こんな方におすすめ
- 桜修館中学校の校風や特徴について知りたい
- 桜修館中学校の適正検査の特徴を知りたい
近年中学受験をする家庭が増加しており、私立に比べて授業料の安い公立中高一貫校の人気も高まっています。
その中でも桜修館中学校は倍率が約5倍と特に受験者数が多く、難易度が高い学校として知られています。
そこで本記事では桜修館中学校の校風や適正検査の特徴についてご紹介します。
桜修館中学校への受験を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
桜修館中学校とは
桜修館中学校は東京都目黒区にある公立中高一貫校であり、2006年に開校されたため、比較的新しい学校と言えるでしょう。
高校からの入学者募集は行っていないため、完全中高一貫校です。
そのため、中学・高校の6年間は同じメンバーで学校生活を共にするため、より深い友好関係が築きやすいことが特徴です。
校舎やグランドに加えてメインアリーナやサブアリーナ、テニスコート、柔道場など運動をする施設が充実しているだけでなく、パソコン教室も設けているため、勉強とスポーツの両立がしやすい作りになっています。
また、校則については規則というよりマナーという考え持っているので、校則ではなく学校生活の決まりという呼び方で定められています。
桜修館中学校の基本情報
桜修館中学校の基本的な情報は以下の通りです。
公式サイト | https://www.metro.ed.jp/oshukan-s |
住所 | 〒152-0023 東京都目黒区八雲1丁目1番2号 |
アクセス | 東急東横線 ・「 渋谷駅」より各駅停車 10分 ・「都立大学駅」下車 徒歩10分 JR目黒駅より (黒07)弦巻営業所行き 約30分 「都立大学附属高校前」下車 |
電話番号 | 03-3723-9966 |
FAX | 03-3724-7041 |
偏差値 | 65 |
受験の募集人数 | 男80人 女80人 |
桜修館中学校では、2019年から2023年までの間で毎年男女80人ずつの合計160人の募集をしていますが、毎年男女合わせて800~900程度の受験者がいるため、非常に倍率が高くなっています。
桜修館中学校の特徴
桜修館中学校は、学校の校訓に「真理の探究」として高い知性・広い視野・強い意志の3つを掲げており、それぞれで目指していることは以下の通りです。
- 高い知性:論理的思考や課題解決力、自主的な表現力を身に付ける
- 広い視野:生命を大切にし、他者への思いやりや人権の尊重、国際社会に貢献をしようとする態度
- 強い意志:困難な課題にも勇敢に立ち向かい、根気よく解決する精神力や体力を有して責任を持って行動する姿勢
桜修館中学校では、上記のように論理的な思考かつ幅広い視野を持って、国際社会やリーダーとしてあらゆる分野で活躍できる人材の育成を目指しています。
また、部活動では各部活ごとに週間の活動日数が定められており、文武両道の意識も欠かしません。
桜修館中学校の授業
桜修館中学校では、学校のカリキュラムポリシーとして以下を掲げています。
- 中等教育学校の特色を生かした6年間の一貫した教育を通して、幅広い教養と発展的内容の学習を実践し、高い学力の定着を図る。
- 前期課程で、「数学で学ぶ論理」、「国語で学ぶ論理」を学習し、後期課程では5000字の研究論文を完成させることを通して、論理的に物事を思考する力を育成する。
- 6年間を通して、海外語学研修、海外修学旅行、リーダーシップ研修などの国際理解教育に取り組み、国際社会を担う人材を育成する。
(引用:東京都立桜修館中等教育学校公式サイト「校訓・スクールミッション・スクールポリシー・教育目標」)
桜修館中学校の教育は中学・高校の学生生活における授業やテスト、大学の受験に向けた指導を軸にしているわけではありません。
むしろ、思考力や課題解決力などの勉強以外の部分を育成し、学生生活が終わった後の社会人として働く際に、あらゆる分野で活躍できるような人材育成を目指しています。
そのため、ただ単に「テストで良い点を取れる」「有名大学に進学できる」ということを目的にはしていないのが特徴です。
進学実績
桜修館の中学校・高校を卒業した生徒の主な進学実績は以下の通りです。
*()内は現役合格人数
東京大学 1人(1) | 一橋大学 6人(6) | 北海道大学 3人(1) |
東北大学 2人(1) | お茶の水女子大学 2人(2) | 千葉大学 2人(2) |
東京学芸大学 4人(4) | 横浜国立大学 17人(17) | 筑波大学 1人(1) |
慶應義塾大学 38人(37) | 早稲田大学 63人(62) | 明治大学 73人(69) |
法政大学 55人(55) | 上智大学 22人(20) | 東京理科大学 42人(40) |
桜修館中学校・高校の卒業生は特に現役での有名校や難関校への受験合格が多い傾向にあります。
その他にもさまざまな有名校・難関校への合格実績があるため、下記のサイトで詳しくご確認ください。
桜修館中学校の入試
桜修館中学校は公立中高一貫校のため一般的な4科目での試験ではなく、適性検査という形式で行われ、報告書の提出が求められます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
報告書
桜修館中学校の入試では、適性検査よりも報告書が大きく合否に影響します。
報告書は小学5年生以上の各授業での成績が3段階で点数化され、委員会などの活動や欠席日数は反映されません。
桜修館中学校の入試に合格する生徒の中には、報告書の評価が満点に近い受験生もいるため、日々の成績が重要になります。
内申点などの上げ方は以下の記事でも解説しています。
内申書が中学受験の合否に与える影響は?私立と公立で違いはある?
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適性検査Ⅰ
適性検査Ⅰでは、毎年「文章A」と「文章B」の2つの文章を読み取り、設問に対して回答する問題が2題、作文問題が1題の構成になっています。
問題1の問題では、文章量がこれまでに何度か変化しており、2020年では4行、5行ほどだったのに対して、2021年は10行~20行、2023年は文章Aが20行ほど、文章Bが50行ほどになりました。
回答の文字数も指定されており、年度によって80文字~140字と文字数制限が設けられています。
問題2の読み取りでは「筆者がなぜそのように述べているのか」という理由を説明する問題であり、本文中の要点をまとめられれば解けるため、難易度はそこまで高くありません。
読み取り問題の問題1と問題2では、文章を的確に読み取るだけでなく、読み取った情報を自身の頭の中で分かりやすくまとめて言語化する力が必要です。
問題3は、400文字~500文字以内で解答する作文問題であり、問題1と問題2の内容をもとに解答します。
特段指定はなく、問題1と問題2を踏まえて自身の考えをまとめて書けば問題ありません。
適性検査Ⅱ
適性検査Ⅱは大問3題で構成されており、毎年違った単元から出題されます。
傾向として算数系+理科の問題が出題されることが多く、資料から読み取れる情報をもとに思考力や判断力、論理的思考や情報処理の能力が必要です。
難易度としてはそこまで難しくありませんが、条件や情報の読み取りに時間がかかりやすいため、素早く正確に解く練習をしておくといいでしょう。
桜修館中学校の特徴を把握して満足の行く中学受験を!
今回は、公立中高一貫校の中でも屈指の有名校である桜修館中学校について紹介しました。
桜修館中学校は学生生活を有意義にするだけでなく、社会に出てからも活躍できる人材育成を目指しているため、近年特に注目を集めている学校です。
お子さんが将来幅広く活躍できるようになって欲しいと願っている方は、ぜひ桜修館中学校の受験を考えてみてはいかがでしょうか。