こんな方におすすめ
- 子どもにお手伝いさせることは必要?
- どんなお手伝いをさせたらいいの?
小学校の高学年になると、子どももいろいろなことができるようになります。でも、お手伝いってさせた方がいいの?どんなお手伝いをさせたらいいのかわからないなどの悩みを持つ保護者の方もおられるのではないでしょうか?
今回は、子どものお手伝いが必要な理由や、お手伝いさせる時のコツ、おすすめのお手伝いを紹介します。
子どものお手伝いは必要?
そもそも、子どものお手伝いは必要でしょうか?通信教育や出版などの事業を行っているベネッセが、小学生の子どもの保護者895人に聞いた結果では、「とてもそう思う」と「まあそう思う」を合わせると、100%に近い98.9%の人が子どもはお手伝いをした方がいい、と考えていることが判明しています。
では、お手伝いをした方がいいと思う理由は何でしょうか?以下の記事で、子どもにお手伝いが必要な理由とお手伝いをさせる時のコツ、おすすめのお手伝いを紹介していきます。
これから子どもにお手伝いをさせようと思っている保護者の方、子どものお手伝いを見直したいと思っている保護者の方はぜひ、参考にしてみてください。
お手伝いが必要な理由
子どもにお手伝いが必要な理由には、次の3つが挙げられます。
将来、自立できる人間に育つ
近年では、仕事も家庭での役割も男女差がなくなってきています。共働きが増えたため、「男子厨房に入らず」は昔のことで、男子でも家事を分担して行うのは当然となりつつあります。
一人暮らしをする時に困らないように、最低限の家事能力は必要です。そのための訓練として毎日のお手伝いは効果的です。
家族の一員である、という自覚を促す
家事を手伝うことで、家族のおかげで「自分は毎日食事ができる」「お風呂に入れる」「清潔な衣類を着ることができる」ということを実感し、感謝の心が芽生えます。
誰かの役に立つ喜びを知る
お手伝いをして「ありがとう!」「助かったよ!」と感謝の言葉を伝えられると、自分の行いが誰かの役に立つ喜びを知り、困った人に手をさしのべるボランティア精神が養われます。
子どもにお手伝いをさせる時のコツ
子どもにお手伝いをさせても、子どもがしぶしぶ行ったり、なんでこんなことをしなくてはならないの?などの反抗的な気持ちで行ったりすると、お手伝いをさせる効果は半減してしまいます。
子どもにすすんでお手伝いをさせるコツを2つ、紹介します。
家庭の方針を理解させる
小学生も高学年になるといろいろなことが理解できるようになります。「将来、あなたが一人暮らしをする時や家庭を持って家事を分担する時に困らないために、お手伝いをしてもらっているのよ」など、なぜお手伝いをする必要があるのかを理解させると、自らすすんでお手伝いをするようになります。
「ありがとう」の言葉を必ず伝える
小学校高学年になったと言っても、まだ子どもなので、完璧なお手伝いができない場合もあります。
洗ってもらったお茶碗に汚れが残っていても、部屋の隅にほこりが残っていても、自分の行いに感謝してもらうと、子どもは明日もすすんでお手伝いをしようと思います。
「手伝ってくれてありがとう!」「お母さん、助かるわ!」と、感謝の気持ちを言葉にしてください。
気をつけてもらいたいことは、ありがとうを伝えた後に「明日からはここはこういう風にしてもらえるともっと嬉しいな」などの言葉かけで伝えましょう。
おすすめお手伝い7選
小学校の高学年になるとできるお手伝いも増えてきます。小学校高学年の子どもにおすすめのお手伝いは、次のようなものがあります。
料理の手伝い
先に取り上げたベネッセの調査で「今後お子様に経験させたいお手伝いは何ですか?」の問いにいちばん多かった答えは「料理の手伝い」で、59.8%の人が挙げています。
皮むきのピーラーを使った簡単な下ごしらえから始めて、出汁を取ったり、包丁や火の使い方を覚えたりすると、一生役に立ちます。
食事の後片付け
食事の後片付けは、お茶碗やお皿を下げることからお茶碗洗いまであります。低学年の頃は食器を下げるだけで、高学年になったらお茶碗を洗うという風にシフトするのもいいでしょう。
はじめから家族全員のお茶碗を洗うのは大変なので、まずは自分が使ったお茶碗だけを洗うことから始めると、スムーズに取りかかれます。
風呂掃除
毎日の風呂掃除は、子どものお手伝いの中でもポピュラーなもののひとつです。毎日快適に入浴するには風呂の掃除が欠かせないことを学び、これまで掃除をしてくれていた家族に対する感謝の気持ちを持ちます。
ゴミ出し
ゴミ出しは近所の人にお手伝いをしている姿を見られるため、「お手伝いをしているんだ。えらいね!」「お母さんは助かるね!」など、ほめられることもあります。
家族以外の人に認められ、ほめられると、子どもは自信を持ちます。
ペットの世話
ペットは家族と同じです。生き物なので「疲れたから」「飽きたから」とサボることはできません。ペットの世話を通して、責任感や命の大切さを学びます。
部屋掃除
トイレや玄関などの家族みんなで使う場所の掃除は、家族が気持ちよく使うことができるように、と奉仕の気持ちを培います。
自分の部屋の掃除を今まで母親にやってもらっていたら、自分でするようにしてもいい。自分で掃除をすると、掃除の大変さを実感したり、あまり散らかさないよう心がけたりするようになります。
自分のことは自分でしたい
お手伝い、と言うにはちょっと違うように感じるかもしれませんが、自分のことは自分でするようにするのもおすすめ。
「学校へ行く際にハンカチやティッシュの用意をする」「脱いだ服は洗濯機に入れ、洗ってある服の中から自分の服を取りだして管理する」「上履きを持って帰ったら天気と相談しながら持っていく日に間に合うように洗う」など、思ったよりもたくさんすることがあります。
今まで自分の代わりにしてくれていた家族の大変さを実感します。自分でするのが当たり前になることは、自立への大きな一歩です。
子どもの自立を育てるためにもお手伝いの習慣を
子どもにお手伝いをさせることは、子どもの自立を促したり、家族の一員としての自覚や奉仕の気持ちを培ったりするのに大切です。
家族が協力して家事をこなすと、家族の絆も深まります。小学校の高学年になると、大人と同じようにできることも増えてくるので、家庭の方針や子どもの能力に合ったお手伝いを選びましょう。