こんな方におすすめ
- 中学受験に向けて子どもを春期講習に通わせるべきか迷っている
- 春期講習に通わせたいけど詳しくわからない
受験を控えた小学6年生春休みの過ごし方は重要です。
また、中学受験で志望校に合格するためには、学校の授業や独学だけでは困難であり、多くの方がお子さんを春期講習に通わせます。
そこで本記事では、春期講習で行う授業内容や選ぶ際の注意点、費用の相場について詳しく解説します。
中学受験に向けて子どもを春期講習に通わせるか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
春期講習の授業内容は?
春期講習の授業内容は、それぞれの塾によって異なりますが、中学受験を受けるか受けないかにもよって異なります。
中学受験を受けるための春期講習で行う授業内容は主に以下の3点です。
5年生までに学んだ内容の復習
中学受験では小学生で学んだ内容が出題されるため、5年生までの内容を理解できているかが重要です。
特に5年生までの内容は6年生で学ぶことの基礎的な部分であり、5年生までの内容を理解できていないと、今後本格化する受験対策のカリキュラムに付いていくのは厳しいでしょう。
そのため、春期講習では小学5年生までに学んだ内容の復習をすることで、6年生で学ぶ内容や受験の入試問題で出題される基礎の部分の見直しを行います。
6年生で学ぶ内容の予習
中学受験で出題される中で一番難易度が高いのは当然6年生で学ぶ内容であり、6年生の授業内容をどれだけ理解できているかが中学受験の合格率に直結します。
そのため、春期講習では5年生までに学んだ内容の復習だけでなく、春休みが明けてから6年生になって学ぶ内容も事前に勉強しておき、学校の授業での理解度を高めるのです。
苦手科目の対策
中学受験では入試問題の合格点に1点でも達しなければ不合格になってしまいます。
受験で合格するためには「1点でも多く点数を取れるかが重要」と思われがちですが、もっと重要なのは「いかに点数を落とさないか」といえるでしょう。
つまり、どれほど得意な科目や分野で点数を伸ばしても、苦手科目で点数を落としてしまうと合格は困難です。
得意な科目の点数を伸ばすのは夏や秋頃から集中して対策すれば間に合うかもしれませんが、苦手な科目では子どもが知らず知らずのうちに敬遠してしまい、成績を上げるのは苦労します。
そのため、春期講習で早めに苦手科目の克服や苦手意識の払拭をすることで、夏以降の本格的な受験対策の際に勉強の効率が上がりやすくなるのです。
春期講習はいつから始まる?
春期講習が始める時期は塾によって多少異なりますが、基本的には小学校が春休みになる時期の3月後半~4月にかけて行われます。
しかし、春期講習への応募は12月~2月頃には行われていることが多いため、事前に確認しておきましょう。
また、春期講習が行われる期間は約2週間~1ヵ月程度の塾が多いです。
実際の募集期間や受講期間はそれぞれの塾が公式サイトで公表しているため、気になる塾があれば随時確認し、分からない点があれば確認しておくと良いでしょう。
春期講習を受けるメリット
中学受験を控えたお子さんが塾の春期講習を受ける際は様々なメリットがあります。
主なメリットは以下の5つです。
塾の授業を体験できる
下記の表は、文部科学省が学年別でみたときの「補助学習費」の内訳や費用の平均を公表したものです。
(引用:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査 2.調査結果の概要:(2) 学年別にみた「補助学習費」」)
上記の表から小学生の子どもに対して塾の費用を多くかけているのは、5年生から6年生にかけてが一番多いと見て取れます。
つまり、小学5年生までは塾に通わせていない家庭も多く、塾に通わせるまでは学校の授業や独学というケースが多いといえるでしょう。
しかし、中学受験で志望校に合格するためには学校の授業や独学だけでは困難です。
そのため、受験の当日まで1年を切った新6年生になる春休みのタイミングで塾の授業に参加させ、入試までの期間を効率良く学べるようになるのです。
苦手科目の克服ができる
先述したように、受験で合格するにはいかに点数を落とさないかが重要です。
そのためには苦手な科目や分野の克服が必要不可欠ですが、独学では簡単に克服はできません。
塾によっては特定科目だけの講習を受講することができ、苦手科目を短期間で集中的に学ぶことができます。
苦手科目を簡単に克服することはできないので、春期講習という早い段階で学習に取り組むと良いでしょう。
子どものモチベーションが上がりやすい
新6年生は「6年生の2月頃に入試本番」など、まだまだ先のことだからと勉強に身が入らない場合もあるでしょう。
その点、塾の春期講習を受けることで、中学受験に向けた取り組みをしている実感が湧き、受験へのモチベーションが上がりやすくなるのです。
また、受験を終えた先輩が塾に合格報告している場面に遭遇するかもしれません。
その姿を見て「自分も合格してみせる!」とやる気を出す子も多いです。
受験に向けて困ったときに相談できる
子どもは中学受験に向けた取り組みが初めてですが、なかには親御さん自身も初めてという家庭も多いでしょう。
インターネットで調べればある程度の情報が飛び交ってはいるものの、その上でも不安であることには違いありません。
そんな時、春期講習をきっかけに塾の先生と繋がることで、受験に向けた様々な不安や疑問を相談しやすくなるのです。
ネット上の情報より、実際に現場にいる方の声を聞いた方が不安も払拭されるはずです。
新学年に向けた準備ができる
春期講習では、新学年である6年生の授業内容の予習も行います。
春期講習で6年生の授業内容の予習をすることで、事前にある程度の内容を理解したまま、余裕をもって授業を受けられるのです。
時間的な余裕ができる分、受験対策に時間を割くことができます。
春期講習を選ぶ際の注意点
春期講習を選ぶ際の主な注意点は以下の2つです。
塾によって学び方のスタイルが異なる
塾によって勉強方法が異なるだけでなく、学び方のスタイルが異なります。
主な学び方のスタイルは「集団指導」「少人数指導」「個別指導」の3パターンがあり、それぞれの特徴は以下の通りです。
- 集団指導:大勢の生徒と一緒に勉強する指導方法。同じレベルの生徒と学べるため切磋琢磨しやすいが、集団の中で分からない点を質問するのが苦手な子どもには合わないことが多い。
- 少人数指導:約5人~10人ほどで行う指導方法。アットホームな雰囲気で和気あいあいと授業を受けられるが、グループの中に合わない生徒がいた場合、子どもが塾を嫌いになってしまう可能性がある。
- 個別指導:1人~3人の生徒に対して1人の講師が付く指導方法。個々の学力やペースに合わせて学習できるが、友達と一緒に学んでいきたいという子どもには合わないこともある。
上記のように、それぞれのスタイルには合う子どもと合わない子どもがいるため、お子さんにはどのスタイルが合うかを考慮して塾を選ぶべきといえるでしょう。
塾の雰囲気を確認しておく
塾によって授業スタイルだけでなく、授業中の雰囲気が異なります。
なかには「何が何でも志望校に合格することが目的」という塾があり、授業中も常に緊張感があるという塾も少なくありません。
また、仲の良い友達が同じ塾にいるかも重要な要素です。
そのため、通わせようと考えている塾にはお子さんの友達がいるかを確認し、子どもにも伝えた上で選ぶと良いでしょう。
春期講習の費用相場
春期講習の費用は中学受験を目的としているか、進学塾か補習塾なのかによっても異なります。
それぞれの主な相場は以下の通りです。
進学塾(中学受験しない) | 進学塾(中学受験する) | 補習塾 | |
低学年 | 8,000円~2万円 | 2万円~4万円 | |
4年生・5年生 | 2万円~4万円 | 2万円~5万円 | |
6年生 | 4万円~7万円 |
上記のように、春期講習は学年や目的によって授業の内容が異なるため、費用の相場も異なります。
基本的には学年が上がる毎に費用は高くなり、補習塾より進学塾の方が高くなる傾向にあります。
中学受験成功のために有意義な春休みを
今回は塾の春期講習について、授業の内容や選ぶ際の注意点、費用の相場について解説しました。
中学受験を控えた子どもにとって、新6年生になる春休みは重要な時期であり、春休みの過ごし方が受験に大きく影響します。
学校の授業や独学で偏差値などが伸び悩んでいる方は、ぜひ塾の春期講習を検討されてみてはいかがでしょうか。