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本記事では、東京都立両国高等学校附属中学校に合格し、その後現役で慶應義塾大学理工学部合格、さらには慶應義塾大学1年時に仮面浪人をし、東京大学理科Ⅰ類に合格した現東京大学院生の平田さん(仮名)にインタビューします!
ぜひ最後までお楽しみください。
略歴
今回インタビューにご協力いただいた平田さんの略歴をご紹介します。
小学校 | 23区内の区立小学校 |
中学校 | 東京都立両国高等学校附属中学校 |
高校 | 東京都立両国高等学校 |
大学 | 慶應義塾大学 理工学部 |
大学(2校目) | 東京大学 理科Ⅰ類 |
大学院 | 東京大学 大学院 |
慶應大学に入学したものの、仮面浪人をし、1発で東京大学に合格されています。
仮面浪人とは、学校に通いながらも他の学校を志望し、勉強している状態のことを指します。
そんな平田さんに小学生時代から現在までについて教えていただきました。
小学生時代
小学生時代は、東京の23区内の区立小学校で6年間を過ごしたという平田さん。
どんな小学生時代を過ごしていたのでしょうか。
習い事について
習い事は何をしていましたか?
剣道とそろばんを小学1年生から中学3年生まで習っていました。
小学2年生から小学5年生までは水泳も。
塾には通っていませんでしたが、進研ゼミの公立中高一貫校対策コースには取り組んでいました。
自分から辞めたいというような性格ではなかったので、比較的どれも長く習い事を続けていたのだと思います。
やって良かったと思う習い事は何ですか?
勉強に直結するという意味でやって良かったと思う習い事は「そろばん」です。
単純に計算力や暗算力がつくというメリットもありますが、それよりも集中力が身についたので非常に良かったと思っています。
30分や1時間という短時間で、集中して一気に計算する必要があるので、9年間続けると簡単に集中のスイッチをON/OFFできるようになります。
また、習い事ではないですが、地域や団体主催のキャンプ活動にも参加したことも良かったです。
公立の中高一貫校では、暗記や詰め込みでは対応できない「思考力」が問われる問題が出ます。
これまでどれだけ豊かな経験をしてきたかで差が生じると思っているので、キャンプ活動をやっていてよかったと感じています。
中学受験について
志望校はどのように決めましたか?
僕は少し特殊で、あまり参考にならない事例だと思います。
というのも、叔父が都立両国高等学校の卒業生で、ちょうど中高一貫校になり「附属中学校ができたらしいから受けてみろ」と言われたので受験しました。
そのため、どんな学校なのかはあまり知らずに受験していました。
中学受験の対策は何をしていましたか?
塾には通っていなかったので、特別やったことと言えば進研ゼミの公立中高一貫対策コースだけです。
模試も受けたことがないので、成績の推移も残念ながらわかりません。
基本的な考え方として、「小学校の宿題や勉強をきちんとやっていれば合格する」と思っていたので、あれもこれもと手はつけませんでした。
また、原則「学校から帰ってきたら、宿題と進研ゼミを終わらせてから遊びに行く」と決めていたので、友達と早く遊びたいがためになるべく早く終わらせるようにしていました。
近所の公園でチャンバラごっこをしたりして遊んでいました。
ご家庭の教育方針はどのようなものでしたか?
「勉強をしなさい」や「これをやりなさい」とは基本的に言われずに、僕が「やりたい」と言ったことを叶えてもらっていました。
ただ、ゲームやテレビは基本的に触れてこなかったです。
禁止されていたわけではないですが、最初から触れてこなかったので、強くやりたいと思うことも特にありませんでした。
中高生時代
公立の中高一貫校である「東京都立両国高等学校附属中学校」に合格し、6年間を過ごした平田さん。
6年間の中高生時代について質問しました。
部活動は何をしていましたか?
中学生の時は、コンピューター研究部に所属していました。
高校生の時は、引き続きコンピューター研究部で細々と活動しながらも、バドミントン部と山岳部も兼部していました。
身体を動かしたいとずっと考えていたので、運動部に入りました。
中高一貫校で良かったことはなんですか?
中高一貫校にも種類はあると思いますが、両国では高校受験が無く、進学のテストも特には無かったので、ゆとりをもって中学時代を生活できた点は良かったです。
部活だけでなく、習い事(剣道とそろばん)も並行して3年間できたので、非常に有意義な時間でした。
高校受験が無い分授業進度が早いかと言えばそうでもなく、両国では高校から新たに入ってくる生徒もいるので、その生徒たちと進度に大きな差が出ないようなカリキュラムが組まれています。
2022年より、両国高校としての募集はせず、中学からの入学のみを受け入れる「完全中高一貫校」となりました。
中高一貫校のデメリットはなんですか?
中高一貫校に関する話でよくキーワードとして挙がる「中だるみ」があることです。
そうでない生徒もいましたが、僕自身は成績不振になったり、英語に対する苦手意識が芽生えてしまうなど、苦手科目ができてしまったりしました。
ただ、それもほんの一時的なものでした。
それ以外には中高一貫校のデメリットはあまり思い浮かびません。
どのような方法で勉強していましたか?
僕は男女共に仲良くしていた方で、かつ理系科目が得意だったので、いろんな友達から「勉強を教えてほしい」と言われることが多かったです。
そのため、休み時間や放課後にマンツーマンや少人数で教えていました。
よく「人に教えると理解が深まる」とか「記憶の定着率が高まる」とか言いますけど、まさしくその通りだったと思います。
あとは、まとめノートを作成していました。
ただし、あくまでも「内容を整理して理解する」ことを第一の目的にしていたので、ノートのきれいさなどは二の次に考えていました。
受験勉強は1日どのくらいの時間していましたか?
学校の自習室を使って勉強していたので、放課後の16時頃から自習室が閉まる20時頃までは学校にいました。
帰宅してから寝るまでに大体2時間程度勉強をしていたので、総計平日で6時間程度勉強していました。
大学生時代
慶應大学在学時に東京大学を目指して勉強していた平田さん、その特殊な大学生活について聞いてみました。
仮面浪人時代は1日何時間勉強していましたか?
仮面浪人時代は、慶應大学の授業も受けながらだったので、最初はそんなに多くの勉強時間は確保できませんでした。
夏ごろからは本格的に勉強しだしたので、1日12時間ほど勉強していました。
恐らく人生で1番勉強していました。
アルバイトは何をしていますか?
中高生時代の経験が活きているのか、今は塾講師を行っています。
人に教えることが楽しいと感じるので、性に合っているんだと思います。
小学生の中学受験指導を5年間行っています。
受験生へのメッセージ
最後に、平田さんからメッセージをいただきました。
基礎基本が何よりも大切
勉強はとにかく基礎基本が一番大事です。
特に国語の漢字、算数の計算問題です。
僕みたいにそろばんを習うもよし、百マス計算をするでもよしなので、小学生のうちから勉強の基礎をきちんと身につけましょう。
基礎をきちんとこなせないとその先の応用はとても難しくなってしまいます。
ノートはアウトプットに最適の道具
塾講師もしてきて感じるのは、ノートが丁寧に書かれている子は間違いなく伸びるということです。
聞いたことをただ写すのではなく、自分の頭の中で整理してから書くので定着率が違うんだと思います。
僕が作っていたまとめノートも、ただまとめたり、ただきれいに書いたりするのでは意味がないです。
人に教えることを想定しながら、きちんと思考を整理することに意味があるのです。
鍛えるべきは文章を書く力
動画やオーディオを使用した学習が多くなってきたり、視聴覚の情報が多い近年だからこそ、しっかりと自分の字で文章を書く力が重要になってくると思います。
活字に触れる機会が極端に減っているからです。
ニュースや新聞記事に対する自分の意見をまとめたり、読んだ本の感想を文章でまとめたりすることで文章力は確実に鍛えられます。
すべての基本的な能力だと思うので、鍛えて損はありません。
まとめ
本記事では、東京都立両国高等学校附属中学校に合格し、その後現役で慶応義塾大学理工学部合格、さらには慶應義塾大学1年時に仮面浪人をし、東京大学理科Ⅰ類に合格した現東京大学院生の平田さんにインタビューしました。
今後も定期的に様々な学校や大学の合格者にインタビューしていくのでお楽しみに!
インタビューに答えていただける方も募集していますので、ぜひご応募ください!