読書は効果的ですが、教科書や参考書を活用した勉強の時間を削りすぎては、元も子もありません。
また、習慣を身に付けるには、いきなり多くの時間を費やすよりも、少しずつ慣れていった方が長期間続くでしょう。
そのため、まずは勉強の時間とのバランスを図りながら、無理のないペースで進めていくことをおすすめします。
読書を有効に取り入れて効果的な受験対策を
今回は、中学受験における読書をすることのメリットや、読書時に抑えておくべきポイントについて紹介しました。
読書を受験勉強に取り入れることで、教科書や参考書を用いた一般的な受験勉強とは違った学びや気付きがあります。
そのため、生活の中に読書を取り入れることで大きなメリットが得られると言っても過言ではありません。
皆さんも、ぜひ読書を受験勉強に取り入れて、効果的な受験対策を行ってみてはいかがでしょうか。