こんな方におすすめ
- 中学受験中の子どもとの接し方に悩んでいる方
- 中学受験を考えているけれど具体的に何をしたら良いのかわからない方
中学受験は「親の受験」とまで言われることがあります。
まだ幼い子供が受験を乗り切り成功させるためには、親御さんの適切なサポートが不可欠です。
とはいえ、具体的に何をしたら良いのか、そして逆に何をしてはいけないのかなんて、なかなかわからないですよね。
今回はそんな方のために、中学受験における親の役割や、中学受験が成功する親の特徴、そして反対に失敗する親の特徴について紹介していきます。
中学受験における親の役割とは
中学受験は子どもと親の二人三脚で頑張ることが非常に重要です。
でも実際、一体何をすれば良いのかわからないという親御さんも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、中学受験における親の役割は「子どものサポーター」です。
ここではサポーターとして、具体的に何をすれば良いのかを紹介していきます。
勉強をさせる
小学生だと、自主的に家庭学習するという習慣がついていないお子さんが多いものです。
そのため、勉強に適した静かな空間を用意してあげる、子どもが勉強している時間は親も一緒に勉強するなど、子どもが学びたいと思えるような環境を作ったり、モチベーションを上げてあげることが親の役割となります。
ただしいくら勉強してほしいと思っても、「勉強しなさい」と強く叱ったり、普段から褒めたりご褒美を与え続けるのは、短期的には効果があっても長期的にはあまり良いこととは言えません。
子どものモチベーションが低下している時は、「なぜ中学受験をしようと思ったか」「志望校に行ってしたいことは何なのか」などを話し合うなどして、やる気を引き出してあげると良いでしょう。
情報収集・スケジュール管理
中学受験が初めての受験というご家庭も多いです。
そのため、受験には何が必要でいつまでにどんなことをしなくてはいけないのかを、言葉で言うことはできても自分のこととして具体的にイメージできていない子もたくさんいらっしゃいます。
ですので、情報収集やスケジュールの管理も、受験生の親に求められる大切な役割です。
子どもの力だけではなかなか集め切れない、オープンスクールや説明会の情報、志望校の出題傾向などは親が意識的に収集し、どれを選ぶかの選択については子どもと一緒に行うと良いでしょう。
また受験する学校や受験方法によって異なる出願日や受験日のスケジュールなどは、カレンダーに書き込んだり表にしたりして、「本番まであと何日」という認識を子どもと合わせておきましょう。
体調管理
どんなに頑張って受験勉強をしても、試験当日に体調を崩して受験できないと今までの努力が水の泡になってしまいます。
そのため、子供の睡眠時間や料理の栄養バランスなどに気を配り、体調を管理してあげることも親の重要な役割です。
特に入試直前の12〜1月はインフルエンザが流行する季節です。
本人だけでなく、家族全員で手洗いうがいの徹底をしたり予防注射をしたりするなどして、体調に気をつけましょう。
中学受験に成功する親の特徴とは
中学受験は親の関わりが子どもの受験の合否に大きく影響します。
ここでは中学受験に成功した家庭に多く見られる親の特徴を紹介します。
子どもをよく見ている
中学受験に成功するご家庭に共通しているのは、親御さんが非常によく子どもを見ているということです。
中学受験の期間は、子どもにとって成長期の真っ只中でもあります。
この期間の子どもは精神的に不安定であることが多く、家族や友だちからの何気ない言動などに深く傷ついてしまうことも少なくありません。
また、精神的にも肉体的にも大きく変化していく自分に対しての戸惑いやストレスで、受験勉強に集中できなくなる子も多いです。
そんな時に親御さんにしていただきたいことは、子どもの表情や話す内容に気を配り、ちょっとした変化や見逃してしまいそうなヘルプをちゃんと見つけてあげたり、何かあったときに子どもが相談しやすい環境を作ってあげることです。
ただでさえ、慣れない受験勉強に対してストレスを感じる子は多いです。
何か問題が起きた際も、早期に解決・ケアしてあげることで子どもは安心して勉強に集中することができるでしょう。
子どもを信頼している
「勉強はしているようだがなかなか偏差値が上がらない」「親目線ではあまり魅力的に映らない学校を志望校にしようとしている」というような状況では、どうしても口を出したくなるのが親心です。
しかし、そんな時に思い出してほしいのは「あくまで受験をするのは子どもで、親の役割はそのサポーターだ」ということです。
もちろん中学受験は親の協力なくしては成功しませんが、過度な干渉は子どものモチベーションを低下させてしまうことになりかねません。
時には子どもの考えを尊重したり、「きっと大丈夫!」と子どもの力を信じてあげたりして、見守ってあげることも大切です。
子どもを客観的に見ることができる
子どもを信頼してあげるのが大切と先述しましたが、、根拠もなく「うちの子ならきっと大丈夫」と楽観的に考えているだけでは受験は成功しません。
子どもの得意教科や苦手教科、志望校の合格率などを正確に把握し、客観的な立場から受験を成功させるにはどうすれば良いのかを考えることが大事です。
周囲に相談・協力を仰げる人がいる
中学受験は親御さんのサポートが必要不可欠ですが、そのプレッシャーや忙しさから心身のバランスを崩してしまう方も少なくありません。
親が精神的に不安定な状態になっていることは、私たちが思っている以上に子どもに伝わってしまうものです。
ときには、親の精神状態に子ども側も動揺してしまい、受験どころではなくなってしまう家庭もあります。
そのため困ったことを相談できたり、ちょっとした愚痴を聞いてくれる人がいるなど、親御さんのストレスを解消してくれる人が周囲にいるのも重要なポイントとなります。
周りに子どもの中学受験を経験した親御さんが居る場合は相談してみたり、学校の先生や塾講師に具体的なアドバイスをもらえると安心できるでしょう。
中学受験に失敗する親の特徴とは
中学受験に成功する親の特徴をご紹介しましたが、ここでは逆に気をつけておきたい失敗する親の特徴をご紹介します。
受験に対しての軸がブレがち
思うように子どもの成績が伸びない焦りや、「自分は受験生の親なんだからちゃんとしなくては」というプレッシャーからか、手に入れた情報にすぐに左右されてしまい、受験に対しての考え方をコロコロと変えてしまう方がいます。
常に新しい情報を収集し、最適な方法を探っていくことは大切なことではありますが、親の意見がすぐに変わったり、前に言っていたことと正反対のことを要望されると、当然子どもは混乱します。
そのため、受験を始めてから軸がブレないように、「一生懸命やったことなら親は口を出さない」「志望校は子どもの意見を尊重する」など、これは受験中絶対に変えないというルールを決めておくと良いでしょう。
「塾に任せておけば大丈夫」と思っている
中学受験で大切なのは、子どもの正確な学力を把握しておくことですが、親御さんが「受験対策をしている学習塾に通わせておけば大丈夫!」と思って、家では特に何もしていないというご家庭は意外に少なくありません。
しかし、子どもの学力レベルや得意不得意などを知らないと、塾との面談・相談時に要望がうまく伝わらなかったり、志望校への目標設定に大きなギャップが発生してしまう可能性があります。
塾に任せきりにするのではなく、塾と協力して子どもを合格に導くという意識を持つことが大切です。
家族内で受験に対する認識が一致していない
お母さんは「勉強しろ」と口を出してくるけれど、お父さんは「たまには休息が必要だ」とゲームを勧めてくるというようなご家庭では、子どもは集中して勉強をすることができません。
こういった場合は家庭内で話し合いの場を設けるなどして、受験に対しての認識を一致させることが大切です。
もしも受験をすると決めたならば、家族一丸となって受験生を応援してあげましょう。
適度な距離感で子どもをサポートして合格を目指そう
今回は中学受験においての親の役割や、受験が成功する親、反対に失敗する親の特徴についてご紹介しました。
ここまで何度も書いてきた通り、中学受験をする過程で親御さんに求められるのは、適度な距離感で子どもをサポートしてあげることです。
大きなプレッシャーがかかる中学受験ですが、合格という目標を通して人間的にも大きく成長することが可能です。
受験に合格しても、万が一思うような結果が残せなかったとしても、子どもにとって「挑戦して良かった」という受験になるよう家族一丸となって応援してあげましょう。