中学受験

【中学受験】神奈川県にある女子校の御三家の校風や入試問題の特徴について詳しく解説

神奈川 女子 御三家

こんな方におすすめ

  • 神奈川県の女子校の御三家について知りたい
  • 神奈川県の女子校の御三家の入試問題の傾向を知りたい

中学受験では、学力が高い学校や有名校への受験を希望している家庭が多く、例として挙げられるのが御三家でしょう。

御三家は地域によって異なり、神奈川における女子校の御三家と言えば「フェリス女学院」「横浜雙葉」「横浜共立学園」です。

御三家のような人気校は、多くの受験生が志望しており競争率が激しいため、合格するには事前に入試問題の特徴を押さえなければいけません。

そこで今回は、神奈川の女子御三家と言われる「フェリス女学院」「横浜雙葉」「横浜共立学園」について、各校の校風や入試問題の傾向について、詳しく解説します。

神奈川県の有名校や女子御三家の受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

女子校の神奈川御三家は「フェリス女学院」「横浜雙葉」「横浜共立学園」

校舎

中学受験において、神奈川県の女子御三家といえば「フェリス女学院」「横浜雙葉」「横浜共立学園」です。

いずれの学校もJR京浜東北線の石川町駅から徒歩圏内にあり、同じ山手町にある学校であることから「横浜御三家」や「山手御三家」と呼ばれることもあります。

もともとは偏差値や大学の合格実績の点からフェリス女学院の一強と言われており、中学受験をしない人でも認知しているほど有名でした。

しかし、昨今では横浜雙葉や横浜共立学園も学力・実績共に向上しており、神奈川県の女子校御三家と呼ばれるようになりました。

それでは、各校の特徴について紹介します。

神奈川女子御三家「フェリス女学院」の特徴

まずは、以前から神奈川の女子校でも実績・人気の高い「フェリス女学院」についてです。

基本情報

フェリス女学院の基本情報は以下の通りです。

住所〒231-8660 横浜市中区山手町178
アクセスJR根岸線・京浜東北線「石川町」徒歩7分
みなとみらい線「元町・中華街」徒歩10分
JR根岸線・ブルーライン「桜木町」バス20分
電話番号045-641-0242
FAX045-651-4630
偏差値67
受験の募集人数180人
公式HPhttps://www.ferris.ed.jp

校風

フェリス女学院は教育理念として「与えることができる者へ」を掲げており、自身のことだけでなく他人のことも思いやる気持ちを持てる人材育成を行っています。

また、教育方針は「キリスト教信仰」「学問の尊重」「まことの自由の追求」という3つを方針としています。

フェリス女学院は創設以来、キリスト教を柱とした教育を行っており、生徒一人ひとりを神から預けられたかけがえのない存在という考えを持ってきました。

生徒たちが将来一人でも多くの人の役に立ち、平和に過ごすために、学問を通した深く広い学びを目指しています。

また、フェリス女学院では自由に他者のために奉仕できるだけでなく自己中心的な自分からも自由になり、自由な環境の中でこそ「まことの自由」が育っていくと考えています。

学費

フェリス女学院へ入学後、1年間でかかる学費は以下の通りです。

項目金額(年額)
入学金300,000円
授業料516,000円
施設設備費250,000円
施設設備維持費138,000円
実験実習費5,000円
冷暖房費15,000円
生徒会費8,400円
奨学会費12,000円
旅行積立金40,000円
学年費20,000円

(参照:フェリス女学院中学校公式サイト「校納金」

入試問題の傾向

フェリス女学院の入試問題は、国語と算数が「100点/50分」であり、理科と社会が「60点/30分」となっています。

それぞれの問題の傾向は以下の通りです。

  • 国語:大問が4題であり随筆文読解、説明文読解、指定語句の文章作成問題、漢字問題が出題される。他校では国語が60分という学校もある中、50分であるため、短い時間で文章を読み取りまとめる能力が必要。また、国語以外の科目の難易度が比較的高いため、合格するためには国語で高得点を取れるかが大きな鍵となる。
  • 算数:大問が5題であり、計算問題、数の性質問題、仕事算の問題、速さと比の問題、図形問題などが出題される。全体的に中学受験の中でも平均以上の難易度であるため、時間がかかる問題や難易度が高い問題は後回しにする方法もおすすめ。また、あらゆる分野から出題されるため、分野を限定した勉強方法は危険と言える。
  • 理科:大問が4題であり、生物、物理、化学、地学からの幅広い分野から出題される。全体的な難易度が高く、実験分野では現象の説明を求められる問題があるため、単純な暗記ではなく、内容の理解が必要とされる。
  • 社会:大問が4題であり、歴史、地理、公民、時事の分野から出題される。問題によって難易度が大きく異なり、選択問題も混じっている。リード文や資料から読み取り、文章にまとめ説明する能力が求められる。歴史・地理が配点の比率が高く、年度によっては考察問題が出題されることもある。

卒業後の進路

フェリス女学院の2023年度における主な進学実績は以下の通りです。

*()内は現役合格人数

東京大学 9人(8)筑波大学 3人(2)東北大学 1人(1)
横浜国立大学 2人(2)東京医科歯科大学 1人(1)京都大学 4人(3)
慶應義塾大学 49人(39)上智大学 47人(45)東京理科大学 35人(34)

(参照:フェリス女学院中学校公式サイト「2023年大学入試合格状況」

神奈川女子御三家「横浜雙葉」の特徴

続いては、小中高一貫教育である「横浜雙葉」について紹介します。

基本情報

横浜雙葉の基本的な情報は以下のとおりです。

住所〒231-8653 横浜市中区山手町88
アクセスJR京浜東北線
石川町駅南口下車 徒歩13分
山手駅下車 徒歩15分みなとみらい線
元町・中華街駅下車 徒歩8分神奈川中央交通
桜木町駅よりバス11系統 保土ケ谷駅東口行 元町公園前 下車 徒歩2分
電話番号045-641-1004
FAX045-663-1671
偏差値63
受験の募集人数第1次:60人
第2次:30人
帰国生若干名
公式HPhttps://yokohamafutaba.ed.jp/highsch

校風

横浜雙葉も土台にはキリスト教の精神があり、「自身を深め、高め、人とかかわり、世界をつなぐ生き方をめざします」という教育理念を掲げています。

創立以来、「互いをつなぐ人」の教育に力を入れており、学園の関わりの中で高い知性と深い感性を持った人として、未来に向けて成長していけるように教育活動を行なっています。

また、学校側は「たくましい知性」「開かれた感性」「未来への責任」をもとに「人と世界、未来をつなぐ」ことを目標としています。

学習の面では、中学校の段階から高校の学習を視野に入れているので、基礎学力の向上を図り、高校の内容を先取りしたカリキュラムが組まれています。

中学校と高校の6年間で一貫した教育が受けられるのが特徴です。

学費

横浜雙葉へ入学後、1年間でかかる学費は以下の通りです。

項目金額
入学金300,000円
施設設備資金200,000円
授業料月額 45,000円
学園費月額 5,000円
施設維持費月額 12,000円

入試問題の傾向

横浜雙葉の入試問題は、国語と算数が「100点/50分」であり。理科と社会が「80点/40分」となっています。

それぞれの問題傾向は以下の通りです。

  • 国語:大問3題であり、論説文あるいは説明文、小説あるいは随筆、知識問題が出題される。論説文や小説問題の文章量は増加傾向にあり、およそ6,000~7,000文字ほどなので、時間のかけ過ぎには注意が必要。考察論述問題が特徴的で、自らの考えを100字程度でまとめる問題が出題される。文章の読み取りや高度な言語化の能力が求められる。
  • 算数:大問は3題程度であり、大問1は小問の集合、大問2以降は分野ごとに出題される。速さを求める問題やグラフ・図形問題、点の移動や数の性質など幅広い範囲の知識が必要。計算式などの基礎知識だけでなく、過去問を反復することで答えの求め方を覚えておく必要がある。
  • 理科:大問4題であり、地学、生物、物理、化学の4分野から幅広く出題される。実験問題も多く出題されるため、思考力が求められることも多いが、基礎知識を固めておけば解ける問題が多いのが特徴。
  • 社会:大問3題であり、歴史、地理、公民、時事問題から出題される。基本的には単元ごとに出題されるが、一部他の単元と混在するような総合問題も出題される。単なる暗記だけでなく、背景や時系列などの理解が求められる。また、時事問題対策として日頃のニュースや出来事を把握しておくことがおすすめ。

卒業後の進路

横浜雙葉の2023年度における主な進学実績は以下の通りです。

*()内は現役合格人数

東京大学 2人(1)筑波大学 3人(3)東北大学 2人(2)
横浜国立大学 5人(1)東京医科歯科大学 2人(0)お茶の水大学 3人(0)
慶應義塾大学 29人(27)上智大学 38人(37)早稲田大学 36人(36)

(参照:横浜雙葉中学高等学校公式サイト「大学進路状況」

神奈川女子御三家「横浜共立学園」の特徴

最後は、本館が横浜市の重要文文化財に指定されている「横浜共立学園」です。

基本情報

横浜共立学園の基本的な情報は以下のとおりです。

住所〒231-8662 横浜市中区山手町212
アクセスJR京浜東北線(根岸線) 「石川町駅」南口下車 徒歩10分
神奈川中央交通バス 11系統 「地蔵坂上」下車 徒歩1分
電話番号045-641-3785
FAX045-641-9188
偏差値61
受験の募集人数第1次:150人
第2次:30人
公式HPhttp://www.kjg.ed.jp/index.html

校風

横浜共立学園では「隣人を愛し、他者に仕え、世界の平和に貢献する女性の育成」を目指しており、キリスト教の教えに基づく教育を行っています。

自身は周りの人の愛に支えられており、周りの人を自分のように思いやり、お互いを認め合うことで一人1人の可能性と向き合うことを理念としているのです。

横浜共立学園は創立以来「女子教育」に取り組んでおり、日本の女性に新しい教育を受ける機会を作っていました。

女子教育の先駆的な横浜共立学園で学ぶことで、自身のあり方を深く考え、一人の人間として自立する心が養われます。

学習目標としては「科学的真理の探究」を掲げており、生徒と教師が学習を通して真理を知る喜びを分かち合います。

中高一貫校として連続した教育を行なっており、中学1・2年を基礎の充実、中学3年・高校1年を学業の推進、高校2・3年を将来への目標の確立と位置づけ、段階に合わせたカリキュラムを編成しています。

学費

横浜共立学園へ入学後、1年間でかかる学費は以下の通りです。

項目金額
入学金300,000円
施設設備資金200,000円
授業料月額 42,000円
施設設備維持費月額 14,000円
積立金年額 90,000円
共立奨学会会費年額 7,200円

入試問題の傾向

横浜共立学園の入試問題は、国語と算数が「100点/45分」であり。理科と社会が「100点/40分」となっています。

それぞれの問題傾向は以下の通りです。

  • 国語:大問3題であり、漢字問題、小説問題、論説文読解が出題される。特に漢字問題で正確に素早く解答し、文章量の多い読解問題に時間をかけたい。時間が45分と短いので、事前に文章の読み取りや自身の意見を素早くまとめる練習が必要。
  • 算数:大問5題であり、計算問題、割合を求める問題、平面図系、立体図形などがよく出題される。特に計算問題と図形問題は確実に出題されるため、過去問を反復して確実に点数を取れるようにしておきたい。
  • 理科:大問4題であり、物理、生物、地学、化学から出題される。例年、各分野から幅広く出題されており、特段多く出題される分野はない。そのため、幅広い分野でも点数を落とさないために、基礎知識の徹底が必要不可欠となる。
  • 社会:大問4題であり、歴史、地理、公民、時事問題などから出題される。配点比率の高い歴史は落とせない問題であるため、部分的な暗記ではなく、しっかりと背景や詳細の理解が求められる。地理、公民、時事問題と比率が高い順になっている。

卒業後の進路

横浜共立学園の2023年度における主な進学実績は以下の通りです。

*()内は現役合格人数

東京大学 2人(2)筑波大学 2人(1)北海道大学 3人(2)
横浜国立大学 11人(2)京都大学 2人(0)お茶の水大学 8人(3)
慶應義塾大学 103人(35)上智大学 91人(23)早稲田大学 156人(51)

(参照:横浜共立学園中学校公式サイト「進路状況」

御三家の特徴を知り、子供に合った学校選びをしよう

今回は、神奈川県の中学受験における女子御三家の校風や入試問題の特徴を解説しました。

同じ神奈川県の学校で所在地も近いため、どこの学校を志望するか迷うかもしれません。

3校ともキリスト教の教えが根底にあるのは同じですが、教育方針や目指すべき人材が違うため、お子さんに合った学校を目指すようにしましょう。

また、どの学校も御三家と言われるだけあり簡単に受かるような学校ではありません。

志望する学校を決めたら、合格に向けてしっかりと受験対策をしましょう。

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