こんな方におすすめ
- 暗記が苦手な子は、どうすればいいの?
- 「暗記カード」の上手な活用法を知りたい
中学受験で、「暗記カードをどのように使ったらいいのか?」「おすすめの暗記カードは何か?」「手作りするときの注意点」などについて紹介します。
「暗記カード」は、その名の通り「暗記」するためのカードと思われがちですが、その効果は「暗記」だけではありません。
「暗記カード」の効率の良い使い方を紹介します。
暗記をするうえで知っておきたい「エビングハウスの忘却曲線」についてはこちらの記事で解説しています。
【最適な復習のタイミング】エビングハウスの忘却曲線とは?受験や暗記に使える知識
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中学受験における「暗記カード」の使い方
「暗記カード」を中学受験に役立てる方法について紹介します。
使い方が単調になりがちなので、「持っているだけ」「眺めているだけ」で、何となく「勉強しているような気」にならないようにしましょう。
暗記カードは社会・理科の強い味方!
中学受験のための「暗記カード」は、とくに社会と理科の2つの教科で効果を発揮します。
国語も漢字の読み書きやことわざなどを覚えるのに役立ちますが、漢字は実際に書いた方がいいですし、ことわざは例文や文章問題とセットで学んでいかないと、なかなか実践では使えません。
中学受験は「暗記だけではダメ」とよく言われていますが、基礎知識を暗記していなければ、応用や理論的思考の域にまで進めません。
「知っているか?」「知っていないか?」が重要になる出題も多いので、取れる点は必ず取るように、暗記カードで身に染みこませましょう。
「暗記カード」は補助教材として「暗記」だけでなく「確認」にも!
「暗記カード」は補助教材です。
テキストや教科書をメインで勉強し、身に着けた実力や得た知識をさらに定着させるために使いましょう。
おすすめは「暗記カード」で「暗記」をするのではなく「確認」もする方法です。
まずは塾の授業などをしっかりと受け、その後に「暗記カード」を見返すなどして、「覚えているのか?」を確認したり、勉強内容を思い出したりしましょう。
「暗記カード」は1問1答で早く答えを出すのではなく、単語やキーワードから「先生、あんなこと言っていたよな」「この授業では一緒に〇〇についても学んだな」など色々連想したり思い返したりすると、より知識が広く深く定着させられます。
「暗記カード」を使って家族で楽しむのもあり
暗記カードを使う場面というと、移動時間やテレビCMの合間などちょっとした細切れ時間が多いですが、ゲーム形式にして家族で問題を出し合う方法も面白いです。
「あ、間違えた!」「〇〇は△△に関係があるんだね。お母さん初めて知った」など会話したり盛り上がったりすると、より印象に残ります。
孤独になりがちな受験勉強の「楽しいひと時」にもなるでしょう。
暗記アプリとのメリット・デメリットも知ろう
現在は紙製の「暗記カード」だけでなく、「暗記アプリ」も人気です。
「暗記アプリ」のメリットは
- 正解・不正解の反応が面白い、モチベーションが上がる
- (AI搭載などで)覚えていないところを重点的に出題してくれる
- 得られる情報量が多い
「暗記アプリ」のデメリットは
- タブレットで遊んでしまうリスク
- 書き込むなどのカスタマイズができない
- 水に弱い(風呂場などで使えない)
などがあります。
特徴を知り、使い分けたり、使い勝手のいいものを探したりで、活用しましょう。
中学受験でおすすめ「暗記カード」3選
中学受験に役立つ市販の「暗記カード」を3つ紹介します。
でる順 小学校まるごと暗記カード改訂版(中学入試でる順)
4教科全ての「暗記カード」が一冊でまとまっているため、1冊もっておいて損はありません。
「でる度」ランクが付いているので、勉強の重要度が明確で学習効率があがります。
- ミシン目に沿って切り離し、附属のリングで閉じて使います。
- オモテ面とウラ面を交互にチェックするのがおすすめです。
- カードは882枚です。
- リングは少し弱めなので買い替え、買い足しでさらに使いやすくなります。
- ミシン目を切り離すのは少々手間なので時間に余裕がある時期からの準備がおすすめです。
- 同シリーズのでる順小学校まるごと暗記ポスターブック三訂版との併用もおすすめです。
中学受験ズバピタ暗記カードシリーズ(シグマベスト)
理科生物、理科物理・科学、理科地学、国語四字熟語、国語慣用句・ことわざ、社会歴史年代、社会歴史人物など理科、国語、社会を中心に多数シリーズがあります。
レイアウトがきれいで読みやすいので、映像が記憶に定着しやすくなっています。
- ミシン目に切り取って附属のリングで閉じて使います。
- 入試に出る順に3段階に区別されています。
- オモテ面に重要語句や内容があります。ウラ面には答えだけでなく入試に役立つ+αの知識もあります。
- ちょことちょこと読める参考書のような形式です。
- 「問題を解きたい!」という場合には不向きです。
- レイアウトが綺麗なので記憶に残りやすいです。
- 関連知識がたくさん詰め込まれています。
- 単元ごとに分かれているので苦手なモノだけを徹底的に覚えられます。
- 同シリーズの参考書の併用もおすすめです。
中学入試に出る重要語理科・社会スピード暗記カード(入学入試完全攻略シリーズ)
中学入試問題によくでる理科・社会の重要用語を分野ごとに配列しています。
理解・社会の暗記が苦手な子どもにはおすすめの一冊です。
- ミシン目で切り取って附属のリングで閉じて使えます。
- 重要度が表示されています。
- カードはマークや色で分野別に分けられます。
- 理科のカードは302枚、社会のカードは348枚が収録されています。
- 紙が薄くて耐久性はあまりありません。
- リングは買い足したほうが使い勝手が良くなるでしょう。
中学受験の「暗記カード」は手作りもあり!
市販の「暗記カード」もいいですが、自分にぴったりの手作り「暗記カード」を使うという方法もおすすめです。
市販の「暗記カード」に書きこんだり、デコレーションしたりして、使い勝手を良くするのもいいでしょう。
「暗記カード」を作る作業が「暗記」と「理解」になる
よくある勉強方法の失敗として「暗記カードを作っただけで満足してしまった」というものがありますが、そんなことはありません。
「暗記カード」を作るという作業自体が、暗記や理解を促すことに役立ちます。
「これは大事な用語」と意識し、暗記カードのスペースに書き込むために、要点を整理する作業自体が大切なのです。
もちろん、過剰にシールを貼ったり絵を描き出したりしたら、それは勉強ではなく工作であり、遊びなのですが、子どもの意欲につながるのならばある程度は見守りましょう。
大きめの「暗記カード」がおすすめ。要点を書きこもう
「暗記カード」に使うカードは、大きめのものを選びましょう。
暗記は大切ですが、ただ「単語とその意味を覚えておけばいい」というものではありません。例文や図なども入れられるようにしましょう。
「何度も間違えてしまう箇所」や「塾で念押しされたこと」などを書き込むのも、おすすめです。
字を大きくしたり、色々な色のペンを使ったりできるのは、手作りの醍醐味でもあります。
もちろん、書き込み過ぎはごちゃごちゃして何が大事なのかを見失ってしまうので、注意してください。
適度に入れ替えやシャッフルをしよう
「暗記カード」は、1度作っただけで満足せず、適当なタイミングでカードを差し替えたり、順番をシャッフルしたりしましょう。
「暗記カード」は、何度も使っていると、内容ではなく順番で覚えてしまいます。
完全に覚えたカードは抜き取ったり、新たにカードを差し込んだりして、常に新鮮な気分で「暗記カード」を捲れるようにしてください。
お手軽なセミ手作り暗記カードもおすすめ
ゼロから「暗記カード」を作ることは大変です。
市販の「暗記カード」に書き込みをしてアレンジするなど、お手軽で使いやすい方法を模索してみましょう。
暗記アプリの中には端末を使うのではなく、印刷をして使うものもあります。
子どもが暗記カードを作る時間がないようならば、保護者が作ってあげてください。
まとめ
中学受験は丸暗記だけでは足りないですが、暗記をしなければ始まりません。
「暗記カード」は、知識の定着や見直しにとても役立つアイテムです。
補助教材として有効に使いましょう。
市販の「暗記カード」は、購入してすぐに使えるのがメリットですが、手作りの「暗記カード」は自分好みに作れます。
隙間時間を有効活用したり、家族で問題を出し合ったりして、知識を定着させてください。