こんな方におすすめ
- 子供が本番に弱いので、受験の当日が心配
- メンタルを鍛えられる方法って、あるの?
中学受験の準備は勉強だけではありません。
本番で持っている実力をしっかりと出し切るためにメンタルと体を鍛える必要があります。
本番に集中して挑むために、日ごろからのトレーニングをしておきましょう。
特に本番に弱く、ムラっ気ある子におすすめです。
本番で実力を発揮できない理由とは?
集中を阻んでいるものの正体を掴もう
偏差値や成績が良く『合格圏内』の判定が出ていたにもかかわらず、中学受験本番でいつもの力を発揮できずに苦しむ子は毎年たくさんいます。
本番に弱い子は端的に言えば「本番に集中できない子」です。
緊張しすぎ、または緊張できなくていつもの実力が発揮できません。
そこで「本番に集中できない」理由についてまとめました。
子どもに当てはまる項目はいくつありますか?
失敗したらどうしようと心配になる
「失敗してしまったらどうしよう」と考え過ぎてしまい、心がネガティブモードになると心も体も委縮し、柔軟な考えができません。
真面目で優等生なタイプの子に良く起きてしまいます。「完璧主義」が悪い方向に発揮されてしまうのです。
優等生タイプの子は自主的に勉強し、成績も安定しているので「この子は大丈夫」とフォローが手薄になってしまいがちですが、真面目なのは「失敗を恐れ過ぎる心の裏返し」である場合もあるので気を配ってあげましょう。
アクシデントや想定外の出来事に弱くてパニックになる
「こんな問題解いたことない!」「例年と出題傾向が違う!」などの場面に直面してしまうと、パニックになってしまい、思考がストップしてしまいます。
ルーチン作業を好み、マニュアルに忠実な子が陥りやすい状態です。
普段から「電車の遅延にとても焦ったり」「予定の変更を嫌がったり」していたら、本番に弱い可能性があります。
気持ちの立て直し方や柔軟さを身に着けてあげましょう。
模試などで場数を踏むのもおすすめです。
自己管理がルーズ
多くの物事を「まぁいいや」で済ますタイプの子は、時間配分を誤ったり、問題の見直しをしっかりできないためにケアレスミスを修正できずに失点をしたりします。
「失敗したらどうしよう」と委縮するタイプとは真逆です。
普段から「時間にルーズ」「忘れ物が多い」などの傾向があるのならば、気を付けましょう。
豪胆さがプラスになるような働きかけが必要です。
肚をくくれない
「自分のための中学受験」「自分が主役」と自覚できない子は、本番も「どこか他人事」のまま終わってしまいます。
「運が悪かった」「うまくいかなかったのは〇〇のせい」など、失敗を物や人のせいにしたり言い訳が多かったりする子に多いタイプです。
失敗を引きずらず、切り替えが早いのは美点ですが、中学受験は「自分次第」であることを自覚する必要があります。
自己評価が低い、過小評価をしてしまう
「自分には足りないところがある」「もっと勉強をしておくべきだった」などと思ってしまうと委縮し、思考が鈍ってしまいます。
「理想が高すぎて、現実とのギャップに苦しんでいる」完璧主義で真面目な子が陥ってしまいやすい状況です。
無意識に「ダメな理由」「できない理由」を探してしまったり、過去の失敗やトラウマで心がいっぱいになってしまったりして、目の前の問題に思考を割けません。
本番に強くなるメンタルつくり
本番に弱い子に「いつも通り落ち着いてやればいいよ」などと言ったところで簡単にはできません。
「いつも通り落ち着いてやれる」ための方法を紹介します。
模試を受ける
模試は本番に近い雰囲気が味わえるので利用しない手はありません。
何度もプレッシャーやアクシデントを経験すれば、耐性や対応力が鍛えられます。
模試で失敗してしまった場合は、その失敗の記録をつけましょう。
「何が原因で、どうすれば良かったのか?」を分析するのです。
それを積み重ねていくことで「次は大丈夫」と自信が持てるようになります。
また、回数を重ねていけば「あ、自分は今緊張しているな」と自覚できるようになり「じゃぁ、リラックスできる方法をとろう」と自分をコントロールしていけるようになります。
深呼吸をする
緊張すると呼吸は無意識のうちに早く浅いものになってしまいます。
「短期間の物理的な危機」を回避するのには有効な呼吸方法と緊張感ですが、中学受験の本番に挑むにあたってはふさわしくありません。
深呼吸をして適度なリラックスと集中力を生み出しましょう。
意識して大きくゆっくりと息を吸い、そして吐き出します。
単純な深呼吸以外にも集中力を高める呼吸方法は色々あるので、自分に合ったものを探しましょう。プロスポーツ選手が取り入れているものもあります。
これまでの頑張りを思い返す
中学受験に向けて頑張ってきたことを思い返し「これだけやったのだから受かるはずだ」と言い聞かせ、自信を持ちましょう。
完璧主義の子や理想が高い子は、ついつい「アレもできなかった、コレもできなかった」「あそこで間違えてしまった」などと考えてナーバスになってしまいがちです。
その場合は親が「できたこと」「頑張ったこと」を書き出してあげましょう。
「年末年始、毎日〇時間も勉強した」「こんなに分厚い参考書を最後までやりきった」などできたことを数えてあげるのです。
「これまでの頑張りが無駄になるわけがない」と言ってあげてください。
合格後や成功のイメージトレーニング
問題が解けたり受験に合格したりするシーンを具体的にイメージします。
「合格をみんなに祝ってもらう自分」「○○中学の制服を着て登校する自分」……。
上手くできたときのイメージが明確になると「あとはもう実行に移すだけ!」という気持ちになれます。
ナーバスになってしまう子だけでなく、肚をくくれない子にも有効です。
「成功を手にした自分」を具体的に思い浮かべさせてあげましょう。
悪いイメージばかり作ってしまう子は「なぜ失敗したのか(ケアレスミス、当日のアクシデントなど)」を聞き出し「準備をして危機を回避する(見直しをする、予備の文房具を持っていくなど)」イメージを作れるように促してあげてください。
験を担ぐ
「これがあるから自分は大丈夫」という自信が持てるプロセスを作りましょう。
昔からあるのはお守り、達磨などの縁起物、おまじないなどです。
そのほか「成績が良かった時の模試と同じメニューの朝食」「苦楽を共にした文房具」など子どもが心のよりどころにできるものならば何でも構いません。
プロスポーツ選手も「靴は右足から履く」「起床後の決まったルーチン」などで験を担ぎ、集中力と気合を高めている人は多いです。
ただし、験を担ぐことにこだわり過ぎて、逆に追い詰められないようにしてください。
本番に強くなる体づくり
脳は臓器の1つです。体と連動しているので中学受験においては体づくりも重要になります。
しかし中学受験に必要な体づくりは、「体育の成績がいい」「体力がある」とは少し違います。
早寝早起き・朝型
多くの受験は午前中に行われます。午前中にベストなコンディションを整えられるようにしましょう。
そのためには早寝早起き、朝型の生活習慣を心がけてください。
「夜眠れない」「朝起きられない」状態は、中学受験で不利です。
寝つきを良くする方法(食事の時間、寝る前の行動など)や寝起きを良くする方法(ストレッチ、朝食など)を工夫しましょう。
バランスの良い楽しい食事
食事は体調に直結し、体調はメンタルに直結します。
規則正しく栄養バランスのいい食事を心がけましょう。
脳は糖分を大量に消費しますが、糖分の取り過ぎは内蔵に負担をかけたり生活習慣病の原因になったりするので気を付けてください。
食事の雰囲気が楽しくないと食欲が湧かないので、明るい食卓を心がけましょう。
また、「噛む」のも非常に重要です。顎の筋肉を使うことで頭の血流が良くなります。
適度な運動
ストレッチや散歩などで適度に体をほぐし、気分転換を行いましょう。
長時間勉強をしていると血流が滞り、肩こりや集中力低下を招きます。
運動が苦手な子であっても朝晩の軽いストレッチやヨガ、体操などの習慣ならば続けられるはずです。
受験直前であっても家に籠りきりにならず、塾や近所の買い物などはなるべく「歩く」ようにしましょう。
全身運動の「歩く」は適度なストレス解消と気分高揚に有効です。かの哲学者プラトンも歩きながら講義を行いました。
感染症予防・免疫力アップ
風邪、インフルエンザそしてコロナにできる限りかからないように気を付けましょう。
家族全員で手洗い、うがい、消毒の徹底をしてください。
バランスの良い食事、良質な睡眠などで免疫力と高め、体調不良の場合は無理せず早めに対処をしましょう。
本番に強いメンタルと体で実力を出し切ろう!
中学受験では、勉強だけでなく、メンタルと体づくりもとても大切です。
「落ち着いて試験を受けよう」というだけで落ち着くものではありません。
子どもの集中力を阻んでいるのは何なのかを探り、ベストな状態で本番に挑めるようにしてあげましょう。
日ごろからの睡眠、食事、運動、感染対策もお忘れなく!
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