こんな方におすすめ
- 子どもが勉強を頑張っているのに成績が上がらない
- どうしたら子どもの成績を上げられるのか?親としてできることは何か?
中学受験において、「子どもの成績が上がらない」という悩みは少なからずあります。
「頑張っているのにどうして成績が上がらないのか」「そんな時に親がしてあげられることは何なのか」について紹介します。
成績が上がらない時の具体的な解決方法についても具体的に解説します。
成績が上がらないのは不安になり、精神的に辛いことですが、焦りは禁物です。
親が子どもの不安をしっかりと受け止めてあげてください。
親として子どものメンタルマネジメントをすることも重要です。
中学受験における子どものメンタルマネジメントの方法はこちらの記事で解説しています。
中学受験を成功させるメンタルマネジメントのコツを紹介!具体的行動も解説!
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まず「なぜ成績が上がらないのか」を分析しよう
そもそも、成績は簡単に上がるものではありません。
この前提を理解していないと、不安な気持ちになったり、塾や学校に不信感を感じたりしてしまいます。
この前提を理解したうえで、頑張って勉強しているにもかかわらず、思うように成績が上がらない理由や原因を探しましょう。
また、「学力が上がる」のと「成績が上がる」のは違うことも理解してください。
学力が上がっていても成績が上がらない、ましてや下がることも大いにありえます。
原因1.ほかの受験生が人一倍頑張っている
受験勉強を頑張っているのは我が子だけではありません。
受験生の大半がが日々合格に向けて頑張っています。
中学受験が近づけば近づくほど勉強には熱が入り、受験生全体の学力がぐんと上がります。
ほかの受験生と同じくらい頑張っているならば、学力は同じ程度伸びるので、成績が当初と変わらないのは当たり前です。
ほかの受験生が人一倍頑張っている場合は、相対的に成績が下がってしまうこともありえます。
受験生が必死に勉強している中学受験直前に、急激に成績を上げること自体には無理があります。
成績を上げるチャンスは、まだ多くの受験生が本気モードになっていない時期です。
具体的には小学3.4年生のうちがベストでしょう。
ただ、早めに成績上位になると、それよりも成績が下の受験生に抜かれないようにしなければならないという別のプレッシャーもかかります。
どちらにせよ難関校を目指すのならば、早めの準備が大切になります。
原因2.勉強の基礎が身についていない
基礎が身についていないと、成績は上がりません。
中学受験の応用的な問題も、基礎的な内容の掛け合わせや発展的なものなので、基礎的な内容は必要不可欠です。
基礎がしっかり身についていないと「なんとなく」で問題を解くので、テストによって成績にばらつきが生じてしまいます。
人は基本的に「成績が良かった時」を本来の実力だと思いたくなるものです。
成績が悪かった時は「たまたま調子が悪かった」として片づけてしまいやすいですが、本来の実力は「成績が悪かった時」だと認識しましょう。
たまに取れる良い点数の方が「たまたま」です。
特にこれは算数でよく見られる現象です。
原因3.期待が大きすぎる・速効性を求め過ぎている
子どもや塾に対する期待が大きすぎると、親は「期待していたより成績が上がらない」と感じます。
入塾直後は、それまでとは勉強時間も勉強方法もがらりと変わるので、急激な成績上昇もありえます。
しかし、入塾して半年ほど経つと、成績の上昇は緩やかになったり横ばいになったりします。
これは決して子どもがサボっているから停滞しているのではありません。
「入塾して半年後の成績がその子の実力だ」と塾業界では言われています。
そのため、入塾直後の勢いがいつまでも続くとは考えないようにしてください。
暗記系の問題はともかく、複雑な算数や理科の問題、国語の読解問題などは頑張って勉強しても、すぐに成績に反映されるものではありません。
中学受験で成績が上がらない時に親ができること
中学受験で成績が上がらない時、親がしてあげることを紹介します。
親の不安や焦りは子どもにとってマイナスにしかなりません。
子どもの間違えているところをチェック
成績が上がらない場合、子どものテストやノート、勉強の様子をチェックしてみてください。
様子を見ながら、以下の項目に当てはまる場合には学習方法や学習姿勢を見直す必要があります。
- 「どうしてこう解いたの?」の質問に答えられない
- 分からない問題に対する諦めが早い
- 勘で解いている
- ケアレスミスが多い
- 問題文をきちんと読まずに解き始めている
- イヤイヤ勉強をしている
- 文字や数字が雑
- 書くことを面倒くさがる
成績が上がらないことに焦りを感じている場合、勉強量や勉強時間を増やしてしまいがちですが、こなさなければならないタスクが増えれば1問1問を雑に扱ってしまいがちです。
特に上3つの項目は、基礎力がついていない子によく見られます。
勉強量を増やすのではなく、1問1問を確実に理解しながら解く勉強方法にシフトしましょう。
実行してもすぐに成績アップは繋がりませんが、点が取れる問題を着実に増やせます。
現状維持もすごいことだと認める
多くの受験生がが頑張っている中で成績を現状維持しているのは、とてもすごいことだと認めてあげてください。
子どもが思うように成績が上がらないのを気にしているようならば、現状維できているのを褒めてあげましょう。
成績が上がらないのが気になり過ぎて、勉強に手が付かなくなってしまっては本末転倒です。
子どものモチベーションを下げないようにしてあげてください。
中学受験の意味を見直す
成績が上がらず、志望校の合格圏に届きそうにない場合は、目標の見直しを視野に入れましょう。
中学受験は「しなくてもいい受験」です。
なぜ、中学受験をしようと決めたのかをもう一度思い返してみてください。
「〇〇中学に絶対合格しなければならない」なんてことはありません。
合格できる中学が、その子にとっての相性の良い中学です。
仮に志望中学に入学できなくても、中学受験自体をしなくても人生のチャンスは数えきれません。
成功している大人、人生を楽しんでいる大人で中学受験をしていない人、志望校に落ちた人はたくさんいます。
中学受験や志望校にとらわれすぎて視野が狭くなってしまうと、親も子も追い詰められてしまい、苦しいだけです。
「このまま成績が上がらなかったらどうしよう!」で思考をストップするのではなく、「この成績を維持した場合の妥当な進路」について考えてみてください。
親は子どもに「このままじゃヤバイよ!」ではなく「この調子で頑張ろうね」と言ってあげられるようにしましょう。
成績が上がらない時に親がやってはいけないこと
成績が上がらないのに中学受験は待ってくれないので、焦って当然の状況ですが、親が焦ったり空回りしたりすると、余計に事態は悪化します。
子どもを追い詰める
成績が上がらないことを責め、「もっと勉強しろ」と子どもを追い詰めてはいけません。
成績が上がらないにもかかわらず、テレビを観てゲラゲラ笑っている子どもを見ると、イライラしてしまう気持ちはよくわかります。
しかし、子どもは子どもなりに頑張っています。
子どもにはそれぞれキャパ(容量)があります。
そのため、いきなり勉強時間は増やせません。
無理やり机に向かわせても、イヤイヤやっている勉強は効率が悪いのです。
中学受験ができるのは子どもだけだからこそ、ヤキモキしてしまうのですが、親の不安は親のものです。
子どもに押し付けないようにしましょう。
子どもは自分の不安だけでなく、親の不安まで背負うことになります。
親は中学受験ができないからこそ、子どもの不安を替わりに背負ってあげるくらいになってください。
不必要にお金をかけすぎる
塾では定期的に面談があります。
成績を伸ばすためのアドバイスは、素直に受け取りましょう。
しかし、特別講座や個人授業などをすすめられた時にはよく考えて判断してください。
成績はお金をかければかけるだけ上がるものではありません。
「こんなにお金をかけたのに!」ともやもやが募るだけの可能性もあります。
お金をかけて成績が上がったり不安が解消したりするのならばいいですが、お金をかけることでかえって苛立ちが増えてしまっては意味がありません。
子どもに「親が塾の日を増やせと言ったから頑張って通っているのに、最近ますます不機嫌になった。もう嫌だ。」と思われてしまいます。
まとめ|成績はそう簡単に上がらないもの
成績が上がらない悩みは中学受験につきものですが、そもそも成績は簡単に上がりません。
自分の子だけでなく、みんな頑張っているのを忘れないでください。
勉強量や勉強方法を見直して、地道な努力を積み重ねる以外に道はありません。
成績が上がらない場合、目標自体を見直すのも視野に入れていきましょう。
子どもの成績が悪いと親は焦ってしまいがちです。
でも、不安を子どもに押し付けるのではなく、子どもの不安を替わってあげるくらいの気概を持ってください。
中学受験は「親子の受験」と言われるほど親の役割は重要ですが、親の役割とは「子どもの背中を押して勉強させる」だけではありません。
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