こんな方におすすめ
- 家庭で学習する習慣をつけさせたいが、何を心がけるべきかを知りたい
- 家庭学習の習慣づけのために親ができることを知りたい
「中学受験で合格するためには、子どもに家庭でも勉強する習慣を身に付けさせる必要がある」と思うけれど、「なかなか身につかない」「どんなことを行えばよいのかわからない」と悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか?
今回は、子どもが家庭で勉強する習慣を身に付けるために小学生のうちに身に付けておきたい学習方法や、身に付けておきたいこと、親の心がけを紹介します。
家庭で勉強する習慣をつけることの大切さ
中学受験だけでなく、高校・大学と受験をクリアするためには、学校で勉強するだけではなく、家庭でも勉強する必要があります。
「家庭で勉強することは嫌なこと、つらいこと」と思ってしまうと、何年もの間つらい思いをしてしまいます。
けれども、「家庭で勉強するのは当たり前」「歯を磨くのと同じ」だと思えるようになって勉強することが習慣化すると、無理なく勉強できて受験を乗り切ることができます。
習慣化するには3週間くらいは続ける必要がありますが、いったん習慣となってしまうと楽にできるようになるので、がんばりましょう。
身に付けたい8つの学習習慣
家庭で勉強することを習慣化するためには、次の8つの学習習慣を身に付けると効果的です。
朝学習をする
脳は寝ている間に記憶が定着するので起きて4時間くらいまではキャパシティが広く、集中力や記憶力もアップしていることがわかっています。
ですので、10分でもいいので毎朝必ず勉強する習慣を身に付けましょう。漢字や計算ドリル、前日覚えたことの確認、などがおすすめです。
1日の予定表ややることリストを作る
習慣化するということは、「やる気がなくてもすることが当たり前」となることです。
勉強する時間を規則正しい生活リズムに組み込むと、習慣化しやすくなります。
「毎朝15分」「夕方帰宅後手を洗ったらすぐ」など、決まったタイミングで勉強しましょう。
習慣化するためには、1日の流れの予定表を作り、具体的なリストを作っておくことをおすすめします。
例えば、「帰宅したら帽子を帽子かけにかける」「手洗い・うがい」「ランドセルの中身を出してしまう」「ハンカチなどを洗濯機に入れる」「プリントや連絡帳を親に提出する」「宿題をする」など学校から帰宅したらすぐやることを、細かくリストアップします。
いちいち親が「あれした?」「これした?」と口うるさく言わなくてすむようになり、子どもも言われなくてもリスト表を見ればやることがすぐに分かるので、実行しやすくなります。
リビングで学習する
小学生の間は、子ども部屋よりもリビングで学習する習慣を付けることをおすすめします。
リビングで学習すると親は子どもの様子がよくわかるので、集中力を欠いてきた時や問題がわからない時に適切なタイミングで声をかけることができます。
子どもも親の目を意識するので、勉強以外のことを考えたりゲームや漫画を手に取ってみたりしにくくなります。分からないことをすぐに親に聞くことができるので、「集中しやすい」、親も家事や仕事をしているので「一緒にがんばりやすい」、などのメリットもあります。
宿題はきっちりとやる
宿題は、ただ終わらせるのではなく毎日必ず余裕を持って終わらせて、全問正解もしくは高い評価を得ることをめざします。
小学校ででる宿題は、教科書や副教材・プリントなどからしかでません。宿題を高いレベルで終わらせる習慣をつけると、必然的に復習がしっかりできて勉強の土台が身に付きます。
テストで満点をめざす
宿題をきっちりやると復習がきっちりできるので、テストで高得点を取ることができます。テストで高得点を取ると、達成感を得たり自信がついたりして勉強に対するモチベーションが高くなります。
基礎問題は反復トレーニングをする
基礎問題は「正解したらOK」で終わらせずに、半分の時間でできるようになるまで繰り返して解きましょう。
応用問題は基礎問題の複数組み合わせであることが多いので、半分の時間でできるようになるまでしっかりと理解すると、応用問題も解けるようになります。
読書の習慣を身に付ける
読解力を高める方法のひとつに読書があります。
通信教育や出版などを行うベネッセの調査では、「家の人に本をよく紹介される子ども」は、「まったく紹介されない子ども」より読む本の冊数が多いことが判明しています。
読書が習慣になるためには、小さいころからの読み聞かせや音読が効果的です。
自治体の図書館には、子どもの本や紙芝居などが多く取り扱われているので、子どもに読み聞かせる本は、学校の図書館だけでなく自治体の図書館も利用することをおすすめします。
日常の体験を大切にする
子どもは、日常の体験からさまざまなことを学びます。例えば、台所で母親とトウモロコシの皮むきをする体験をすると、トウモロコシは単子葉植物と暗記だけするより記憶に残りやすくなります。
材料を計量カップ計ると体積や容積を実感として学ぶので、教科書だけで学ぶより理解しやすく忘れにくくなります。また、ニュースを見て家族で意見を交わすことは社会の勉強に、植物園やプラネタリウムに行くことは、理科の勉強に繋がります。
低学年のうちに身に付けておきたいこと
次に挙げる4つのことは、小学校の低学年のうちに身に付けておきましょう。
- 正しい姿勢
- 正しい鉛筆の持ち方
- 正しい字の書き方
- 筆算の正しいの手順
以上の4つを正しく行えるかどうかは中学校受験だけでなく、大学受験やその後の社会生活においても勉強や仕事の効率を上げる効果があります。
大きくなってから矯正しようとすると、大変な努力が必要となる場合も多いので、小学校の低学年のうちに、しっかりと身に付けておきましょう。
親が心がけること
これらの学習習慣を身に付けるサポートをするうえで、親が心がけておきたいことが2つあります。
適切な声かけをする
勉強を促す時は、「やったの?」「まだやってないの?」ではなく、「そろそろ時間だね」など、さりげなく声をかけ、プレッシャーを与えないようにしましょう。
また、「勉強するのが当たり前」ではなく、「がんばってるね!」「よく最後までやり遂げたね!」など子どもががんばった時にはしっかり褒めましょう。
子どもは親に褒められると、嬉しくなってモチベーションもアップします。
条件をつけない
「〇〇したらゲームを1時間やってもよい」のように、条件やご褒美で勉強させると、条件やご褒美がないと勉強しなくなったり自主性が身に付かなくなったりする危険性があります。
勉強はご褒美があるからするのではなく、「するのが当たり前」「必ずすること」と捉えることができるように導きましょう。
短時間でも集中できる環境づくりを
小学生が自分からすすんで毎日の勉強を習慣化することは困難ですが、適切な親のサポートがあれば身に付けることができます。
生活スケジュールを決め、集中して短時間で質のよい勉強をすることを習慣化すれば、中学受験だけでなく、その先の受験や人生の勉強においても役立ちます。
この記事を参考にして、お子様に毎日の勉強の習慣化を身に付けさせましょう。
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