こんな方におすすめ
- 夏休みなど長期の休みは、子どもが自宅で勉強しないのではないか?
- 子どもが苦手な科目を勉強させるにはどうしたらいいのか?
小学校3・4年生が夏休みなど長期の休みに自宅で勉強するポイントを紹介します。
目安とすべき勉強時間や内容、計画の立て方などを知り、有意義な長期休みにしましょう。
休み中に勉強漬けでは、子どもはつまらないと思う。実力と勉強の習慣を身につけてさせたいのが3・4年生の長期休みです。
小学校3・4年生の長期休みに勉強の計画をつくる
夏休みなど長期休みに勉強する計画のつくり方について、まず紹介しましょう。
子どもの勉強量や時間も重要ですが、「質」をともなうためには「勉強のスタート方法」にもこだわります。
意欲的な保護者はついつい詰め込み過ぎてしまいがちなので、注意してください。
小学校3・4年生の勉強時間は1日30分~80分
小学校3・4年生は1日にどれくらいの時間、勉強をしたらいいのか?
一般的には
- 中学受験をしない子は「学年×10分」
- 中学受験をする子は「学年×20分」
が自宅学習の目安とされています。
超難関校の中学受験を目指しているのでなければ、1日の勉強時間は30分~80分になります。
開成・麻布・武蔵といった御三家や公立の中高一貫校を目指すのなら、高学年になるに従って勉強時間を増やしましょう。
夏休みなどの長期休みは「小学校で授業を受けているのと同じ時間を自宅で勉強をするべき」と考える保護者もいますが、「先生がいない」環境で毎日、長時間勉強し続けるのは困難です。
もっと勉強量を増やしたい場合は自宅ではなく、塾なども利用するといい。
夏休みなどの長期休みは規則正しい生活で勉強しよう
夏休みなどの長期休み中はできる限り規則正しく生活します。学校がある日と極力同じ時間に起床・食事・就寝をして、決まった時間に勉強をしましょう。
なるべく午前中の早い時間に設定します。早い時間に勉強ノルマが終われば、残りの時間を存分に楽しめます。
規則正しい生活は勉強の習慣をつけるのに大切です。勉強時間前に10分程度、「片付けの時間」を設けると整理・整頓の習慣づけや頭の切り替えに役立ちます。
自宅の勉強で締めるポイント・ざっくりのポイント
夏休みなどの長期休みにおける自宅勉強計画をつくる際、勉強をスタートする時間や勉強の量、目標などをしっかりと決める家庭が多いのですが、もう1つ決めておくとスムーズに勉強がすすむポイントがあります。
それは「いちばん最初に勉強をするもの」。勉強をする時間になり、机に座った後「何から始めようかなぁ~」などと考えていると、あっという間に10分くらい経ってしまいます。
「勉強のスタートにはこのドリル!」など、最初に手をつけるべきものを決めておきましょう。単純な計算問題や漢字の書き取りなどは勉強モードに頭を切り替えやすいツールです。
反対にざっくり決めておくだけでいいのは、勉強の詳細な進行計画です
細かく決めておいてもなかなか計画通りにはいきません。いざ始めてみたら思ったより大変(あるいは簡単)だったということは良くあります。
1週間単位で「ドリル〇ページ」などの目標を決め、遅れてしまった場合は週末に調整したり、計画そのものを見直したりします。
勉強が遅れたからといって、子どもの睡眠時間を削ってはいけません。
小学校向けの長期休み用ドリルが便利
夏休みなどの長期休み前になると、長期休み用ドリルがたくさん発売されます。長期休み用のドリルは1日の目安量をこなしていくと休み明けに終了するように作られているので、便利です。
子どもの年齢や勉強の難易度、目標などに合わせて選びましょう。
ポスターやシールがついているものもあり、モチベーション(やる気)を高めてくれます。
子ども自身にドリルを選ばせるのもおすすめです。一方的に保護者から与えられたものよりも、自分で選んだものの方が責任をもって取り組めます。
自宅で勉強が進まない場合の一工夫
自宅での勉強習慣がこれまでなかった子どもにとって、夏休みなどの長期休みは勉強習慣をつくるチャンスです。低学年は勉強内容が簡単なので、自宅学習をしなくても学校の授業についていけますが、学年が上がっていくと、そうはいきません。
勉強習慣がない子の場合、最初は1日10分など、短時間から始めましょう。目が届きやすく、褒めやすいリビング学習が効果的です。
勉強のスタートの合図が保護者の声掛けだと反発されやすいので、アラームの設置にしましょう。アラームが鳴ったら、保護者はテレビを消したり部屋を片付けたりなど、子どもが集中できる環境をつくります。
ゲームが好きな子どもはゲームができる時間を設定したり、Wi-Fi(無線LAN)を管理します。最初は難易度や正答率よりも「勉強している」こと自体を評価してください。
子どもが勉強を嫌がったり、保護者が疲弊してしまったりした場合はプロにお任せするのも1つの方法です。
夏期講習など、短期の塾は勉強そのものだけでなく、勉強のやり方なども子どもに教えてくれます。自宅では気分が乗らないけれど、塾で友達とならば頑張れる子は珍しくありません。
長期休み中にはボランティアや格安で勉強を見てくれるところもあります。「塾は高い」「塾は元々勉強ができる子が行くところ」という偏見を捨て、探してみましょう。
夏休みなどの長期休みに自宅でどんな勉強をすればいい?
小学校3・4年生の長期休みに行うべき勉強内容について紹介します。ただ漫然とドリルを解くだけではもったいない。長期休みだからこそ取り組める勉強をしましょう!
じっくりと向き合って苦手を克服!とくに算数!
長期休みだからこそ、じっくりと苦手な科目、単元(関連科目)に向き合います。
勉強の時間はたっぷりあります。たくさん間違えても大丈夫です。最終的に自力でできるようになれば、それが子どもの自信となり、今後の勉強に対する姿勢にも良い影響を与えてくれます。
特に算数は、積み重ねるのが大事な教科です。1つの単元でつまずくと、後々習う単元でも苦労をします。算数が苦手な子は基礎をしっかりと押さえてください。
子どもが苦手としているものに取り組む時にはたくさん褒めてあげましょう。「こんなことも分からないの?」「なんで分からないの?」は禁句です。子どもはやがて分からないところを克服しようとするのではなく、隠すようになります。
基本的に子どもは「苦手=嫌い」です。嫌いなものに取り組んでいるだけで十分に偉く、褒めるのに値します。
長期休みを生かしたドリル以外の勉強にも挑戦!
せっかくの長期休みです。普段と同じドリルやテキストを解くだけの勉強では面白味がありません。小学校3・4年生の好奇心を刺激してあげてください。
博物館や水族館、科学館、資料館、図書館、プラネタリウム、工場見学、山、海などに連れて行きましょう。全部を均等にまわる必要はありません。興味を持った部分を存分に楽しませてください。
もちろん、外出だけが刺激の手段ではありません。たとえば、漫画はルビがふってあるので、漢字に親しめます。テキストでは味気のない社会や理科なども漫画ならば楽しく学べるでしょう。
YouTube(動画共有サービス)で紹介されている実験や料理、工作に挑戦するのもおすすめです。
これらはすぐに成績に直結するものばかりではありません。しかし、今後の人生において物事を知る、探求する、考える、工夫する楽しさを支えてくれます。
自宅で行う夏休みなど長期休みの勉強は無理せず効率良く!
小学校3・4年生の夏休みなど長期休みの勉強は1日30分~80分が目安です。規則正しい生活を心がけ、勉強時間になったらスムーズに勉強モードになれるような環境を整えてあげてください。
苦手の科目や算数は時間のある長期休みの間にじっくりと取り組みましょう。
ドリルに取り組むだけでなく、さまざまな場所に行ったり興味のあることをしたりなど、子どもの好奇心を満たすような勉強の機会もたくさん与えてあげてください。
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