中学受験

【中学受験】男子校の御三家(開成・麻布・武蔵)の特徴を解説!

こんな方におすすめ

  • 男子校の御三家とは何か知りたい
  • 子どもを御三家に合格させたい
  • 計画的に受験勉強をして、志望校に合格させたい

中学受験は多くの場合2月1日から開始し、2月4日までにほとんどの中学校が入試を終えます。

今回ご紹介するのは、東京の男子校御三家です。

男子御三家とは、開成中学校麻布中学校武蔵中学校です。

偏差値ランキング順に並んでいますが、実力はほぼ拮抗しているため、大まかな目安として捉えてください。

それぞれの学校の特徴を把握し、学校説明会やオープンキャンパスなどに出かけて、子どもの意思を汲んだうえでどこを志望するか判断しましょう。

中学受験をする小学5年生の過ごし方についてはこちらの記事で解説しています。

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そもそも中学受験における御三家とは?

御三家には、男子校の御三家と女子校の御三家があります。

地域ごとに「御三家」の対象となる中学校は異なる場合もありますが、一般的に御三家は以下の中学校を指します。

区分中学校名偏差値
男子御三家開成中学校72
麻布中学校68
武蔵中学校64
女子御三家桜蔭中学校71
女子学院中学校69
雙葉中学校68

一般的には、男子が「開成」「麻布」「武蔵」、女子が「桜蔭」「女子学院」「雙葉」を指します。

男子御三家は、1960年以降に広まった中学受験ブームの際に、東大合格者を多く出した3校が御三家と呼ばれるようになったのが始まりと言われています。

御三家に続く学校として男子校の「新御三家」と呼ばれる「駒場東邦」「巣鴨」「海城」や、女子校の新御三家「豊島岡」「鷗友学園」「吉祥女子」なども近年注目されています。

 

また、「明星」「芝」「早稲田」の3つを「準御三家」と呼ぶこともあります。

ただし、本家の御三家ほど浸透してる呼び方ではありません。

その他にも、神奈川の男子御三家や九州の御三家など、地方の御三家もありますが、今回取り上げるのは首都圏の御三家です。

御三家の各学校の特徴とは

開成中学校(東京都・荒川区)

開成 御三家

開成中学校は、1871年開校の大変歴史ある学校です。

場所は、東京都荒川区西日暮里にあり、山手線・京浜東北線・東京メトロ千代田線西日暮里駅より徒歩2分の好立地に建てられています。

全国の私立中学の中で一番偏差値が高く、四谷大塚での偏差値は72となっています。

校風

偏差値が高いがゆえに、「ものすごくお堅い進学校なのか?」「勉強ばかりなのか?」と思う方もいますが、決してそうではないところが開成の特徴です。

開成は、「質実剛健」「自主自律」「ペンは剣よりも強し」「進取の気性と自由の精神」を教育方針にかかげ、自由な雰囲気で運動会などの行事にも力を入れています。

例えば、運動会は生徒が自主的に運営して行い、1年をかけて中高合同で行われる大がかりなものとして知られています。

授業

一般的な中学校と比べて始業時間が早い(1限目が8:10~)のが特徴です。

また、授業は教科書を使わず、教員が作った自作プリントで行われており、建学の精神を培い社会に貢献できる優れた人材を世の中に送り込むことを目的としています。

レベル別(習熟度別)にクラス編成などはしていないようなので、成績が下の方の子は着いていくのに精一杯な場合もあります。

Q:習熟度別クラス編成は行っていますか?

A:行っていません。特別に習熟度別編成をしなくても、学力水準が一定の高いレベルにある本校では、きめ細やかな指導が行われ、充分な学習効果が得られています。

引用:開成中学校「学校生活Q&A」より

卒業後の進路

卒業後、社会に出た開成出身者は、大企業で役職に就いたり中央省庁で活躍したりしています。

また、医師や大学教員、研究者になる人も多く見られます。

あの正岡子規も開成高(旧共立学校)を卒業したそうです。

住所東京都荒川区西日暮里4丁目2番4号
最寄り駅西日暮里駅(JR、東京メトロ千代田線、日暮里・舎人ライナー)
偏差値72
公式HPhttps://kaiseigakuen.jp/

麻布中学校(東京都・港区)

麻布中 御三家

麻生中学校は、東京都港区元麻布にある私立の中高一貫校です。

1895年(明治28年)に、幕末では武士として、維新後には宗教家、政治家、教育家として活躍した江原素六氏によって創立されました。

校風

自由闊達、自主自立の校風で、制服もなく髪型も自由です。

外見よりも内面の自由を重要視しており、勉強、学校行事、クラブ活動、自治活動など全てにおいて、生徒の自主性を重んじています。

そのため、教師が生徒の自主活動に口を出すことはほとんどなく、生徒が自ら積極的に活動しています。

個性を重んじているので生徒同士でも成績はあまり重視されず、人と違った特技や得意分野がある人材が注目されます。

そのため、世間一般では「マニアック」「おたく」と呼ばれる深い知識がある生徒が多く見られます。

授業

国語や数学の授業では教科書は使われず、オリジナルの教科書やプリントで行われています。

また、理科は中学1年生から、物理・地学・化学・生物の4つの分野でそれぞれ専門の教員が担当します。

四谷大塚での中学受験の偏差値は、開成の72の次に高い68です。

卒業後の進路

2020年度の大学進学では、65名(現役46名)が東京大学に、12名(現役6名)が京都大学に進学しています。

卒業後は、弁護士や医師はもちろん、科学の基礎研究や大学の芸術系の分野に進学する生徒もいるなど、就職先も多様です。

麻布中学校を目指すためには、小学校低学年やそれ以前の時期からさまざまな体験をしたり、世の中の出来事に興味を持って自分なりの意見を述べたりすることが大切です。

テレビのニュースや新聞を家族で読んで、見聞きした出来事についてのそれぞれの意見交換を持つ習慣を付けておきましょう。

また、子どもが好きなこと、興味を示したことがあれば、どんどん伸ばしてあげましょう。

住所東京都港区元麻布2-3-29
最寄り駅地下鉄日比谷線広尾駅 1番出口(徒歩10分)など。詳細についてはHP参照のこと。
偏差値68
公式HPhttps://www.azabu-jh.ed.jp/

武蔵中学校(東京都・練馬区)

武蔵中 御三家

武蔵中学校は、1921年(大正10年)に設立された中高一貫校で、東京都練馬区にあります。

校風

「独創的で柔軟な真のリーダーとして、世界をつなげて活躍できる人物」を育てることが教育目標です。

少人数制で豊かな自然環境を生かした教育、積極進取の精神を生かしつつ、「キャリア教育」「グローバル市民教育」「リーダーシップ教育」を行っています。

授業

1クラスを名簿順に2つに分け、22名の少人数制で授業を行っているので、きめ細やかな対応で高密度の学習ができます。

具体的には、国語では中学1、2年では近現代の名作を読んで学習し、数学はオリジナル教科書の使用で結論までのプロセスを大切にする授業を行い、理科は実験や観察を重んじる、など独創的な授業を行っています。

卒業後の進路

レポートの課題が多く暗記系の繰り返しが必要な学習時間があまり取れないためか、御三家の中では東京大学をはじめとする難関大学への進学率は低いです。

四谷大塚の2021年6月の時点での武蔵中学校の偏差値は64、東京大学合格者は21名(現役13名)で、卒業後は、レポート力を生かして文系へ進む人が多いのが特徴です。

武蔵中学校は御三家の中では、東京大学を始めとする超難関大学の進学率は一番低いです。

そのため、超難関大学への進学にこだわらなければ、自由や自主性を重んじた知識だけではない真の学問を学ぶことができます。

しかし、東京大学などの超難関大学への進学にこだわりたい場合には、御三家の中では不向きな学校なので注意が必要です。

住所東京都武蔵野市境4丁目13番28号
最寄り駅武蔵境駅(JR中央線・西部多摩川線)下車 徒歩10分
偏差値64
公式HPhttp://www.musashi-fuzoku-c.metro.tokyo.jp/site/zen/

まとめ

以上が首都圏の私立御三家男子編でした。

開成中は、「質実剛健」「自主自律」「ペンは剣よりも強し」「進取の気性と自由の精神」をスクールモットーにしています。

また、麻布中は、自由闊達、自主自立の校風で、制服もなく髪型も自由です。外見よりも内面の自由を重要視しており、勉強、学校行事、クラブ活動、自治活動など全てにおいて、生徒の自主性を重んじています。

そして武蔵は、少人数制で豊かな自然環境を生かした教育、自重自考の精神を生かしつつ、「キャリア教育」「グローバル市民教育」「リーダーシップ教育」を行っています。

開成、麻布、武蔵とそれぞれ個性豊かな中学校で、「この中学だ」と決めるのは難しいかもしれません。

その際は、子どもの意見を尊重しましょう。

学校に通い、勉強するのは、子ども本人だからです。

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